磯貝龍虎「もっとザコらしさや、世界観を大事に」 舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』公開ゲネプロ
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舞台『北斗の拳ー世紀末ザコ伝説ー』
2017年9月6日(水)から東京ドームシティ・シアターGロッソにて舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』が開幕し、初日当日に同劇場にて公開ゲネプロが行われた。
原作は、80年代『週刊少年ジャンプ』(集英社)の黄金期に一世を風靡し、アニメ化もされ、主題歌であるクリスタルキングの名曲「愛をとりもどせ!!」も大人気となった『北斗の拳』(原作:武論尊 漫画:原哲夫)。その原作35周年を記念した初の舞台化となる。しかし、本作にはケンシロウやラオウといったメインキャラクターは登場せず、「ザコの、ザコによる、ザコのための、ザコだけの舞台!」として、ザコキャラクターばかりが登場することで、原作誕生から35年を前にザコたちの物語が初めて語られる。
舞台『北斗の拳ー世紀末ザコ伝説ー』
脚本は、エレ片の構成作家を務め、近年では多くの2.5次元舞台の演出を手掛けるなど、お笑いに定評がある川尻恵太(SUGARBOY)が担当し、演出は、海外でも高い評価を得ている「KPR/開幕ペナントレース」を主宰する村井 雄が担当する。
メインザコには、実力派若手俳優の磯貝龍虎、河合龍之介、寿里、林野健志をはじめ、スーパー日舞界を牽引する花園直道。そして紅一点、ガールズユニットA応Pの水希蒼が女ザコを演じる。ゲネプロ後の挨拶で、磯貝は「まだまだフルスロットルでガチガチに上げていけるところもあります。もっとザコらしさや、『北斗の拳』の世界観を大事にして、もっと上にいけるように切磋琢磨します」と意気込んだ。
磯貝龍虎/舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
河合龍之介、林野健志/舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
林野健志/舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
花園直道/舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
水希蒼/舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
また、舞台では『北斗の拳』には欠かせない「愛をとりもどせ!!」がクリスタルキング with A応Pによって毎公演生披露される。クリスタルキングのムッシュ吉﨑は「1984年のTVアニメの主題歌からずっと関わらさせて頂いていますが、今回、ものすごく緊張しています。孫や娘とか息子の世代の方たちと一緒にやれることに本当に感謝しています」と思いを明かした。水希は「オープニングですごい格好いいダンスをするので、ぜひそこをもっとパワフルに表現できたらいいなと思います」と意気込みを語った。
ムッシュ吉崎、A応P/舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
さらに今回の舞台では、原作のメインキャラクターが登場しないザコたちの舞台ではあるものの、北斗四兄弟の中でもザコ感があふれることで人気のジャギが登場する。ジャギ役はトリプルキャストとなっており、角田信朗、武田幸三、極楽とんぼの山本圭壱が回替わりで演じる。公開ゲネプロでは角田が演じ、ジャギの名ゼリフとともに鍛え上げた肉体を披露して笑いを誘った。
角田は「連載当時から大ファンだったので、息子に賢士朗、娘に友里亜と名付けました。その子供たち2人が作者の原哲夫先生と偶然出会ったことから、僕と原先生との友情がスタートしまして、その縁でこの舞台にたどり着けました。北斗の七星が結びつけてくれた公演を心に染み渡る思いで、しっかりとジャギを演じさせて頂きます」と振り返りながら意気込んだ。
角田信朗/舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
ザコたちは当然弱いのですぐに死んでしまうのだが、一役ではなく数役のザコを演じることで、オム二バス形式の物語として様々なザコたちが描かれる。また、日替わりで豪華キャストによるゲストも登場する。公開ゲネプロでは谷口賢志が“世紀末ザコ伝説”らしい役柄で登場し、会場の笑いを誘った。
舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
ゲネプロでは全編に渡ってザコたちによるシュールな笑いが展開するが、仲間想いのザコたちにちょっぴり切なく涙する場面や、音楽に目覚めたザコによって思わぬ展開が起きるなど、予測不能な物語が繰り広げられていた。そして、劇中では『北斗の拳』ナレーションでお馴染みの千葉繁が舞台でもナレーションとして出演し、舞台を盛り上げていた。さらには、ザコたちの死に際の名台詞や、原作の懐かしのザコキャラが登場するなど、原作の小ネタが満載となっているので、原作ファンも思わずニヤニヤして楽しめるだろう。時に熱く、時にウザく、ザコらしさ全開のシュールな笑いに包まれながらも、原作愛を感じさせる舞台だ。
舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』
(c)武論尊・原哲夫/NSP 1983, (c)北斗の拳-世紀末ザコ伝説-製作委員会2017 版権許諾証GP-907
取材・文・撮影=はろるど りゅうのすけ
【公演日程】 2017年9月6日(水)~10日(日)
【会場】 シアター Gロッソ(〒112-0004 東京都文京区後楽1丁目3−61)
【原作】 『北斗の拳』 原作:武論尊 漫画:原哲夫
【脚本】 川尻恵太 (SUGARBOY)
【演出】 村井雄 (KPR/開幕ペナントレース)
【音楽】 TSUTCHIE
【OPENING LIVE】「愛をとりもどせ!!」クリスタルキング with A応P
【声の出演】千葉繁
磯貝龍虎、河合龍之介、寿里、花園直道、林野健志、水希蒼(A応P)/
青山フォール勝ち(ネルソンズ)、キャベツ確認中(キャプテン★ザコ、しまぞうZ)、街裏ぴんく/
大岩主弥、福島悠介、吉野哲平/
円盤ライダー(渡部将之、冠仁、賢茂エイジ、森田和正)、KPR/開幕ペナントレース(高崎拓郎、G.K.Masayuki、森田祐吏)