片岡鶴太郎 25年ぶりの舞台『笑う巨塔』出演 ~タクフェス「春のコメディ祭」取材会で意気込みを語る

2018.2.20
インタビュー
舞台

片岡鶴太郎「笑う巨塔」合同取材会にて(撮影/石橋法子)

脚本家・演出家・俳優の宅間孝行が、「楽しめる、グッとくる、盛り上がれる!」をモットーに、ライブの楽しさを追求したエンターテインメントプロジェクト、タクフェス。笑って泣ける感動作に定評のあるタクフェス作品のなかでも、笑いに特化したのが2017年春にスタートした「春のコメディ祭!」シリーズだ。第2弾は、病院が舞台のノンストップコメディ。宅間が主宰していた劇団「東京セレソンデラックス」の解散公演として上演された作品が、新キャストと共に6年ぶりに再演される。本作で検査入院中のとび職の親方、花田浩美を片岡鶴太郎が演じる。25年ぶりとなる舞台出演について鶴太郎が、関西の合同取材会で意気込みを語った。

片岡鶴太郎

「ひとつの勘違いから騒動になっていく、“寅さん”のような世界観がおもしろい」

ーー25年ぶりの舞台出演が決定しました。

僕が24年前から絵を描き初めまして、この20年間はノンストップで毎年絵の新作展覧会をやってきました。芸能活動はドラマの撮影、バラエティがほとんど。舞台をやっちゃうと、1、2ヶ月制作が滞って絵が描けなくなることが怖かった。ですが、おととし20周年を迎えたのを機に、展覧会は新作と過去の作品とを併せる形に変えましたので、時間に余裕が出てきた。そろそろ新しいことを、と思っている所に今回のお話をいただき渡りに船でした。

片岡鶴太郎

ーー演じるのはとび職の親方・花田浩美。プライベートでも親交のある宅間さんが、もともと鶴太郎さんをモデルに書かれたキャラクターだそうですね。

宅間さんの芝居は10年ぐらいまえから観客として拝見していてとても面白いなと。ただ私がやるとは思ってもみなかった。彼の芝居には常に笑いとペーソス、ノスタルジーや胸がキュンとなるような部分があると思う。それは宅間さん自身が、根底に映画『男はつらいよ』のような世界観を持っているから。今回演じる浩美も落語に出てきそうな親方ですから。そこに現代の寅さんみたいな宅間さん演じる男がいて、寅さんの妹さくらのような、篠田麻里子さん演じる浩美の娘がいたりする。愛すべき人たちの中で、ひとつの勘違いから騒動になっていく。私も下町の生まれなので、この感じはおもしろそうだなと。渥美清さん、立川談志さんが亡くなられてから、今は本当に下町の江戸弁を使う人がいなくなりました。そういう意味では、しっかりと江戸弁をしゃべっていこうかなと。久々に舞台で遊ぼうと思います(笑)。

片岡鶴太郎

ーー舞台の魅力とは?

やっぱりライブ感ですよね。当日の役者のコンディション、お客さんの雰囲気、色んな一期一会が噛み合って、同じ作品でも二度と同じことができない。そういう生きた空間だと感じています。やはり芸人としては、生の板(舞台)を踏んでないと感覚が鈍ることもあり、(絵と並行して)一人での講演会や落語会など、極力お客様の前に身をさらして何かやるということは続けてきました。講演会も楽しんでいただくためには、ものまねなんかも取り入れつつ、そこでお客様の反応を見てきましたので、舞台に立つ準備はできている。ヨガで毎朝呼吸しながら発声していますし、肉体は細マッチョ。内臓も整いますから、体調はすこぶる良い。むしろ身体のキレやスタミナは今の方があると思います。

片岡鶴太郎

「宅間さんとのお笑いバトルなど、“昔の鶴ちゃん”を観ていただけるチャンスです!」

ーー高校時代は演劇部で、3年生では部長を務められたそうですね。

女優の梅沢昌代さんも演劇部のひとつ上の先輩です。演劇青年の先輩方には、結構鍛えられましたね。別役実、イヨネスコ、いろんな戯曲をさせていただきました。梅沢さんはそのまま文学座に入られるんですが、僕はものまねも好きでしたし、お笑いの方からアプローチしていこうと芸人の道に進みました。芸人になってからも劇団未来劇場(水森亜土所属)の舞台に何本か出させていただいたり、いつかは芝居をやりたいとずっと思っていました。

片岡鶴太郎

ーー今回はシチュエーションコメディという笑いの部分も楽しみです。

宅間さんも結構(お笑いを)やりますからね~。台本を見ても明らかに、ここ「よろしく!」とアドリブを示唆するような部分もありますので、そこは(レギュラーを務めていた80年代のバラエティ番組)『オレたちひょうきん族』のように、本番でお互いが隠し持っていたものをぶつけ合うみたいな感じになるんじゃないかな。

片岡鶴太郎

ーーお笑いがすきな原点とは。

父も母も東京の下町の生まれですから、子供の頃から寄席に連れていかれました。芝居、演芸、落語、漫才、ものまねを見ながら育ったので、寄席は私の原点でしょうね。

ーー今回の舞台で一番楽しみにされていることは?

宅間さんとの(お笑い)バトルもそうですし、かとうかず子さんとは以前も夫婦役を演じた経験があるので、何となくの雰囲気は分かるのですが、娘役の篠田麻里子さんとはこの芝居で初めてご一緒します。麻里子ちゃんと親父と娘の関係を演じられるのは楽しみですね。

片岡鶴太郎

ーー鶴太郎さんと言えば、近年は絵画やヨガのイメージが強く、芸人時代を知る世代も限られているかもしれませんね。

『鶴ちゃんて、こんなことやるの!?』と、若い世代の人に昔の鶴ちゃんを観ていただけるチャンスですね~。「そうだよ」と、ご両親が説明してくれるかもしれない。お父さんはご家族と、パパは不倫相手と観に来て欲しい(笑)。芝居の流れはありながら、そこだけポンとコントみたいになる所が出てくると思います。大筋と遊びの部分とを使い分け、芝居があっちこっちにぶつかりながらも、最終的にはハッピーエンドにもっていければ良いなと思っています。

片岡鶴太郎

取材・文・撮影=石橋法子

イベント情報
タクフェス 春のコメディ祭!『笑う巨塔』
 
■作・演出:宅間孝行
■出演:宅間孝行、篠田麻里子、松本享恭 / 石井愃一、梅垣義明 / 佐藤祐基、越村友一、布川隼汰、堀川絵美、梛野里佳子、想乃、豊泉志織、渡辺碧斗 / かとうかず子、鳥居みゆき / 片岡鶴太郎
 
<東京公演>
2018年3月29日(木)~4月8日(日)
■会場:東京グローブ座
<愛知公演>
2018年4月13日(金)~15日(日)
■会場:愛知県産業労働センター ウインクあいち 大ホール
<兵庫公演>
2018年4月17日(火)~22日(日)
■会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
<愛媛公演>
2018年4月24日(火)
■会場:ひめぎんホール サブホール
※その他、地方公演予定。
公式HP http://takufes.jp/kyotou/
 

 

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