タクフェス 春のコメディー祭!第2弾『笑う巨塔』 宅間孝行×片岡鶴太郎×篠田麻里子インタビュー!
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片岡鶴太郎、篠田麻里子、宅間孝行
「タクフェス 春のコメディー祭!第2弾『笑う巨塔』」が、2018年3月29日(木)から東京グローブ座にて上演され、その後、愛知、兵庫、愛媛、福井にて巡演される。。
劇団「東京セレソンデラックス」を解散後、タクフェスと形を変えて活動する宅間孝行の「笑い」に焦点を当てた本シリーズ。第2弾では、とある平穏な病院で起きるとんでもない大騒動を描いた笑激作『笑う巨塔』が2012年の上演からさらにパワーアップして蘇る。シリーズ第1弾『わらいのまち』では劇場を揺らすほどの笑いを届けた宅間孝行が次に仕掛けるコメディーとは?
脚本・演出・出演を務める宅間のほか、25年ぶりの舞台出演となる片岡鶴太郎、コメディー初挑戦の篠田麻里子に本作にかける意気込みを聞いた。
「舞台の出演は25年振り」(片岡)
――「春のコメディー祭」は本作で第2弾となりますが、あらためて本シリーズについて教えてください。
宅間 きっかけとしては、関西テレビさんとご一緒して何か作ろうという話になったこと。お笑いの本場とも言えるテレビ局ですので毎年「コメディー」を扱った作品を発表していけたらと思い、昨年から始めたコメディーシリーズなんです。
――第2弾を迎えた心境はいかがですか?
宅間 常に結果を出していかないと次はないので、今回公演ができることはすごく幸せなことですし、来年も公演が打てるような結果を出せるようにがんばりたいと思っています。
――『笑う巨塔』は東京セレソンデラックスの解散公演で上演された作品が元になっていますよね。今回、あらためて本作を選ばれた理由を教えてください。
宅間 東京セレソンデラックスではシリアス作品とコメディー作品を交互に創作していたのですが、当時、最初に作ったコメディー作品が『わらいのまち』、次が『HUNGRY』という『笑う巨塔』の前身となった作品だったんです。コメディー作品は全部で4作あるのですが、それを順番にやっていきたいなと思っていて、今回『笑う巨塔』になったわけです…って、すみません。記事にしても何もおもしろくないことを言ってますよね(笑)。
宅間孝行
――いえいえ(笑)。片岡さんは今回久しぶりの舞台出演ですよね。
片岡 25年振りですね。絵を描き始めてから20年は、絵の仕事以外はほとんどお断りしていたんですよ。ですが、2015年に画業20周年を迎え、バラエティー番組などに少しずつ顔を出し始めていたら今回オファーをいただきまして。宅間さんはなんてタイミングがいい人なんだろうって(笑)。宅間さんとはもともと友人だったのでご飯を食べに行ったり演劇を観に行ったりしていたんですけど「今度は舞台の上で」なんて言われてしまってね(笑)。
それで話を聞くと、私の役は下町の鳶(とび)の親方だと。私も宅間さんもお互い下町の人間なのでこれだったらおもしろくなりそうだって思いまして「じゃあ遊びに行きますわ」って、出演を決めました(笑)。
片岡鶴太郎
宅間 ぶっちゃけて言うと、鶴さん(片岡)へのオファーはダメもとだったんです(笑)。それでも鶴さんに出演していただきたくて。鶴さんの本質の部分にはもちろんコメディアンの要素があると思うのですが、他にも俳優、アーティストなど様々な顔がある。だから鶴さんに演じていただくことで花田浩美という親方役の様々な表情が見せられればなと思っていたんです。でも、出演していただけるなんて未だに「まじっすか!?」といった心境ですよ。オファーしておいてなんですけど(笑)。
「篠田さんはコメディエンヌの雰囲気がある」(宅間)
――篠田さん、このお仕事のオファーを受けた時の心境を聞かせてください。
篠田 「タクフェスだ!」って感動しました。宅間さんの舞台はお客さんを劇の世界に導きながら観客と舞台が一つになって作品を作りあげているような一体感があって。いつか私もタクフェスの世界に飛び込んでみたいと思っていたんです。ですが、今回“コメディー”ということで不安もあって。AKB48内でのコントなどは経験したことがありましたが本格的なコメディー作品に参加するのは初めてなので…。でも、これも挑戦だと思い、私の中のまだ見つけられていない「何か」を宅間さんに活かしていただけたらと思っています。
宅間 勝手なイメージですけど、コメディーはお上手そうですよ?
篠田 ええ!?
宅間 芸人さんと違って、コメディーの俳優は笑われてナンボみたいなところがあるんですよ。なので真面目に芝居をやればやるほどおかしい。なかなか麻里子“様”と呼ばれる人なんていないですからね(笑)。篠田さんにはコメディエンヌの才能があると思いますよ。
篠田 嬉しいです!私、本当はいじられたいんですよ(笑)。
一同 (笑)。
宅間 出演者の顔ぶれに篠田さんの姿があるだけで、おもしろい化学反応が起きそうな気がするんですよね。そんなことないですか?
篠田 えっと、…あります!期待していてください(笑)。
――今回、片岡さんと篠田さんは親子という役柄なんですよね。
片岡 ぴったりでしょ!?
一同 (笑)
篠田 今日初めてお会いしたんですけど、片岡さんはとても優しい雰囲気を持っていらっしゃって、すでに私は片岡さんと絆が結ばれているように感じています(笑)。
片岡 先ほど、控え室で篠田さんとお会いしたんですけど、お互い鏡越しで値踏みしているのがわかったんですよ。その値踏みの視線に私と似たものを感じて、これは親子らしいなって。私と似て麻里子様は意外と警戒心が強い(笑)。
篠田 そんなことないですよ(笑)。
篠田麻里子
「片岡さんと宅間さんがやりあう場面はお客さんとして見たいくらい(笑)」(篠田)
――台本を拝読させていただいたのですが、自由なキャラクターたちと共に、お話が予想もつかない方向へどんどん転がっていくのが、とてもおもしろかったです。
片岡 そうですよね。お話の軸と各キャラクターがしっかりしているので、無理して笑いを取りに行く必要がないんですよ。私が演じる花田浩美という人物が一生懸命生きているその姿がおもしろいわけで、本人としては笑わせようと思って言っている台詞ではないので、私が役として存在している姿をおかしく観てくださったら嬉しいですね。
篠田 片岡さんと宅間さんが二人でやりあう場面があるんですけど、それが楽しみで仕方がないんです。二人のやり取りはアドリブを入れたら相当長くなるだろうなって(笑)。お客さんとして見たいくらいです!
片岡 私と宅間さんの場面は宅間さんを笑わせにかかろうと思っています。だから…お客さんの存在を無視してやっているかもしれませんね(笑)。
宅間 楽しみだなぁ。スイッチが入った時の鶴さんは一味も二味も違いますから(笑)。
片岡鶴太郎、宅間孝行、篠田麻里子
――宅間さんが演じられる松原富雄は第1弾作品『わらいのまち』でも現れますよね。宅間さんにとって思い入れの強い人物に感じます。
宅間 富雄は僕にとって「フーテンの寅さん」なんですよ。僕の作っている作品のキャラクターって『男はつらいよ』シリーズに順じているところが多くて。もちろん今の時代を反映した肉付けはしていますが、『笑う巨塔』は特に『男はつらいよ』を反映した人物設定になっていると思います。
――そういう意味では篠田さんはマドンナ?
宅間 そうですね。そして、鶴さんはおいちゃん(笑)。
――なるほど、ますます楽しみになってきました(笑)。それでは最後に本作にかける意気込みをお聞かせください。
片岡 25年ぶりの舞台。25年ぶりに舞台ではっちゃけて走る姿をぜひ観に来てください。
篠田 コメディーはほぼ初挑戦なんですけれど、ぜひ皆さんに笑っていただけるよう真剣にお芝居したいと思います。そして、個人的には宅間さんと片岡さんのやりとりに注目です(笑)。
宅間 コメディーって顔ぶれが一番大事だと思うんです。今回は特におもしろい化学反応を起こしそうな顔ぶれが集まってくださったので、ぜひ見逃さないでいただきたいです!
篠田麻里子、片岡鶴太郎、宅間孝行
取材・文・撮影=大宮ガスト
公演情報
■作・演出:宅間孝行
■出演:宅間孝行、篠田麻里子、片岡鶴太郎 ほか
■公演日時・会場:
【東京公演】2018年3月29日(木)~4月8日(日)東京グローブ座
【愛知公演】2018年4月13日(金)~15日(日)ウインクあいち大ホール
【兵庫公演】2018年4月17日(火)~22日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
【愛媛公演】2018年4月24日(火)ひめぎんホール サブホール
【福井公演】2018年4月30日(月・休)越前市文化センター 大ホール