“ストーリー”ではなく“文体”を舞台化、サファリ・P「悪童日記」3都市で

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2017.1.27
サファリ・P「悪童日記」チラシ表

サファリ・P「悪童日記」チラシ表


サファリ・Pが、3月に京都・アトリエ劇研と東京・こまばアゴラ劇場で、また4月に愛媛・シアターねこで「悪童日記」を上演する。

サファリ・Pは、俳優・高杉征司、ダンサー・松本成弘、演出家・山口茜を中心に結成されたカンパニー。2003年OMS戯曲賞大賞をはじめ、若手演出家コンクール2006最優秀賞、2012年文化庁芸術祭新人賞等を受賞している山口は、今回アゴタ・クリストフの同名小説の舞台化に挑む。

本作は第二次世界大戦末期のヨーロッパの小さな町を舞台に、盗みや恐喝で戦時下を生き延びようとする双子の物語。原作の“ストーリー”ではなく“文体”そのものに着目し舞台化するという山口が、どのような演出を施すのか期待しよう。なお本作は、京都芸術センター制作支援事業、アトリエ劇研共催公演、2016年度こまばアゴラ劇場ラインナップ、シアターねこ共催公演となっている。作品公式サイトに掲載されている山口茜のコメントは以下の通り。

山口茜コメント

「私たちはヒトラーと、どう違うのか」

パリの文壇から敬遠され、一般読者から熱狂的に支持された、
アゴタ・クリストフの代表作、「悪童日記」。
最初に私が惹かれたのは「ストーリー」ではなくその「文体」でした。

感情を定義する言葉を避け、事実だけを忠実に描写した「文体」。
小説では、その「文体」の行き着いた先が、自分を愛してくれた人を爆殺する、という行為だったように感じました。

というわけで、今作品は「文体」の「舞台化」を目指しています。
果たして私たちはお客さんを、どこにお連れすることになるでしょうか。

サファリ・P 第2回公演「悪童日記」

2017年3月17日(金)~21日(火)
京都府 アトリエ劇研

2017年3月25日(土)~29日(水)
東京都 こまばアゴラ劇場

2017年4月15日(土)・16日(日)
愛媛県 シアターねこ

作:アゴタ・クリストフ
脚色・演出:山口茜

出演:高杉征司、松本成弘、日置あつし、芦谷康介、達矢

ステージナタリー
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