LOCAL CONNECT『未完成』に込められた想いを紐解くインタビュー

2018.1.10
インタビュー
音楽

LOCAL CONNECT

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ツインボーカルで響かせる、疾走感と透明感ある力強いロックがトレードマークのLOCAL CONNECTが、12月6日に3rdミニアルバム『未完成』をリリース! そこで、熱を感じる同作のリリースツアーを翌月に控えた5人に話を聞いた。年末らしく、精力的な活動を見せた2017年を振り返りながらインタビューはスタート。関西出身ならではの、ボケとツッコミも交え進むトークをお楽しみください。

――まずは2017年を振り返ってみましょう! 

Daiki:今年は挑戦の年だったかな。前はうまいこと、いろいろことが進んでいたんですけど、今年は達成できないことやぶつかる壁もあって、そのたびに新しい課題ができて……。

――壁とは?

Daiki:僕ら史上最大のライブが東京・大阪であったんですけど、動員が伸びなくて僕たちが望んでいた景色とはかけ離れてしまったんです。だから、自分たちの希望と実現する景色がリンクするように来年は頑張りたいですね。

Natsuki:今出た、越えられへんかったもんに対して、どうする? という話し合いがしっかりできたので、地に足付いた1年やったなと……。それぞれメンバーとして、個人としてバンドを見つめ直せた年だと思います。

――壁があったけど、結果良かった……と?

Natsuki:そうですね。成功するに越したことはないんですけど、ただやっぱり、そういうところ……甘いところがあったから、そんな結果になったんで、それをちゃんと把握できたと思います。あと個人的にはいろいろ旅行いけたので楽しかった年です(笑)。台湾、楽しかったです!

――OLさんみたい(笑)。次、まーきーさんどうですか?

まーきー:今2人が話したように、自分らのスタンスを見直すじゃないけど、そういう意味でまた俺ららしいスタートラインに立てたかなと思います。で、僕も個人的な話をすると、8・9月は毎日走ってたんです。しゅうまとギターの師匠と富士山に登るためだったんですけど、当日嵐になりまして……来年に持ち越し。今年は(何をしても)壁にぶち当たるという年でした(笑)。

ISATO:でも達成できたこともあって、それはリリースなんですよね。1年に2回リリースしたいねという話を昨年していて、4月のシングル、12月のミニアルバムと、ちゃんと実行できました。もちろん僕らだけの力じゃないけど……。これは自分たちのプラスにしつつ、みんなが感じていることをさらに話し合って来年はいろいろできたらなと思います。

――壁に当たったからと言って止まることはなかったんですね。

ISATO:そうですね。つまずいた時もあったのでミニアルバムは年内リリースできへんかもって思ってたんですけど、妥協して出したわけではなく、ちゃんと話し合いができて、自然と年内にリリースができたので、そこは良かったかな。

LOCAL CONNECT 撮影=日吉“JP”純平

――ここからは『未完成』の話を。この作品には先程話に出た2017年の経験が反映されているんですか?

Daiki:そうですね。ただ、今作の7曲の中には3年ぐらい前の曲もあるので、いろんな時期が一緒になっています。自分たちが壁にぶち当たった場面も乗り越えた場面も、一つひとつ思い出すことが多い作品で、どの場面もなかったら完成しなかったです……でも『未完成』って名前ですけど(笑)。1枚目(『過去ツナグ未来』)、2枚目(『7RAILS』)を通して、いろんな楽曲に挑んだんです。それをとおして、自分たちがほんまにやりたいこと、「伝えたいことは何か?」というのを、そのつど話すことが多かったので、それが形になって、“ローコネらしさ”がテーマになりました。

――“ローコネらしさ”の結論は?

Daiki:結論は……。実は今作の7曲がそろった時、物足りなかったんですよ。「出来た!」という感じじゃなくて。「まだ、こんなことができたかな?」とか、「こんなことが伝え切れてないかな?」とか。そういう良い意味での欲が出て来たんです。だからこれを機に、もっと自分たちと向き合って、(“ローコネ”らしさを)もっと追求した作品を出していきたいんです。そういう意味での『未完成』です。

――なるほど。では以前はそこまで自分たちらしさに対して貪欲ではなかった?

Daiki:貪欲ではあったんですけど……。

Natsuki:バンドでできることをいろんな曲調で(表現する)という。

Daiki:着飾り過ぎてた部分があったんです。曲ができてから演奏できません! みたいなことがありましたから(笑)。でも、それもその時の俺たちだったんですよね。それを経てじゃないと、今回自分たちを追及するっていうこともなかったと思うので、良い意味で変われているとは思いますね。

――今作、それはどんな部分に表れていますか?

Daiki:僕が思うのは歌詞の統一性ですかね。以前は一枚のアルバムでいろんなことを書きたかったんです。一枚聴いただけで、お腹いっぱいになれるような作品作りを心がけていたんですけど、今回は7曲共通でグサッと刺さるものがあった方がいいのかなって。だから、出したい暑苦しさみたいなものを意識して、歌詞でも意図して使ってる共通の言葉とかがあるんですよ。実はほかにも候補曲が何曲かあったんですけど、「この曲は入れた方がいいんじゃないか?」みたいな曲も、「いや、敢えて似てるこっちでいこう!」みたいなミーティングもしたんです。

LOCAL CONNECT 撮影=日吉“JP”純平

――そこで反対意見はなかった?

まーきー:僕は若干反対でした。1枚目2枚目と幅を広げて歌も楽器も強くとか、2枚目は特にロックなサウンドにこだわって作って来て……。で、今回話合いをした時、最初はロック色の強い曲を一曲くらい入れた方がいいって思ったんです。でも、Daikiの話を聞いて、今回それ(統一感ある作品作り)にチャレンジしてみよう! って、すんなり受け入れられたんですよね。これまでと同じことをするよりは、「やり方を変えて一つ芯の通ったものを」というのと、ファンが求めてるのはそういうことなんかな? って、細かい話もしたからですね。

――求められているものとは?

まーきー:やっぱり歌押しというか、曲の、歌の、人間味とか温かい感じとか。

Daiki:ライブでどういう景色が見えるのが理想なのか? みたいなことを話したことがあったんです。お客さんが暴れ散らかしているのが正解なのか、はたまた棒立ちでこっちを見ているのが正解なのか……。で、やっぱり僕らが出した声や音で、前方のお客さんたちがバーッて泣いたり、泣きながら笑ったり、そういうのが正解じゃないかってなったんですよね。それは事務所の方にも話して、やっぱりあの景色がLOCAL CONNECTっぽいねって。すごくキラキラした目で見てくれる……特に3列目ぐらいまでのいつも来てくれているファンはそういう顔してるし、これが正解だな!って。

LOCAL CONNECT 撮影=日吉“JP”純平

――なるほど。求められる理想像を追いかけて、それが本意からのことであったとしても、本質とズレてしまわないか不安になりませんか?

Daiki:でもそれが、たぶん前作だったのかな? と思います。自分たちの本質を表し切れてなくて、すごくきれいなスーツを着ていたというか。今となって思うことですけど、偏ってた部分があったかもしれない。もちろん、あれはあれで全部正解だったけど。逆に今作でさらけ出した気がします……って思ってるのは、俺だけ(笑)?

まーきー:同じくです(笑)!

――良い返事(笑)。では、今作がバンドのコアな部分という認識?

ISATO:うん。ただ、またここ(今作を出して)で感じることが山程あるじゃないですか。さらに次出したらまたいろいろ感じて……。だって、そもそも2枚目(『7RAILS』)出した時、僕そんなん(今の感覚)思いながら出してないし、最高やと思ったし、自分たちが進化していくためには、こうなっていくしかないんだと思ったし、だから(過去の作品が)悪かったとは全然思わへんし、そこに気付きもある。

――自分たちのコアなところも更新されていくってことですね。

ISATO:で、また、彼(Daiki)が作ってきたもの曲に対していろいろ考えて、リリースして、ツアー回って、リアクションをもらって、5人で吸収して次に向かっていく。 そうしたら当然、毎回「僕ららしいアルバムができた!」ってなるし、そこだけ見たら大正解になる。「これが俺たちだ!」くらいのテンションでやってるから。でもまた、その作品に対して、返ってくることがあって……それがね、もうドキドキする。逆にこんだけバーンッてやって、全然違ってたらどうしよう……みたいな(笑)。でもそこでまた何か感じることで、今回よりも次! って、より濃いものがドロッと出てくると思うと、ワクワクするのは僕だけ(笑)? 

まーきー:同じくです(笑)!

――また良い返事(笑)。

まーきー:もうこの人(ISATO)よりきれいな言葉でまとめれへんけど(笑)。アルバムを出してからの反応っていうのはすごく楽しみです。次はどうやって作っていこうかな? って。それの繰り返しになると思うんですけどね。

ISATO:2作目と3作目が絶妙に織り交ざったものが4作目になるのかもしれない……、とか考えるとおもしろいな。

――その時々の5人の姿が作品には収められていると……。そう考えると『未完成』から感じたのは真っ直ぐさで。例えば「優シイ人」の失恋の詞とか。

まーきー:あれは中学校の頃の話やからじゃないですか? 

Daiki:ま、昔起こった事で、当時はその意味がわからへんかったんやけど、この年になって、「あれってそういうことやったんや!」って……。あの頃があったから、また今新しい人を想えているなという。過去のことだけど言ってるのは、今。前に進めている自分に気づけているという詞ですね。結局人って、打たれた時の方が強く進めるんですよ。沈んだり傷つけられたり不安に思うことがあった時の方が、結果前に進めることが多いんですよね。

――あれ、さっき2017年を振り返った時の話と同じような……。

Daiki:そうですね。リンクしてると思います。だって、僕らがポンポンッて売れてたらこんなアルバムできてないですもん(笑)。もっとハッピーな曲歌ってます。みんなで踊ってはしゃいで“イッツ ア サマ~!”みたいな曲やってます、たぶん。

LOCAL CONNECT 撮影=日吉“JP”純平

――なるほど。

Daiki:実は今回いろんなバンドの、同じくらいのサイズのアルバムをいっぱい聴いたんですよ。ちょっと研究してみよって思って。そうしたら、割と同じような感じ(1枚で同じテイストの曲を集めている)やったんですよね。でも同じような感じやけど、作品ごとに色が違うというか……。一枚で全部を見せようとせず、1枚目から2枚目はこうなって、3枚目はさらにこうなってる! っていう発見があったんです。だから単色のものをちゃんと作った方がいいなって思えて。そういうヒントをほかのバンドさんからもらいました。

――確かに、聴く方もミニアルバムにいろいろな曲を求めてないのかもしれないですね。

Daiki:そうやってミニアルバムを積み重ねて、フルアルバムでバーン!って(笑)。1stフルアルバムで意表を突く!という伏線を張ったつもりではあるんです……けど(笑)。

まーきー:もうちょい積み重ねてからね(笑)!

――では最後に2018年1月から始まるツアーについてひと言を!

Natsuki:ツアーでどんな景色が見えるのか楽しみですね。『未完成』ツアー、ツアーファイナルを経て、早くワンマンもやりたいですね。「この半年で成長したな!」って思いたい。

まーきー:ライブをやるごとに、「めちゃめちゃレベル上がるな!」みたいな感じにしたい。そして、よりアーティスト感を強めたいです。よりアーティストっぽく。

ISATO:……っぽく(笑)。

まーきー:カリスマ性を出していこう! と……今、思いました(笑)。

Daiki:今まで音源とライブのギャップが結構あるって言われてたんですよ。こんな熱いライブだと思わなかったって。でも今回の『未完成』は割と(音源を)聴いたままのライブができると思うんです。暑苦しさや必死さみたいなものが、そのまま出るかなと思う。なので音源を聴いてもらって、曲や僕らが出したいものを知ったうえでライブに遊びに来てもらえたらなと思います。

ISATO:そうですね。リリースからツアーまで時間があるので、聴き込んで一緒に僕らの世界観を作ってほしいですね。あと『未完成』は言葉を大事にしてる作品。でもちゃんと音を飛ばしてこそかなって思うんで、ツアーではそこにもこだわりたいです。100%でやらないとライブで100点は超えられないと思います。でも初日から120点を叩き出します!

LOCAL CONNECT 撮影=日吉“JP”純平

――では最後、しゅうまさんは2018年の目標を(笑)。

しゅうま:はい! 目標としましては……富士山リベンジ。そしてそれを取材してもらえればなと思います。

まーきー:それいいかもしれんな!

しゅうま:動画で収めてもらえたら自分をより客観的に見られて、また頑張れると思いま……。

カメラマン:僕は行かないです!

全員:(笑)。

しゅうま:……2018年も頑張りますのでよろしくお願いします(笑)!

LOCAL CONNECT 撮影=日吉“JP”純平

取材・文=服田昌子 撮影=日吉“JP”純平

 
イベント情報
LOCAL CONNNECT 3rd mini album『未完成』リリースツアー
1月12日(金)千葉LOOK
1月13日(土)横浜Baysis
1月16日(火)Shibuya eggman
1月18日(木)仙台 MACANA
1月20日(土)前橋 Dyver
1月21日(日)甲府CONVICTION
1月28日(日)岡山 CRAZYMAMA 2ndRoom
1月31日(水)神戸太陽と虎
2月3日(土)広島 CAVE-BE
2月4日(日)小倉 FUSE
2月18日(日)池下 CLUB UPSET
2月20日(火)京都MUSE
2月24日(土)高松DIME
2月25日(日)徳島GRINDHOUSE
2月27日(火)大分 club SPOT
2月28日(水)佐賀 GEILS
3月2日(金)福岡 Queblick

3rd mini album『未完成』リリースツアー ファイナルシリーズ
3月18日(日)渋谷 TSUTAYA O-crest
3月31日(土)心斎橋 Music Club JANUS
 

 

プレゼント情報
LOCAL CONNECTサイン入りチェキ 1名様プレゼント

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