賞金王・シード権・石川遼の復活など注目度満点! カシオワールドオープンは11/23開幕

2017.11.21
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CASIOのホストプロとして「優勝を目指す」と宣言した石川遼。過去に2位が2回と好相性の黒潮カントリーで復活を遂げることができるのか

ついに今季の男子プロゴルフツアーもラスト2試合。『カシオワールドオープン ゴルフトーナメント』と最終戦の『ゴルフ日本シリーズJTカップ』を残すのみとなった。カシオと言えば、やはり石川遼。同社所属で過去2位が2回と相性も悪くない。11月16日より開催の『2017ダンロップフェニックストーナメント』の最終日には、14ラウンドぶりに60台をマークして27位タイでフィニッシュ。連続予選落ち記録も5で止め、ようやく上昇気流に乗れる状況になってきた。

2008年にプロデビューした石川にとってカシオは、史上最年少(17歳2カ月)の1億円突破を果たしたゲンの良い大会だ。翌年は2位、翌々年も8位タイと、コースとの相性も悪くない。昨年はプロになって初めて欠場したが、その前の15年にも2位になっているのだから、通常なら「狙うはホストプロとしての優勝のみ」……となるのだが、残念ながら今の石川はそういう状況にはない。

しかし、ダンロップフェニックスではドライバーがバラけながらも68をマークして、日本ツアーの今季初賞金を得た。試合後はホストプロの責任感からか「優勝を目指す」と宣言。アメリカツアーで戦ってきた意地で日本のトッププロたちをなぎ倒せるのか。その戦いから目が離せなくなった。

ダンロップフェニックスでまさかの体調不良による途中棄権となった小平智は、賞金総額1億5,455万円とかろうじて賞金王レースのトップにいる。しかし、2~4位に付けていた宮里優作、チャン・キム(米)、池田勇太は揃って予選を通過して小平との差を詰めてきた。2位の宮里はダンロップフェニックスで19位タイと244万円を詰めた形だが、それよりも3日目に63というビッグスコアを出したことが大きい。小平の調子次第だが、宮里がカシオで爆発すれば、1,718万円差をひっくり返す可能性も出てきた。

ダンロップフェニックスを欠場した小平は、このカシオと日本シリーズに照準を合わせているだろう。ダンロップフェニックスで無理をしなかったのは、この2戦に賭ける思いがあったからこそ。休養と万全の調整を行い、このカシオで後を追う3人に引導を渡したいと思っていることだろう。ただ、その調整が万全でなければ、彼らに詰め寄られることは間違いなく、1日1日がシリアスな展開になるのは間違いない。

3位のキムはトップと2,223万円差。池田はダンロップフェニックスで11位タイとなり、408万円を上乗せしてトップと3,151万円差となっている。正直、池田にとって厳しい差だが、このカシオと日本シリーズで2連勝を目論み、大逆転賞金王を諦めていないはずだ。いずれにしても今年の賞金王レースはヒートアップしており、勝負の行方は誰にも分らなくなっている。

来週の日本シリーズは今季の優勝者と上位25位までの選手だけが出場する、いわば“名誉&ボーナス”大会とも言える。つまり、今週のカシオは来季のシード権選手が確定する大会でもあるわけだ。賞金ランキング75位までがシード入り(60位までが第1シード。次点の15人までは第2シードで前半戦の限定的な出場権を得られる)。小平智、池田勇太、片山晋呉、金庚泰(キム・キョンテ)、小田孔明らは複数シード保持者で除外となるため、実際には80位までがシード権取得者となる。有名選手の一人、深堀圭一郎は現在賞金ランキング91位で苦しんでいるが、今大会で予選落ちしても生涯獲得賞金ランク25位以内で、来季のシードを確保する道は残っている。

シード当落のちょうど80位にいるのが韓国の趙珉珪(チョ・ミンギュ、973万2,774円)だ。今大会の出場権を持っているので、最低でも予選通過してシード権を確定させたい。79位の川村昌弘(987万1,054円)も3年連続でのシード権を確保したいところだ。また、82位のK・バーンズ(豪州、865万8,633円)や85位の市原弘大(806万6,892円)は自身での出場権を持っており、まだ逆転シード入りのチャンスは残されている。

主催者推薦で出場するのは、83位の木下裕太(821万6,800円)、87位の中島徹(799万6,842円)、88位の上平栄道(794万500円)、89位の鍋谷太一(749万5,959円)、94位の塩見好輝(624万9,280円)ら。せっかくもらったこのチャンスをみすみす無駄にしたくないのは全員の思いだろう。当落線上近くにいる選手はまず、予選を平常心でプレーできるかがカギ。是が非でもシード入りの逆転劇を成し遂げたい。

賞金王争いも然ることながら、シード権争いも激化。すべての選手の1ショット、1パットにそのプロの人生が映し出される。誰かが滑り込めば、誰かが滑り落ちる。賞金王争いも含め、男たちのギリギリの戦いをその目で観に行くことができる最後の週末となる。

イベント情報
『第37回 カシオワールドオープン

 日時:11月23日(木/祝)~26日(日)
 会場:Kochi黒潮カントリークラブ(高知県安芸郡芸西村)
 :前売り券 10,000円(税込、各日共通券4枚、Kochi黒潮CC優待プレー券5枚付)

 
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