セットリストから演出、衣装までひたすら全力サービス! POLYSICSの20周年記念ライブ

SPICER
POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

画像を全て表示(14件)

POLYSICS 20周年 OR DIE!!! All Time POLYSICS!!! 2017.3.4 豊洲PIT

こんなにヤバくて、かっこいいロックバンドが20年間もライブハウスで音を鳴らし続けているんだから、日本の音楽シーンはけっこう捨てたもんじゃないと思う。この日、豊洲PITのフロアに足を踏み入れると、“20th Anniversary POLYSICS”と書かれた横断幕がステージに垂れ下がっていた。3月4日はPOLYSICSがこれまでに何度も周年ライブを行なってきたバンドの結成記念日だ。ニューウェイヴやエレクトロパンクという、いわばマニアックな手法で自分たちのロックを貫き続けたPOLYSICSが刻んだ「20周年」。その響きはズシンと重い。

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

フロアにはオレンジ色のつなぎを着込んだ熱心な熟練のファンから、Tシャツにタオルで臨戦態勢を整える若い世代までが、POLYSICSの20年を祝うべく集結していた。そんなフロアに向けて、まずは開会宣言とばかりに「20周年オールタイムポリシーックス!」と叫んだハヤシ(Vo・G)。登場SEは「サニーマスター」で、そこから「Buggie Technica」「PLUS CHICKER」という『1st P』の曲たちを連射したうえに、メンバーもまた『1st P』期のつなぎを着てるのだから、それだけでフロアの興奮はマックスだった。

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

「トイス!トイス!トヨス!トイス!」。最初にMCでハヤシが繰り出すお馴染みのあいさつに、さりげなく“豊洲”が混じっているのが面白い。「今日は照れずに“おめでトイス”を言っちゃっていいんだぜ!」。そんなハヤシの言葉を合図に、「おめでトイス!」の声が溢れ出したフロア。とても良い雰囲気だ。そこから『A・D・S・R・M!』と『FOR YOUNG ELECTRIC POP』期の楽曲に突入すると、フミ(Ba)は白のつなぎ、ヤノ(Dr)は黄色のつなぎに衣裳チェンジ。どうやら今日は歴代の衣装に着替えながら、それを着ていた頃によく演奏していた曲をやる、というのがコンセプトのようだ。「ENO」では、ハヤシはつなぎではなく、緑のジャケットに黒ぶちメガネという2001年頃のレアなスタイル。ミラーボールがむらさき色の光を妖しく放射するなか、打ち込みのトラックにのせてハヤシがひとりでアコースティックギターを奏でた「COMMODOLL」のあいだに、またも着替えたフミとヤノ。そこから、再び3人が合流した「Code4」へのエモーショナルな流れは、ポリの代名詞ともいえる“速くて激しい”だけではないセンチメンタルなムードが溢れていて、前半のハイライトだったと思う。

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

先日のインタビューで20周年ライブの演出については、「面白いことを考えてますよ」と、喜々として話していたメンバーの様子を思い出した。オールタイムベストなライブを楽曲だけじゃなくて、衣裳でも振り返るなんて、ふつうは思いついてもやらない大変なネタ。それを「微妙に懐かしいだろ~!」なんて言いながら、お客さんの反応を心底楽しそうに受け止めるのがPOLYSICSというバンドだ。ハヤシが2005年頃の赤つなぎで届けた「Tei! Tei! Tei!」からはフミ(B)がサンプラーのパッドを操ったり、曲ごとの遊び心が楽しいゾーン。客席から放り込まれたタオルをハヤシが胸に詰め込んで、グラマラスボディで届けた「人生の灰」に続いて、「POLYSICS OR DIE!!!!」では「この曲をやるのは5年ぶりなんです」(ハヤシ)、「ということは、あの男も5年ぶりに帰ってくーるー!」(フミ)という煽りから、ヤノ(Dr)による“P・O・L・Y・S・I・C・S”の コール&レスポンス。いつものように赤色灯とサイレンが鳴り響いた「I My Me Mine」では、ハヤシとフミが吹くカズーにヤノがリコーダーで加わって喝采が湧いたし、「Moog is Love」ではヤノがスクリーンに映し出された炎を背負って、ギタリストとなる“燃えよギター”が繰り出されると、フロアからは一斉にメロイックサインが挙がった。気が付けば、全員オレンジの衣装に戻っている。「やっといまの衣装になった。濃かったね。もう最初のほうは忘れてるんじゃない?」と言うほど、すでに濃厚な20曲だったが、まだライブは半分ほど終えたところ。「壮大、壮絶に盛り上がっていこうか!」というハヤシの声からライブは後半戦に突入した。

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

フミがメインボーカルをとる快速テクノポップ「Lucky Star」から、轟音とピコピコが交互に訪れる「Rocket」では、お客さんがゆったりと左右に腕を振るお馴染みの光景が気持ち良かったし、ひたすらに“カジャカジャグー”を繰り返すナンセンスな楽しさがお客さんの興奮リミッターを一気に解除してしまった「カジャカジャグー」も最高だった。「発見動物探検隊」では、フミがサンプラーで犬や猫の鳴き声を出して、ハヤシが動物の鼻をデザインした変装グッズを着けていたり、「ピーチパイ・ オン・ザ ・ビーチ」ではメンバー全員が金色のアフロをかぶったり。さらに「Let's ダバダバ」ではハヤシがフロアにダイブして、お客さんにマイクを向けて大合唱したかと思えば、「ワチュワナドゥー」では巨大な盃に並々と注がれた日本酒を一気飲み。とどめとばかりに繰り出された「シーラカンス イズ アンドロイド」や「MEGA OVER DRIVE」にかけては、スタッフがハヤシに水をかけてアイシングしながら演奏するという壮絶なラストスパート。そのフィナーレを「URGE ON!!」で締めくくると、おぼつかない足取りでフラフラになりながらステージ袖へと捌けていくハヤシの後ろ姿がめちゃくちゃかっこよかった。20周年と言えども余裕ぶってる気配は一切なし。いつも過剰に全力なサービス精神はPOLYSICSが愛され続ける理由そのものだと思う。

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

アンコールでは、ステージに再び現れたメンバーがおもむろにオレンジ色のつなぎを剥ぎ取り、鮮やかな黄色のニューつなぎをお披露目。ここからPOLYSICSはバンド21年目という未知のステージへ進む、そんな実感が一気に湧いてきた。その意志を音で表現したのが、続けて披露された最新ナンバー「Tune Up!」だろう。バンドの新境地を拓くスケール感のあるロックナンバーを届けると、「これから新しいスタンダードを作っていこうと思います!」と、ハヤシ。「生まれ変わった気持ちで、みなさんを楽しませたいね」と言うと、会場からはとても温かくて、心のこもった拍手がメンバーへと贈られた。そこから、人懐こいメロディに一体感のハンドクラップが湧いた「Baby BIAS」を皮切りに、「Electric Surfin' Go Go」「Buggie Technica」へと立て続けに4曲を披露して、およそ3時間におよぶ20周年ライブを歓喜と祝福のなかで締めくくったPOLYSICS。「いままでポリに関わってくれた全ての人に感謝します!」。最後にマイクを通さずに叫んだハヤシの言葉は清々しかった。


取材・文=秦理絵 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

POLYSICS 撮影=三吉ツカサ

セットリスト
POLYSICS 20周年 OR DIE!!! All Time POLYSICS!!! 2017.3.4 豊洲PIT
1. サニーマスター
2. Buggie Technica
3. PLUS CHICKER
4. go ahead now!
5. XCT
6. A・D・S・R・M!
7. Poly-Farm
8. Hot Stuff
9. FOR YOUNG ELECTRIC POP
10. MAD MAC
11. ENO
12. Digital Coffee
13. Young OH! OH!
14. COMMODOLL
15. Code4
16. Tei! Tei! Tei!
17. 人生の灰
18. POLYSICS OR DIE!!!!
19. I My Me Mine
20. Moog is Love
21. Lucky Star
22. Rocket
23. カジャカジャグー
24. 発見動物探検隊
25. ピーチパイ・オン・ザ・ビーチ
26. How are you?
27. Let’s ダバダバ
28. ワチュワナドゥー
29. Dr Pepper!!!!!
30. 怪獣殿下 ~古代怪獣ゴモラ登場~
31. シーラカンス イズ アンドロイド
32. MEGA OVER DRIVE
33. Shout Aloud!
34. URGE ON!!
[ENCORE]
35. Tune Up!
36. Baby BIAS
37. Electric Surfin’ Go Go
38. SUN ELECTRIC
39. Buggie Technica
 

 

ツアー情報
POLYSICS結成20周年記念2マンTOUR!!! POLYMPIC 2017

前売:¥4,000(D別)
一般発売:2017/05/14(日) e+ / ぴあ / ローソンチケット

■2017/06/03(土) 京都磔磔
w/wienners
OPEN 17:15 / START 18:00
問合わせ:清水音泉 06-6357-3666
■2017/06/04(日) 高松MONSTER
w/TBA
OPEN 17:15 / START 18:00
問合わせ:DUKE高松 087-822-2520
■2017/06/10(土) 水戸LIGHT HOUSE
w/OKAMOTO'S
OPEN 17:30 / START 18:00
問合わせ:VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900
■2017/06/14(水) 名古屋CLUB QUATTRO
w/TBA
OPEN 18:15 / START 19:00
問合わせ:JAILHOUSE 052-936-6041
■2017/06/15(木) 梅田CLUB QUATTRO
w/キュウソネコカミ
OPEN 18:15 / START 19:00
問合わせ:清水音泉 06-6357-3666
■2017/06/17(土) 広島セカンドクラッチ
w/赤い公園
OPEN 17:30 / START 18:00
問合わせ:YUMEBANCHI広島 082-249-3571
■2017/06/18(日) 福岡BEAT STATION
w/岡崎体育
OPEN 17:30 / START 18:00
問合わせ:BEA 092-712-4221
■2017/06/24(土) 仙台CLUB JUNK BOX
w/TBA
OPEN 17:30 / START 18:00
問合わせ:GIP 022-222-9999
■2017/06/25(日) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
w/SCOOBIE DO
OPEN 17:30 / START 18:00
問合わせ:FOB新潟 025-229-5000
■2017/07/01(土) 札幌BESSIE HALL
w/アルカラ
OPEN 17:30 / START 18:00
問合わせ:WESS 011-614-9999
■2017/07/07(金) 渋谷CLUB QUATTRO
w/TBA
OPEN 18:15 / START 19:00
問合わせ:VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900
■2017/07/08(土) 渋谷CLUB QUATTRO
w/TBA
OPEN 17:15 / START 18:00
問合わせ:VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900
■2017/07/09(日) 渋谷CLUB QUATTRO
w/銀杏BOYZ ※弾き語り
OPEN 16:15 / START 17:00
問合わせ:VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900
 
シェア / 保存先を選択