山田孝之、知英、安田顕らを起用した理由は「くたばれ芸能界」『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』FROGMAN監督インタビュー
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FROGMAN
10月21日公開の映画『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』は、スーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンなど、DCコミックスのヒーローが集結したユニット“ジャスティス・リーグ”と低予算アニメ『秘密結社 鷹の爪団』がコラボレーションを果たした作品だ。『鷹の爪』は、クリエイタ―のFROGMANが声優・監督・脚本をほぼ一人で担当する低予算アニメながら、練られた脚本と“バジェットゲージ”などの突飛なアイデアで人気を博し、数多くのファンを獲得。10周年を迎えた2017年までに、NHKでのレギュラー放送や9本に及ぶ劇場版を公開するにまで至っている。
そんな『鷹の爪』は、なぜワーナー・ブラザースとDCコミックスという、ハリウッドの巨大コンテンツホルダーとタッグを組むことになったのか。バットマン役の山田孝之をはじめ、知英、安田顕や、鈴村健一ら実力派声優を起用し、VFXに『シン・ゴジラ』の白組、アニメーション制作に『ブレイブ ストーリー』のGONZOを迎えるなど、これまでの『鷹の爪』とは一線を画したスケールで制作された意味とは? 今回のインタビューでは、シニカルな脱力コメディとしての『鷹の爪』ではない、同作の持つメッセージについて、FROGMAN自身に語ってもらった。
「ジョーカーのモチベーションは何なのか」ファンを納得させるディティール
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――まず、なぜDCコミックス、ワーナーブラザースと映画を作ることになったのかを教えていただけますか?
もともと、『鷹の爪』が10周年を迎えるので大きな花火をぶち上げたい、と思っていたので、国内外のIP(※編注:intellectual property rights。キャラクターなどの知的財産権)を持つ企業に声をかけていたんです。海外にもあたっていって、その中にはスーパーマンとか、バットマンも含まれていました。大体が断られていたので、我々(DLE)は「全滅だ……」なんて言っていたんですが、そんなときにワーナーさんが「話を聞きたい」とおっしゃってくださって。そこから、あれよあれよと言う間に、可能性が膨らんでいったんです。
――ただ、ワーナーさんやDCコミックスさん側の作品の世界観を崩さないようにするのは大変そうですが。
いや、我々もそこには気を使いましたよ。お話をいただいたのが2015年ごろで、その年の暮れには、パイロットフィルムというか、“どういうものを作りたいのかがわかるもの”を用意して欲しい、とアメリカ本国側から言われまして。その段階では、シナリオも何も無かったので、とりあえず7分のデモリールを作りました。グルグル動く2Dのアニメも入れて、「豪華な映像になるとバジェットゲージが減っていく」ということがわかる映像を作って見せたんです。
――ワーナーさんやDCコミックスさんから何かリクエストはあったのでしょうか?
ワーナーさんは、『ダークナイト』三部作が一区切りついてた頃。ヒーローものではマーベルが『アベンジャーズ』で勢いをつけて、日本国内でも数字を挙げていたころでした。DCの『ダークナイト』シリーズは世界的にものすごく評価が高いし、クリストファー・ノーラン監督も一時代を築きましたが、子どもたちや若い人たちもっと気軽に観てもらえる、デートムービーのような親しみやすさが欲しいね、というところはあったようです。そういった意味では、日本のマーケットはハリウッドにとって難しいんですよね。昔みたいに、ハリウッド映画だから観に行く時代じゃなくなっているので、何かきっかけが欲しい。そこで、目を付けたのが日本のアニメーション。「渡りに船で、よくわからない『鷹の爪』というのがあるぞ」ということで、やらせてみようというつもりだったと思うんです。
――DCエクステンデッド・ユニバース(編注:『マン・オブ・スティール』など、DCコミックスに登場するキャラクターを主人公とし、同一の世界観のもとに映画化を行うプロジェクト)の尖兵としての役割を担っているわけですね。ただ、『鷹の爪』には、日本のアニメとしても特殊な“島根を推す”作品でもあります。ワーナーさんやDCコミックスさんは理解してくれたんでしょうか?
いや、それは何とも言えないですけど(笑)。ただ、ワーナーさんのお話を聞いてみると、最初はよくわからなかったけど、完成が近づくにつれて面白がってくれたようなので、ある程度は理解していただけたんじゃないでしょうか。「島根は、アメリカで言うところのアイダホだったり、ユタだったり、国内でバカにされている地域なんだろう」と、そういう認識なんだと思います(笑)。
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――なるほど(笑)。一方で、アメコミ関連の訳書や著作を多数手がけてらっしゃる堺三保さんが監修で入られていたのには感心しました。
そうなんです。堺さんの監修はすごく大事で。アメコミファンの方々が観て、いかに正しいキャラクターに見えるかが大事。アメコミだけに限らないですが、キャラクターをいわゆる愛のないイジり方をすれば、ファンの方は当然憤慨するじゃないですか。その気持ちはすごくよくわかるので。ぼくも、世代的にはクリストファー・リーヴの『スーパーマン』シリーズを観て育ったし、高校生ぐらいのころにはティム・バートン監督の『バットマン』シリーズ、30代で『ダークナイト』を観ています。成長とともに、DCの要となる作品を観ているんです。そういう素養があって、映画業界にもましたから、アメコミの映画化については、一応の愛は持っているつもりでした。そこからさらに、堺さんに「ジョーカーはもっとこうだ」「バットマンはこんなことは言わない」と、そういう指導をしてもらって、すごく助かりました。
――ジョーカーの動機も非常に納得いくものでした。
まさしくその通りです。今回は「ジョーカーのモチベーションは何なのか」が一番のテーマなんです。アメコミファンの方たちは、「なぜジョーカーは日本にくるのか?」という動機付けを求めますよね。ジョーカーは、「世界をわが物にしてやろう」というモチベーションで動いている人間ではなくて、愉快なことがしたいヤツですよね。じゃあ、「ジョーカーが愉快だと思うことって何だろう」と考えていたときに、堺さんが「例えば、映画を撮るというのはどうですか?」と提案してくれて、「おお、それだ!」と思ったんです。で、日本で撮るなら怪獣映画だろうな、と。
――映画を作るというお話はFROGMANさんらしいと思っていたんですが、堺さんのアイデアだったんですね。
二人で電話でブレストしている間に、堺さんから出たものです。最初のシナリオでは、ジョーカーはボヤっと日本にやってきて、目的も明らかにしていなかったんです。実際に、コミック版のジョーカーは、手段は描かれるんですけど、何をしたいのかはあまりつまびらかに描かれないじゃないですか。でも、今回は日本に来るという特殊な状況なので、きちんと説明しないとアメコミファンは納得しないだろうと思ったので。
左から、ペンギン、ジョーカー、ハーレイ・クイン
――ヒーローのデザインもコミックに準拠していたのが気になりました。映画の『ジャスティス・リーグ』を基にする選択肢もあったと思いますが。
これは完全にDCコミックスさんのオーダーです。映画だと、例えばノーラン監督は、“ノーランの世界観”で作っていますから、全部そこに基づいてやらなきゃいけなくなってしまうので。DCコミックスにとっての「バットマンはこうですよ」という基本設定はコミック版なので、『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』のデザインは最新のコミックのキャラクターに準拠しています。なおかつ、「日本の“ジャパニメーション感”を出してくれ」というリクエストもありました。だから、スーパーマンも“日本のアニメーションっぽい”スーパーマンなんです。
――アクアマンがイジられキャラとして登場するところなど、かなり気を遣われているのがわかりました。
設定に関しては、かなり神経を使いました。「そこはそうじゃないだろ!」とツッコミが入らないように、そこは理論武装はしました。
「くたばれ芸能界」アニメ・映画製作者が持つべき視点とは
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――原作に配慮してはいますが、今回は特にFROGMANさんの思想が強く反映された作品だとも思いました。「予算は計画的に」というテーマが全面に押し出されていますが、これは日本の映画界に言いたかったことなんでしょうか?
そうですね。これは以前からずっと思っていることですが、ぼく自身が実写映画の制作スタッフだったときに、現場でお金の使い方に、「そうじゃないだろう」と思いながら仕事をしていたんです。エキストラを100人使うシーンで、「こんな狭いところに100人連れてきても意味ないのにな……」とか。逆に、めちゃくちゃ広い場所にエキストラを30人しか呼んでなくて、「この監督、バカじゃないの?」と思うことがあったり。大して芝居も上手くないし、声も何もよくないのに、人気があるから起用されて、ギャラばっかり高い主役がいたり。世の中では「実力派」って言われているけど、どう考えても実力派でも何でもないだろう、っていう人を使っていたり。
――予算を無駄遣いしている、と。
やっぱり、ぼくらが何を目指すべきは、お客さん目線でモノを作らなきゃいけないということですよね。お客さんが「面白い、観たい」と思うもの、それが何なのかということです。アニメでも、下手くそだけど有名な人を声優として使って、メディアにドーンと取り上げられることを期待する、みたいなこともあります。でも、それが現実として宣伝に結びつかないのも、わかっているわけです。ワイドショーや情報番組に取り上げられても、作品に触れられないと意味なんかないですから。そういうところにお金が使われるのは、バカバカしいですよね。
――『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』はこれまでよりもキャスティングやスタッフィングに適正な予算を割いて、かなりのクオリティを担保していますよね。
そうですね。予算はそんなには増えてませんけど、2,000万円くらいは上乗せしています(笑)。今回は、有名だからキャスティングしよう、スタッフィングしようというのは一切やめて、“効果的に作品に貢献できる人”という目線で考えています。だから、プロデューサーが候補に挙げた人たちを、かなり却下しました。アメコミファンも、『鷹の爪』ファンも、ぼく自身も納得できる人。しかも、予算という意味でも納得できる人、という視点で選んでいます。この予算規模でのこのキャスティング、スタッフィングは、「予算の使い方うまくない?」と言いたいです(笑)。
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――(笑) たしかに、「どうだこれ!」感は伝わります。山田さん、安田さんも良かったですが、知英さんのハーレイ・クインがすごくよかったです。
日本語が上手いというのもあるんですが、彼女の透明感がよかった。日本人でもいろんな有名な女優さんが候補にあがったんですが、ハーレイには現実味のない存在感みたいなものが欲しくて。ぼくの中では、『ブレードランナー』でルトガー・ハウワーの恋人のレプリカント=プリシラ・ストラットン(ダリル・ハンナ)のような、どうしようもなく残酷な感じと、プリミティブな可愛らしさが同居している雰囲気をイメージしていて、それが“日本で活動している外国人”の知英とすごくマッチしたんです。プロデューサーの朝山がいろんな名前を挙げていくなかで、「知英」って言った瞬間に、「それだ!」と決めました。
――バットマン以外のジャスティス・リーグのメンバーが、鈴村健一さん、松本梨香さん、浪川大輔さん、中井和哉さん、高木渉さんと、声優さんをきちんと配役しているのも、これまでの『鷹の爪』とは違いますね。これだけの人数が出演しているのは初めてでは?
さすがにぼくだけでは演じ分けられないぞ、というのもありました。スーパーマンと、バットマンと、フラッシュ、アクアマン、サイボーグをFROGMAN一人でやると、誰が誰だかわからなくなる。で、やるんだったら、「声優界のジャスティス・リーグをやりたい」と思ったんです。残念ながらぼくはそれほど声優さんに明るいわけではないですが、DLEの社内で声優に詳しい人がいたので、彼女に「日本の声優ジャスティス・リーグを組むとしたら、誰がいい?」と聞きました。オールスターのクリーンナップを出してもらって、みんなで投票して多い人にオファーしていったんです。
――そこから、それぞれの役にキャスティングしていったと。エンドロールもこれまでより長くて、スタッフに外部のプロをきちんと使っているな、と思いました。
一人で何役もやるのは、正直楽な部分もあるんです。でも、映画ってある種のお祭りなので、映画のスケール感を作ろうとか、化学反応を楽しもうと考えると、巻き込む人が多いほうが楽しいんですよね。それと、一人でやるとすごく楽な一方で、どうあがいても自分の想像力の範囲内に作品が収まってしまう恐ろしさがあります。
――人を巻き込むと、新しいものが生まれるということですか。
そうなんです。例えば、今回は安田顕さんが声を入れてくれるときに、すごくトリッキーな芝居をしてきたんです。「そう来るのか!」と驚かされるアイデアがたくさん出てくるんですよ。山田くんもそうなんですが、「そういう芝居でくるのか!」と思うことが、すごくあって、それを見ていると、「やっぱり巻き込んでおいてよかったな」と思いました。
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――『鷹の爪』はアイデアと脚本で勝負してきた作品ではあるんですが、もう一つ上のステージに行くには、今までにないスケール感と外の世界への広がりがどうしても必要になるんじゃないか、と思っていました。今回はそこに踏み出したのではないでしょうか。
それはおっしゃるとおりです。『鷹の爪』も11年やってきたので、正直に言うと鮮度味がなくなってきている部分があります。『鷹の爪』だけの魅力も十分にあるとは思うんですが、ここまで定番になると鮮度が落ちて、「また『鷹の爪』か」と思われてしまうこともある。だから、わかりやすいアイキャッチのようなものも必要だと思っていて。だからと言って、短絡的に有名なタレントを連れてきたんじゃなく、考えた上で参加してもらっているところも見せたいかったんです。
――先ほどのキャスティングの話にもつながりますね。
山田(孝之)くんが隣にいるときに、つい、「ぼくはほんとに、『くたばれ芸能界』って思ってるんですよ」みたいな話をしちゃったことがあるんです。山田くんはキョトンとしてましたけど(笑)。「くたばれ芸能界」は、別に芸能界を否定しているわけではなくて、我々製作者も安易に芸能界に頼るのを反省すべきだ、ということです。「とりあえずこの人を出しておけば、ファンが観るだろう」とか、そういうのは違うだろうと。自分の作品にプラスオン(上乗せ)したときに、「その人のポテンシャルをどこまで引き出せるか」を想像できるキャスティングなりスタッフィングをしないと。もともと、映画というのはそういうものだと思うんですよ。「原作がこれだから、これくらいのファンが来るだろう」という風に考えた作品のほうが、観客が来るといえば来る。でも、ぼくらはそういうことはしたくないな、と。あくまでも製作者主体で何を見せたいのか、お客さんが何を観たいのかを考えて、そこで初めてキャスティングできるはずなので。
――なるほど。
この間もインタビューで、「次も山田さんにオファーしたいですか?」と聞かれたんですが、ぼくは「いや、別に」と答えました。テレビの悪しき習慣で、まずキャスティングが決まっていて、その人に何をやらせるかで連ドラの制作が決まる、という話があるじゃないですか。まずキャストのスケジュールを抑えて、そこから企画を考えるわけです。そうじゃなくて、映画もまず企画ありきで、そこに山田くんがハマるのであればお願いします。でも、山田くんにお願いするのを前提で脚本を書くことはまずない、という話をしたんです。これには山田くんも納得していました。
「これは100億円の映像だ」と納得できるものを作れる人たちと、作れない人がいる
FROGMAN
――企画に必要なことを考えて、やるべきならやる、というのが大事なんですね。
そして、やる必要のないことは、やらない。で、そこにあるのはお金なので、いかに予算内でコンパクトに収めるか。そういうことをやらないと、東京オリンピックみたいに、「とりあえずやるぞ!」と景気よくやるんだけど、あとになって、「いや、2兆円かかります」「その原資はどこからだすんだよ」と揉める。そういうことを平気でやっちゃうわけじゃないですか。主婦がもしそんなことをしたら、すぐに家計が破綻しちゃう。そんなことを、みんな真顔でやっちゃうのが、今の問題だと思うんです。だから、予算の話は『鷹の爪』だけの話じゃなくて、一般の人もそうだし、会社もそうだし、行政もそうだし、政治家もそうだと思うんです。「みんなおかしくなってないか?」ということを、作品で全体的に皮肉りたいという気持ちは、ちょっとあります。
――そう考えると、エンドロールの最後に出てくる言葉が腑に落ちます。そういったメッセージをちょっとでも読み取ってもらえるといいですよね。
そうですね。それともう一つ……これはワーナーさんの作品で言うことじゃないかもしれないですけど、ハリウッド映画の予算も法外な金額になりすぎていると思うんです。それは、ハリウッドの人たちも自分たちの病理として感じていることだと思うんですけど。どんどんコストがかかって、出演者のギャラも跳ね上がっているけど、そうでもしないと世界で観られない。インフレしまくっているわけです。ぼくらは日本で映画を作るなかで、そんなに予算をかけずにどうやってハリウッドと戦っていくのか、ということだと思うんです。だから、これはある種の日米対決……ハリウッドの重厚長大なコンテンツに対して、日本の『鷹の爪』のような記録的に安上がりなコンテンツが、いかに四つ相撲をとっていくか、ということの提示だと思っているんです。例えばポケモンやワンピースだったら、それなりの(規模の)作品になるんでしょうけど、はなから土俵にも上がれないと思われている『鷹の爪』を、ハリウッドを向こうに回していかに成立させるかということが、ぼくにとってはとても意義のあることなんです。
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――実写映画にも同じようなことが言えそうですね。
アニメーションについては、「実写やCGでできないことが出来てすごいね」と方々で言われますが、ぼくは実写時代の先輩に「実写で表現できない“映像”はあるかもしれないけど、実写で表現できない“感情”はない」と言われました。「我々映画屋は、映像を作る“映像屋”じゃないだよ」と。あくまで映画というのはエモーショナルなもので、感情をいかに映像にのせて届けるかがテーマ。たとえそれが10万円で作った映像でも、めちゃめちゃ感動できるものになりえるし、一方で100億円かけても全然心に残らないものが出来ることもある。そこをはき違えちゃうと、「ハリウッドのほうが100倍予算をかけているから100倍すごい」みたいな考え方になる。先輩に「そんなことでくじけちゃいかん」と言われたことがあって、まったくその通りだと思ったんです。だからと言って、安く作ればいいってもんじゃないんですけど。ただ、「予算がないからぼくはできません」みたいな、負け犬根性だけは見せるなよ、とその先輩はおっしゃっていて。それがぼくの中で映画・映像づくりの座右の銘みたいなものになっているんです。「お金がないから考えられません」、じゃなくて、「お金がないから考えろ」と。
――お金がある場合には、それをどう使うか、ですよね。
そうなんです。100億円を渡したら、「これは100億円の映像だ」と納得できるものを作れる人たちと、作れない人がいます。白組さんやGONZOさんは、まさしく「作れる」人たちです。例えば、山﨑貴さんに1兆円を渡したら、1兆円の映像を作ってくれるはずです。そうじゃない、「作れない」監督に1兆円を渡すと、たぶん100億円あれば作れるような映像を平気で持ってくる。残りの9,900億円はどこかに消えっちゃう、みたいな。そういうことをしちゃう監督は確かにいるわけで。
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――映画づくりに携わる人にも観てほしい作品ですね。
そうですね。あんまり言うと(お金がない)負け惜しみみたいに聞こえちゃうんですけど(笑)。でも、ご覧になる方は深読みしてほしいな、と思います。しょせんはFlashアニメですけど、一応は映画業界に籍を置いていて、先輩の薫陶を受けた人間がどういうものを作るかというのに、ちょっと興味を持ってもらえると。それなりのメッセージを残しているつもりです。
映画『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』は、10月21日(土)全国ロードショー。
インタビュー・文・撮影=藤本洋輔
FROGMANサイン入り『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』脚本(準備稿) 1名様に
【応募方法】
STEP2:SPICEアカウント<@spice_topics>をフォロー(当選案内DM用に必要です)
STEP3:あとは該当ツイートをリツイート(RT)するだけ!
2017年11月3日(金)11:00まで
※当選者には、ツイッターのDM(ダイレクトメッセージ)でご連絡いたします。
・日本に居住されている方(賞品配送先が日本国内の方)。
・応募に関する注意事項に同意いただける方。
※本キャンペーンに関して、弊社が不適切な行為がされていると判断いたしましたアカウントは、キャンペーン対象外とさせていただきます。
※弊社は、応募いただいた方のツイート内容には一切の責任を負いません。
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※次の場合はいずれのご応募も無効となりますのでご注意ください。
・応募時の内容に記載不備がある場合。
・お客さまのご住所が不明、または連絡不能などの場合。
監督・脚本・原案:FROGMAN
声の出演:山田孝之、知英、安田顕、鈴村健一、松本梨香、浪川大輔、中井和哉、高木渉、岩田光央、内田彩、犬山イヌコ、金田朋子ほか
タイトルコール:大塚明夫
製作: DLE/ワーナー ブラザース ジャパン
制作: DLE
配給:ワーナー・ブラザース映画
宣伝: KICCORIT/ウフル/DROP./フラッグ
公式サイト:http://dc-taka.com
Twitter:(映画公式) https://twitter.com/dctaka_movie / (鷹の爪公式)https://twitter.com/_takanotsume_
(吉田くん) https://twitter.com/yoshida_justice / (FROGMAN) https://twitter.com/ono_ryo1
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