声優たちがカラオケに行くと、こうなる! 神セトリとなった『カラオケMAX』第3弾<昼の部>レポート

2017.3.10
レポート
アニメ/ゲーム

撮影=iwam@

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声優・小山剛志がプロデューサー 兼 店長を務め、8人の声優たちが好きずきに歌を披露するイベント『カラオケMAX』が、2月18日(土)に昼夜二部制で開催された。歌手としての自身の楽曲やキャラクターソングではなく、普通のカラオケのように楽曲を歌っていくこのイベント。約2時間半の間に歌われた30曲は、どれも「あの声優が、この曲を!?」というサプライズに富んだものになった。ここでは<昼の部>の様子をレポートする。

『カラオケMAX』第3弾<昼の部>出演者
小山剛志、内田雄馬、小野友樹、仲村宗悟、花江夏樹、伊藤美来、小澤亜李、豊田萌絵、長縄まりあ

 

花江夏樹が「ドン・キホーテ」のテーマ曲で登場

2016年3月に第1弾、7月に第2弾が光が丘IMAホールにて開催された『カラオケMAX』。そこでの反響の大きさを受けて、第3弾となる今回は、約2000人が収容可能なTOKYO DOME CITY HALLに舞台を移した。ステージにはカラオケルームのようなセットが組まれ、主催者の小山と男女8人の声優たちが、“○○な曲縛り”に沿って歌を披露していく。

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オープニングでは、小山が「亜麻色の髪の乙女」(島谷ひとみ)を歌いながらステージに登場。「世界で一番広いカラオケボックスです!」と客席を煽ると、登場曲を携えたゲスト8人を一人ずつ呼び込んでいった。

まず登場したのは、豊田萌絵。「Q&A リサイタル!」(戸松遥)で先陣を切ると、オーディエンスは原曲をアレンジしたコール――「も・え・し!  も・え・し! L・O・V・E・も・え・し!」――で即座に対応。会場は早くも熱を帯びていった。続く内田雄馬がセクシーな「LA・LA・LA LOVE SONG」(久保田利伸)で引き継ぎ、伊藤美来が「じょいふる」(いきものがかり)を楽しく歌い上げると、「JOY」が頻出する歌詞につられて、ジョイまっくすポコがサプライズ出演。開始15分にして、早くもお祭り感はMAXだ。

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仲村宗悟の「恋」(星野源)では、声優ユニット・Pyxisとして活動する豊田と伊藤が両サイドにつき、キレキレの“恋ダンス”を披露。間奏中、仲村は「このダンスおぼえたい!」と興奮気味だったが、最後はちゃっかり3人で踊れていた。「みんな得したね! おまえ(仲村)も得したな!」と小山が話していたが、まさに豪華すぎる展開といえるだろう。

長縄まりあのキュートな「スキ?キライ!?スキ!!!」(ルイズ/釘宮理恵)、小野友樹が歌とタンバリンに全力になった「天体観測」(BUMP OF CHICKEN)、小澤亜李が拳を振り上げながら歌った「crossing field」(LiSA)を経て、8人目に登場したのは「スケベ代表」と書かれたタスキをかけた花江夏樹。ドン・キホーテの袋を引っさげ、感情のこもった「Miracle Shopping ~ドン.キホーテのテーマ~」(田中マイミ)を披露した。客席も「ドンドンドン ドンキ! ドンキ! ホーテ!」「ジャングルだ!」と、全力の掛け声で応える。花江は間奏で袋を開け、仲村と小野それぞれに男子には馴染みの深い“ジョークグッズ”などを贈り、いっそうの笑いを巻き起こしていた。

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姉・真礼のデビューシングルを歌い上げた内田雄馬

8人が1曲ずつ歌い出そろったところで、ここから“異性の曲縛り”で2巡目に。仲村が「星間飛行」(ランカ・リー/中島愛)を「キラッ☆」の部分も含めてキュートに歌い先導すると、伊藤は個人的に好きだという『仮面ライダーエグゼイド』の主題歌「EXCITE」(三浦大知)をクールに、小野はCDやライブでもたびたび披露している「吉原ラメント」(亜沙)を艶っぽく歌い上げた。

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そして豊田の「Butter-Fly」(和田光司)では、『デジモンアドベンチャー tri.』で主演・八神太一役を務める花江が乱入。「いつかなんて待ってたら、あっという間に大人になっちまうよな」「タイチぃ、お腹がすいて進化できないよぅ」と、太一とアグモンの生セリフを披露したのち、豊田とのツインボーカルで大サビを聴かせていた。

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そこで生まれた多幸感を良い意味でぶった切ったのが、「It's My Life」(Bon Jovi)に挑んだ長縄。いかついサングラス姿で「プチャヘンザ!」と畳みかけたと思えば、歌詞が飛んで「ラン♪ラン♪ラン♪」とやり過ごす場面などもあり、会場全体がステージを見守るモードに。出演者たちも全員立ち上がり、長縄の隣まで出てきてハラハラしながらもリズムにノる様子をみせた。

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花江の「ポケットにファンタジー」(さち&じゅり)、小澤の「人にやさしく」(THE BLUE HEARTS)を挟み、“異性の曲縛り”のトリは内田の「創傷イノセンス」(内田真礼)。実姉のデビューシングルという選曲で、姉弟それぞれのファンを歓喜させた。さらに、間奏明けのセリフ「私の道は私が決める」を、「私の道は姉さんが決める!」にアレンジしてキメ顔で披露。歌い終わっても、2月26日に行われる内田真礼のワンマンライブを指して「代々木第一(体育館)で待ってるぜ!」と言い放ち、笑いを誘っていた。

 

演じるプロならではの技巧派モノマネ

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ここからは、『カラオケMAX』で毎回設けられている“モノマネ歌唱縛り”に。立ち振舞いまで完コピした豊田の「夏の扉」(松田聖子)から始まり、小野は十八番でもある「宇宙戦艦ヤマト」(ささきいさお)を披露。小野の低音ボイスがピタリとハマった完成度を前にして、客席が沸いたのはもちろん、ステージ上の内田が自然に敬礼のポーズになっていた。

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このコーナーで特に芸の細やかさを見せたのは、「ORION」(中島美嘉)を歌った伊藤。「酔っ払ったお母さんに一回だけウケました」と謙遜していたが、発声はもちろん、前かがみで揺れる姿勢、頭サビの「I believe...」からの遠い目など、本人が憑依しているかのようなクオリティに仕上がっていた。

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仲村による全編中国語の「プロジェクトA」(ジャッキー・チェン)を挟み、続く小澤は「恋せよ女の子」(田村ゆかり)。パワフルな曲が続いた小澤だったが、このコーナーでは可愛く決めて、コールのボルテージも最大級に。歌い終わると、田村に恐れ多いと思ったのか、「アワアワアワ……」と慌てる様子をみせた。その後も内田の“韓流スター風”な「瞳をとじて」(平井堅)、長縄の声質にピッタリな「はじめてのチュウ」(あんしんパパ)、某アヒルの声で臨んだ花江の「PPAP」(ピコ太郎)など、出演者それぞれが多彩な芸を見せていた。

 

カラオケらしくチーム歌唱で締め

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最後の縛りは、カラオケの終盤らしく、かつ『カラオケMAX』定番でもある“チーム歌唱”だ。まずはラジオでも共演している小澤&長縄ペアが、息の合った「花ハ踊レヤいろはにほ」(チーム“ハナヤマタ”)を歌い踊った。次の内田&仲村ペアは、「ホール・ニュー・ワールド」(ディズニー)という斜め上の選曲。仲村がプリンス、そして内田がプリンセスとなり、たまに顔芸をはさみながらも慈愛に満ちた顔でドラマチックに歌い上げていた。伊藤&豊田のPyxisペアは、普段のライブでは決して歌わないであろう「青春アミーゴ」(修二と彰)というチョイス。背中合わせで歌う姿も、いつものPyxisとはまた違うクールなかっこよさを纏っていた。そしてラストは小山&小野&花江の3人による「花」(ORANGE RANGE)。花江は4曲目にして、ようやくギャグ要素なしの歌で聴かせた。

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約2000人が見届けたかつてない規模のカラオケも、ここで退室時間に。アンコールとして小山とゲスト8人全員で「ヘビーローテーション」(AKB48)が歌われると、『カラオケMAX』第3弾<昼の部>はお開きとなった。全員が歌える曲で締めるのも、規模こそ大きいがあくまで「カラオケ」であるこのイベントらしさだと言えるだろう。

SPICE編集部で開演直前に小山に話を聞いた際、「もし反響が大きければ、第4弾の開催も前向きに考えたい」と話していた。声優たちの本気と遊びが入り交じる『カラオケMAX』、今後については公式Twitterアカウント(@karaoke_maxmax)からの続報を待とう。

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取材・文=小林真之輔

セットリスト
『カラオケMAX』第3弾<昼の部>

1. 小山剛志「亜麻色の髪の乙女」(島谷ひとみ)
2. 豊田萌絵「Q&A リサイタル!」(戸松遥)
3. 内田雄馬「LA・LA・LA LOVE SONG」(久保田利伸)
4. 伊藤美来「じょいふる」(いきものがかり)
5. 仲村宗悟「恋」(星野源)
6. 長縄まりあ「スキ?キライ!?スキ!!!」(ルイズ=釘宮理恵)
7. 小野友樹「天体観測」(BUMP OF CHICKEN)
8. 小澤亜李「crossing field」(LiSA)
9. 花江夏樹「Miracle Shopping ~ドン.キホーテのテーマ~」(田中マイミ)
10. 仲村宗悟「星間飛行」(ランカ・リー=中島愛)
11. 伊藤美来「EXCITE」(三浦大知)
12. 小野友樹「吉原ラメント」(亜沙)
13. 豊田萌絵「Butter-Fly」(和田光司)
14. 長縄まりあ「It's My Life」(Bon Jovi)
15. 花江夏樹「ポケットにファンタジー」(さち&じゅり)
16. 小澤亜李「人にやさしく」(THE BLUE HEARTS)
17. 内田雄馬「創傷イノセンス」(内田真礼)
18. 豊田萌絵「夏の扉」(松田聖子)
19. 小野友樹「宇宙戦艦ヤマト」(ささきいさお)
20. 伊藤美来「ORION」(中島美嘉)
21. 仲村宗悟「プロジェクトA」(ジャッキー・チェン)
22. 小澤亜李「恋せよ女の子」(田村ゆかり)
23. 内田雄馬「瞳をとじて」(平井堅)
24. 長縄まりあ「はじめてのチュウ」(あんしんパパ)
25. 花江夏樹「PPAP」(ピコ太郎)
26. 小澤亜李&長縄まりあ「花ハ踊レヤいろはにほ」(チーム“ハナヤマタ”)
27. 内田雄馬&仲村宗悟「ホール・ニュー・ワールド」(ディズニー)
28. 伊藤美来&豊田萌絵「青春アミーゴ」(修二と彰)
29. 小山剛志&小野友樹&花江夏樹「花」(ORANGE RANGE)
30. 全員「ヘビーローテーション」(AKB48)
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