今月の山田和樹を見逃すな!

2015.9.4
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クラシック

コンサートに、コラボに大活躍

気がつけば盛夏の酷暑はどこへやら、そして9月2日には東京都交響楽団の定期が開催されて、いよいよクラシックもシーズン開幕だ。下野竜也が実に「らしい」プログラミングで聴衆を唸らせたところに続いて、新ヤマカズこと山田和樹が今週の金土と、正指揮者をつとめる日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会に登場する。
ミヨーとイベールの軽妙な音楽と、ベートーヴェンと別宮貞雄の交響曲第一番とがそれぞれ対比され、加えてそこに日本フィルの誇るべき財産とも言える現代作曲家への委嘱による「日本フィル・シリーズ」の再演となる別宮作品を入れてプログラム全体をうまく収めるあたり、見事なお手並みと感心するしかない。
なお、オーケストラは始まったばかりのリハーサル動画をまじえた定期演奏会のプロモーション動画を公開しているのでそちらも見ていただきたい。リハーサル直後に動画を公開したオーケストラの迅速な仕事に拍手、である。


また、フランスの二作で活躍するサクソフォンの上野耕平も、この機会に覚えておきたい俊英だ。1992年生まれ、東京藝術大学在籍中ながらソロに室内楽に吹奏楽、そして今回のようにオーケストラへの参加と活躍する若き名手である。

(上野耕平 デビューCD『アドルフに告ぐ』発売記念リサイタル&インストアイベント ダイジェスト映像/日本コロムビア チャンネルより)

今月のヤマカズはこの定期から立て続けに日本フィルの指揮台に登場する。まずは8日(火)には「日本フィル×サントリーホール とっておきアフタヌーンVol.2」。ここでは歌舞伎とオーケストラのコラボレーションでなんと「春の祭典」を上演する。このコンサートもプロモーション動画が用意されているので気になる方はチェックしてほしい。

さらには12日(土)、日本フィルの本拠地である杉並公会堂での「杉並公会堂シリーズ」だ。ここではガーシュウィンの都会的な「ラプソディ・イン・ブルー」を挟んで日米の”自然”の音楽を演奏する、というちょっとした旅行気分が音楽で味わえるだろう。この選曲、そしてこれだけの大編成を活かすならばアンコールはきっと「アルプス交響曲」に違いない(冗談です)。

すべてのコンサートで異なる選曲、よく知られた名曲からめったに演奏されない秘曲にと、これだけでも充分に「八面六臂」、阿修羅の如きと評するしかないほどの活躍なのだが、実は今月、ヤマカズのコンサートはもうひとつ開催されるのだから驚きだ。これらの演奏会の合間を縫って、東京藝術大学在学中に設立した横浜シンフォニエッタにも登場する。横浜シンフォニエッタの定期演奏会として、8日(火)にはベンヤミン・ヌスのリサイタル、そして9日(水)に室内楽、管弦楽と一連のコンサートが横浜・青葉台のフィリアホールで開催される。20世紀のフランス音楽を中心に編まれたプログラムはなかなか魅力的、この若き室内オーケストラを聴いてみるいい機会ではないだろうか。なお、これは後日詳報するが、2017年2月には藤原歌劇団の「カルメン」で山田和樹と日本フィルがピットに入ることが本日発表された。彼の活躍のフィールドがまたひとつ拡がるわけである。

既にこれだけの活動をしていてなお「若きヤマカズの活躍はまだ始まったばかりだ」と言えることは幸いだ、これから何度でも彼が創りだす名演に出会えると期待できるのだから。ヤマカズのコンサートは来年1月、Bunkamuraオーチャードホールでの日本フィルとのマーラー・ツィクルス第二期、ミュージック・パートナーを務める仙台フィルへの登場と少し間が開く。彼の演奏が気になった方には、今月の公演ラッシュを活かしていただきたい。

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また、この公演と前述の杉並公会堂でのコンサートに登場する新鋭ピアニストのベンヤミン・ヌスも併せて注目したい。「ファイナルファンタジー」の楽曲でCDデビューした、クラシックもジャズもこなす、1989年生まれのピアニストにして作曲家、要注目である。

イベント情報
日本フィルハーモニー交響楽団 第673回東京定期演奏会

 日時:2015年9月4日(金) 19:00開演、5日(土) 14:00開演
 会場:サントリーホール 大ホール
 出演者:山田和樹(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)