“スタバの頂点”を決める「アンバサダーカップ」に潜入!コーヒーの熱き戦いの全貌を公開

レポート
イベント/レジャー
2017.2.25


約3万人のバリスタの頂点を決める大会が、23日(木)に開催された。果たして優勝者は?

スターバックスと言えば緑のエプロンだが、黒のエプロンをしているスタッフを見かけたことはないだろうか。彼らが身に着ける“ブラックエプロン”は、スターバックスが独自に策定した社内試験の合格者のみが身に着けられ、コーヒーの知識や、経験の豊富なスタッフに与えられる特別なエプロン。いわば“コーヒーマスター”なのだ。そんなブラックエプロンバリスタの頂点を決める、年に1度のコーヒーの祭典「アンバサダーカップ」が23日(木)に開催された。通常、スタッフしか参加することのできないイベントだが、今回特別に密着取材を敢行!その知られざる熱い戦いの中身をお見せしよう。

■ アンバサダーカップとは

本イベントは、「コーヒー」に対する情熱、知識、経験に関する今年で14回目の競技会。10⽉から12月に実施される全国16 区でのエリアカップを勝ち抜いた16名が、4つのプレゼンテーションを通して競い合い、年間のバリスタチャンピオンが決定する。

会場には北は北海道から、南は九州まで、駆けつけた応援団が続々到着。16エリアの代表ということもあり、応援にも熱が入る。横断幕を持参するエリアもあれば、お揃いのTシャツに身を包むエリアも!パフォーマンスをする本人たちだけじゃなく、スターバックスのスタッフ総出で盛り上がるまさに“コーヒーの祭典”だ。

■ ステージは3段階!

審査は3つのステージに分かれている。まず最初のステージは「スメル(香り)」。豆の香りだけを嗅いで豆の煎りの深さ“ローストレベル”と銘柄を当てるというものだ。これは細挽きのコーヒー豆にお湯を注ぐことで、香りが高まる「カッピング」という方法で行われる。ローストレベルは当てることができても、銘柄まで当てるのは至難の技だ。その日の体調によっても左右される、難易度が高いステージ。

セカンドステージは、コーヒー豆について4分間で自由に表現する「プレゼンテーション」。コーヒーの魅力を引き出す知識はもちろんのこと、話し方や印象も審査対象だ。このステージはとにかく“個性”が際立った。各バリスタのコーヒーに対する愛情や、表現方法の切り口が違い、話を聞いているだけで香りが伝わるような、飲みたくなるような軽快なトークはさすが本選出場者といったところだった。

セカンドステージを終えた時点で、16人から4人にファイナリストが絞られ、ファイナルステージの「パフォーマンス」に進出。「パフォーマンス」では、店舗での接客による商品提案を想定したロールプレイングを行い、日々の接客スタイルを披露する。ファイナリスト4人はそれぞれが個性を活かした、バラエティ豊かな接客を見せ、来店者のニーズに合った商品紹介を軽快なトークで会場を湧かせていた。

■ 優勝者は果たして…?

そんな激戦を勝ち抜き、見事アンバサダーに選ばれたのは都内の店舗でアルバイトとして働く、大学3年生の坂本大輔さん。なんとスターバックス史上初の学生アンバサダーだ。彼の自信たっぷりのパフォーマンスや、確かな知識量、機転の利いた接客には会場からも大きな拍手が送られていた。優勝者には歴代のアンバサダーの名前が刺繍された“コーヒー染め”の茶色いエプロンが贈られ、今年のスターバックスの頂点が決定し、2017年のアンバサダーカップは幕を閉じた。

■ 新アンバサダーにインタビュー

――まずは優勝おめでとうございます!感想を一言お願いします。

「ありがとうございます。まだ実感が沸いてないですが、本当にうれしいです」

――手ごたえの方はありましたか?

「ファイナルステーはどなたも素晴らしいパフォーマンスをなさっていたので、まさか自分が選ばれるなんて思っていなかったです」

――これからどのようなアンバサダーになりたいですか?

「自分はまだ大学生ですが、その分、お客様により近い距離感で“コーヒーのおいしさ”や“楽しさ”を伝えていけたらいいなと思っています」

――では最後に、坂本さんにとってコーヒーとは?

「“1日をより豊かにしてくれるもの”ですかね…(笑)。食前や食後、気分がいい時悪い時、あらゆる場面で1口飲むだけで気分をリフレッシュさせてくれるので、1日の中でいい影響を与えてくれる存在だと思います」

アンバサダーはコーヒーの“伝道師”。坂本さんは約1年間スターバックスの“顔”となり、社内外へのコーヒー啓発活動や広報活動を担い、日本代表としてアジア10数カ国のバリスタチャンピオンが集まる大会にも参加するそうだ。若き新アンバサダーにこれからも注目していきたい。

■ 【番外編】盛り上げ上手なスターバックス

また終盤、アンバサダー結果発表前には、昨年銀座エリア4店舗のスターバックスと松屋銀座を次々と回り、生演奏のゲリラライヴイベントを行った6名のジャズユニット「Little fats & Swingin' hot shot party」が登場。ホットで楽しいナンバーを披露し、会場のスタッフも一致団結し曲に合わせ踊るなど、落ち着いた印象が強いスターバックススタッフの意外な一面も垣間見ることができた。こうした観客側も盛り上げるようなプログラムも、サービス精神旺盛なスターバックスならではの計らいだろう。



今回の取材を通し、スターバックスのコーヒーのおいしさの秘密に少し近づけたように思う。出場者だけでなく会場に訪れているスタッフ全員から、コーヒーに対する熱い愛を感じた。奥深いコーヒーの世界を探求し続け、日々コーヒーの専門性を磨き、本当の豊かさや潤いを提供できるのはスターバックスだからこそだろう。皆さんも店頭でブラックエプロンのバリスタを見かけたらぜひ、おすすめのコーヒーを聞いてみて欲しい。きっとコーヒーの新たな魅力に気づかせてくれるに違いない!【ウォーカープラス編集部/コダマタイチ】
 

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