主題歌歌手・キャスト・プロデューサーから放送当時の貴重なエピソードが飛び出した『プリキュア祭!』イベントレポート
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過去シリーズ放送当時のエピソード盛り沢山な『プリキュア祭!』レポ
今年で12年目となる大人気女児向け作品「プリキュア」シリーズ。その初期劇場作品のBlu-ray購入者を対象に行われたイベント『プリキュア祭!~Max Splash GoGo フレッシュでGo!~』が2015年8月29日(土)に行われた。イベントには三瓶由布子さん(夢原のぞみ/キュアドリーム役)や沖佳苗さん(桃園ラブ/キュアピーチ役)というキャスト陣をはじめ、主題歌歌手から五條真由美さん、うちやえゆかさん、礒部花凜さん、そして『Yes!プリキュア5GoGo!』までの5作品でプロデューサーを務めた鷲尾天さんと、現在放送中の『Go!プリンセスプリキュア』の神木優プロデューサーという豪華出演陣を迎えて行われた。今回はこのイベントの模様をお伝えしていきます。
■ 五條さんとうちやえさんからは当時の貴重な裏話も
イベントが始まると、まずはミニライブからスタート! 五條真由美さんが登場して披露したのは「DANZEN! ふたりはプリキュア Ver.Max Heart」」。開始早々、五條さんのパワフルなパフォーマンスに、会場のテンションも急上昇。観客も「マーックスハート!」などの相の手を大合唱して盛り上がりをみせていた。
続いて、うちやえさんが登場し「まかせて★スプラッシュ☆スター★」を披露。全く変わらない歌声に、当時の記憶が蘇った方も少なくないだろう。間奏部分では「皆さんの拳を見せて下さい!」と観客を煽ると、会場のファンたちも力強く拳を突き上げた。さすが集まったファンはコアなファンばかりという事で、2曲とも相愛の手を入れるタイミングなど気持ちのいいほどに完璧だった。
そんな興奮のライブコーナーを終え、五條条さんとうちやえさんという初期主題歌アーティストによるトークコーナーへ。実に『映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2
雪空のともだち』から約10年という月日が流れたという事で、お二人が出演されていたミニコンサートの時のエピソードが語られた。中でも五條条さんが出演前に「笑うが勝ちでGO」の歌い出しの歌詞をど忘れしてしまい、ステージに出るまでの間ずっと歌詞を思い出そうとしていたというエピソードには、ファンたちも肝を冷やしたに違いない。
ここで『ふたりはプリキュア Splash☆Star』のエンディングテーマである「ガンバランスdeダンス」がを五條条さんとうちやえさんによって歌われた唱された。2人で『ふたりはプリキュア Splash☆Star』バージョンのこの曲を披露する機会は、当時もあまり無かったということで、久しぶりの披露にうちやえさんは「練習している時から感動した」と感慨深い様子で話していた。
■ 長く続く作品だからこその喜びと悩み!?
ここからはキャストトークコーナーとして、三瓶由布子さん(夢原のぞみ/キュアドリーム役)と、沖佳苗さん(桃園ラブ/キュアピーチ役)が登壇。三瓶さんは「映画の『プリキュアオールスターズ』シリーズもありますし、この間も『Yes!プリキュア5GoGo!』のイベントもやらせて頂いたり、毎年毎年関わらせて頂いて終わった気がしない」とコメント。沖さんも「『プリキュアオールスターズ』で集まると、久しぶりって感じよりも“帰ってきた”とか、“この間の続き”っていう感覚になる」と、劇場作品の「プリキュアオールスターズ」が続いている事で、放送終了後も『プリキュア』が近い存在となっているという。
三瓶さんは『Yes!プリキュア5GoGo!』の放送終了から6年半が経過したと言う事で、「共演者に当時作品を見ていた世代が出てくるんじゃないかと心配」と明かしたところ、沖さんは既に放送当時10歳の共演者から『フレッシュプリキュア!』を観ていたと言われた事を話した。そして、三瓶さんは今回のイベントの楽屋で礒部花凜凛さんと話した時に「観てました」とついに言われてしまったという。そんな心配もある反面、三瓶さんは「これからも番組が続いて、人数も50、60とドンドン更新していきたいよね」とシリーズが続く事を切に願っている事も話していた。
続いて、2人には「テレビシリーズと映画とのアフレコの違い」について質問がされると、三瓶さんは「当時始めて主演の映画で、TVシリーズも続いている中での収録だったので、また違う緊張感がありました。いつもと同じメンバーで同じスタジオのはずなのに、凄く緊張したのを覚えています」と回答。沖さんも「TVシリーズの収録終わりによくご飯を食べに行っていたんですけど、次の日が映画のアフレコだった時は「明日は映画の収録なので早めに解散」ってなりました」と、やはりTVシリーズの収録に増して気合が入っていたと話していた。また、現在ではお馴染みとなっている入場者特典の“ミラクルライト”を子供たちが振っている様子を始めて見た時は2人とも感動されたそうで、沖さんは「舞台挨拶の前に裏で映画館の様子を観ていたんですけど、キュアパッション役の小松由佳さんがライトを振っている姿を観て号泣されていました」と当時のエピソードも明かされた。
発売された映画のBlu-rayの新規特典として収録されたラジオについての感想も聞かれ、三瓶さんは「放送当時、「WEBラジオCLUBココ&ナッツラジオ」というラジオ番組を草尾毅さんと入野自由さんがやっていたんですけど、収録現場では「なんでプリキュアじゃないの!悔しい(笑)」って言っていたんですけど、やっと私達のラジオがっていう感慨深いものがありました。聞いた方はわかると思うんですけど、いつも堂々とされている竹内順子さんがクイズであんなオロオロしている姿が見れて、いつもとは違う表情も見れてとても楽しかったです」とプリキュアキャストでのラジオに喜びのコメントを残した。沖さんもラジオではタルト役の松野太紀さんとパーソナリティを務めたと言う事で「いつも松野さんとは口で負けてしまうんですけど、プリキュアの問題の時に勝ったと思いました」と振り返った。
また、劇場版から三瓶さんと沖さんお気に入りのシーンの発表コーナーもあり、三瓶さんは「プリキュア達がダークプリキュアに追い詰められた後、一人一人立ち上がっていくシーン」をチョイス。2作品の中でのシーン選定にもかなり苦労したようだが、選んだ理由について「セリフも好きなんですけど、プリキュアたちの格闘シーンの音が力強くて女の子が出せる音じゃないなと思いました」と、プリキュアらしいシーンとして迫力の戦闘を振り返った。
沖さんは「呆然とするキュアピーチにキュアベリーが喝を入れ、キュアパインとキュアパッションに諭されるシーン」を挙げ、「ビックリしましたよ。キュアピーチがキュアベリーにビンタされますからね。何年前の少女漫画だよって感じなんですけど、ここが『フレッシュ』っぽくて好きだなと思いました。このシーンはキャラクターを超えてキャストもこういう関係性だなと思いました。当時私が一番新人で、私がダメになった時に真っ先にドカンと言ってくれるのがキタエリちゃん(喜多村英梨さん)で、中川亜紀子さんがふわっと包んでくれて、(小松)由佳湯川さんが結論づけてくれるという関係性だったので、それを思い出すシーンですね」と理由も話した。
■ 礒部さん起用の理由は「はるかに似ているから」
イベントは休憩を挟んで後半戦へ。まずは礒部花凜凛さんのライブコーナーからスタート。礒部さんの「ごきげんよう!」という挨拶に観客も「ごきげんよう!」と上品に返すと、まずは現在放送中の『Go!プリンセスプリキュア』のオープニング主題歌「Miracle Gо!プリンセスプリキュア」(後期ver.)と、北川理恵さんが歌う後期エンディング主題歌テーマ「夢は未来への道」の2曲を披露。礒部さんの声量のある美しい歌声に、観客は手拍子を送っていた。
ここで礒部さんのいるステージに『Go!プリンセスプリキュア』の神木優プロデューサーと“プリキュアシリーズ生みの親”として知られる鷲尾天プロデューサーが登場し、3人のクロストークが展開された。神木さんは「『Go!プリンセスプリキュア』を製作する上で「客観的な分析も大切ですが、まずは自分の心が動くかどうかという感性」の部分を大切にしています」ると明かす場面があり、鷲尾さんも本作について「実はタイトルに作品コンセプトがそのまま入っている作品って歴代で始めてなんです。タイトルに沿ったテーマとキャラクターをきちんと作っていくというのは今までチャレンジしたこと無いですし、本当は難しい事だと思うんです。それを今年はやりきっていて、きちんと見せているのは素晴らしい事だと思います」と作品について解説。
そして、一作目『ふたりはプリキュア』の放送当時はなんと礒部さんは9歳だったと言う事で、「小学校でオープニングテーマを歌っていました」という可愛いエピソードが話された。また、礒部さんが起用された理由について「歌声がはるかのイメージと近かったから」と神木さんから明かされる一幕もあった。
■ 出演者たちが語ったシリーズへの想い
最後は出演者がステージに全員登場! 司会者から「あなたにとってプリキュアとは?」という質問がされると、『ふたりはプリキュア』が形になる前から携わらせて頂いたと話した五條条さんと鷲尾さんからは『ふたりはプリキュア』放送前のお披露イベントの時の話がされた。なんと放送一週間前まで作品が完成していない状態だったらしく、鷲尾さんは大阪でのお披露目イベントが13時から開始にも関わらず、朝の8時半まで東京の製作東映の大泉スタジオで編集作業をしていたという。そんな当時の心境を五條条さんは「作品が完成するか分からない状態で大阪にいました」と語ると、「そういうスタートだったのが、こんなに続いて、こんなに愛される作品になるなんて」と感慨深い様子で振り返っていた。
うちやえさんは本作との出会いを“奇跡的”と話し、「ステージの上で歌うって事は本作に携わる前からしていたんですが、さらに小さいお子さんの前で歌わせて貰えたりだとか、作品のファンの方やスタッフの方たちと出会うことが出来た」と作品を通じての出会いに感謝している事を話した。
4作目から主役として参加した三瓶さんは「演じている当時は挑戦するという気持ちでいっぱいいっぱいだったんですけど、終わってみると自分にとっての青春だったり宝物の様になっています。本当にここまで長く続いている事も奇跡的な事かなと思って、今では本当に地位を確立している事も嬉しいです。『プリキュア』というものが観ている皆さんにとっても大切なものとして残っているんだなというのも『Go!プリンセスプリキュア』を観ていても伝わって来るので、本当に大切な作品の一つです」と、その想いを語った。
沖さんは「小さいころに観ていて、大人になっても「昔はこういうのが好きだったなぁ」って残っているのが『プリキュア』の凄いところだと思います。そんな作品に関わらせて頂いて凄く光栄です」と話すと、「これからも30年、40年、100人プリキュアなどが出てくるかもしれませんが、頑張って続いて欲しいなと思います」と作品の繁栄を願っていると話した。
礒部さんは『プリキュア』を“自分の中の心の教科書”と話し、「プリキュアを観て今週も頑張ろうと思うし、心が洗われます」という思いも語っていた。
アシスタント時代から長くシリーズに携わっている神木プロデューサーは「それぞれのシリーズの熱意だったり、大切にしてきたものを引き継いできてはいるんですけど、そういった所で自分も成長させて頂きました。し、現行作品ではプロデューサーをしていて一つ一つのどのシーンを見ても色んなスタッフの顔が浮かんでしまうほど、みんなの熱意で作られているっていうのが現場を見て知っているので、とても貴重な変わった経験を『プリキュア』シリーズでさせて頂いており、いるのかなと思うので、凄く大切な作品です」と大きな作品であることを熱量高く話した。
鷲尾さんは「さっき五條条さんとうちやえさんが「ガンバランスdeダンス」を歌っている時にホロッと来てしまって。というのも当時、どんな思いでスタッフと話していたとか作品を作っていたというのを歌を聞いて思いだしたんですよ。歌ってそういう力があると思っていて、多分自分が子供の頃に見た事を忘れいていないという事と同じだと思うんですよ。そういう作品を12年続けられているのは凄くありがたいです。それは視聴者の皆さんのおかげでもありますし、スタッフの努力のおかげでもあり、そういう皆さんの力があって初始めて出来ることだなと思って、それを実感できただけでも本当にありがたいですし、嬉しいなと思いますね」とスタッフやファンに対する感謝を述べた。
ここで、10月31日から劇場公開される「映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!」のプロモーション映像が上映され、本作でプロデューサーを務める鷲尾さんから映画についての話も。SDキャラクターによる短編、フルCGアニメーションの中編、そして従来のセルアニメーションの長編からなる本作では、鷲尾さんいわく「短編の可愛らしい感じはお子様というよりかはお母様とか少し年齢層が高めの方が好きなんです。そして長編は親御さんお母様から見た子供たち、中編は子供から見たご両親お母様という視点で描かれています」とのこと。まさに子供から大人まで楽しめるファミリームービーになると言う事で、公開まで非常に待ち遠しくなるコーナーとなった。
最後は登壇者からそれぞれ会場のファンへ向けてコメントが話され、全員での「Miracle Gо!プリンセスプリキュア」の大合唱でイベントは幕をとじた。
◆公開情報
『映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』
10月31日(土)ハロウィン・ロードショー♪
■ビリング
原作:東堂いづみ
「パンプキン王国のたからもの」
監督:座古明史
脚本:秋之桜子
キャラクターデザイン・作画監督:香川 久
美術監督:須和田 真
製作担当:山崎尊宗
「プリキュアとレフィのワンダーナイト!」
監督・キャラクターデザイン:宮本浩史
CGアニメーションスーパーバイザー:金井弘樹
美術監督:真庭秀明
「キュアフローラといたずらかがみ」
監督:貝澤幸男
CG演 出:日向 学
CGディレクター:中沢大樹
声の出演:嶋村 侑 浅野真澄 山村 響 沢城みゆき 東山奈央 古城門志帆
>>「映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!」公式サイト