【八王子天狗祭クイックレポ】フラチナリズム 八王子観光PR特使でもある彼らが全年齢対象型たるゆえんとは?
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フラチナリズム
八王子天狗祭【白狐ステージ】 フラチナリズム
『八王子天狗祭』という名なのだから、このバンドが出演しないわけにはいかないだろう。グッドモーニングアメリカと同じく八王子観光PR特使。地元密着型バンド・フラチナリズムが今年も白狐ステージにやってきた。
フラチナリズム
タイムテーブル的にはつい先ほど天狗ステージのゴールデンボンバーのライブが終わったばかり。ということで、隣のステージから移動してくる人を待つ意味合いで、初めにあみん「待つわ」を演奏。そのあとはグッドモーニングアメリカ・ペギが大好きなB’zの「ultra soul」へ移り、さらにモーニング娘。「恋愛レボリューション21」へと繋げた。カバーだらけのセットリストを見て何だこれは?と思う人もいるかもしれないが、“カバー曲で場を温めてからオリジナル曲を投下する”という方法は、“流し”もやっている彼らが下積み時代に見出した、多くの人を巻き込むための戦い方。リリース年代に被りのない選曲にもこだわりが表れている。
フラチナリズム
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そしてモリナオフミ(ボーカル&エンターテイナー)が「フラチナリズムです、よろしくねー!」と改めて名乗り、野球拳の一節を盛り込んだ祭囃子「やってらんねぇ」以降はオリジナル曲で駆け抜ける。全員をしゃがませストレス発散のごとく大ジャンプさせる、“ストレスの受け渡し”なる演出で盛り上げるなか、時事ネタをさりげなく挿し込んだり、グッドモーニングアメリカ「鉛空のスターゲイザー」のフレーズも盛り込んだりと、細やかな工夫も効いている。また、ミディアムバラード「アイアイアイラブユー」では、田村優太(ギター)メロウなソロや都築聡二(ドラム)のアドリブ、それに触発されるタケウチカズヒロ(ベース)のベースラインなど、それぞれのプレイヤビリティも光っていた。
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そして、「みなさんが最後まで笑顔でいて、そしてこのハチテンがずっと続きますように!」という願いを込めて会場みんなで<KAN&PAI!>と叫んで終了。演奏終了後、フロアへ手を振るメンバーへ向けたテンションの高い歓声の数々からも、全年齢対象型エンターテインメント集団・フラチナリズムの愛され度を読み取ることができたのだった。
取材・文=蜂須賀ちなみ 撮影=タカハシ ハンナ
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