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東京に再び怪人降臨! ミュージカル『オペラ座の怪人〜ケン・ヒル版〜』再来日公演決定

2018.3.15
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舞台

ミュージカル『オペラ座の怪人〜ケン・ヒル版〜』

ミュージカル『オペラ座の怪人〜ケン・ヒル版〜』が5年ぶりに来日する。ガストン・ルルーの小説『オペラ座の怪人』初のミュージカル化作品として、アンドリュー・ロイド=ウェバー版に先立つ1976年に初演された本作は、世界各地の『オペラ座』ファンを魅了し続けてきたミュージカル・ドラマだ。ビゼー、ドヴォルザーク、グノーらの珠玉のアリアを劇中にちりばめ、ケン・ヒル書き下ろしの歌詞に乗せて紡がれるストーリー。ユーモアさえ感じさせる巧みな人間描写も見どころとなり、“愛するが故の悲劇”が色鮮やかに描かれる。

ケン・ヒル版『オペラ座の怪人』は、“ロンドン・フリンジの鬼才”と呼ばれた劇作・演出家、ケン・ヒル(1937〜95)による大ヒットミュージカル。1984年に改訂を経て、母国イギリスをはじめ、アメリカ、カナダなどで上演された。1991年のロンドン凱旋公演では、オリヴィエ賞最優秀ミュージカル作品賞/演出賞にノミネート。日本では1992年から2013年の間、5度にわたり来日公演が行われ25万人以上を動員している。

本作の特徴のひとつに、楽曲がある。物語の時代背景に即し、19世紀後半以降に活躍したオペラ作曲家ヴェルディ、ドヴォルザーク、グノーらによる珠玉のアリアや、オッフェンバック、ドニゼッティ、モーツァルトの耳馴染みのある美しいメロディーを劇中歌として採用、ストーリーに添ったヒルによる歌詞が加わって贅沢に劇場に響き渡る。パリ・オペラ座で繰り広げられる物語を、よりリアルに体感させてくれるのだ。特に、ファントムのラブ・ソングとして登場するアリア、「耳に残るは君の歌声」(ビゼー「真珠採り」)は圧巻だ。

『オペラ座の怪人』といえば、2004年に映画化もされたサー・アンドリュー・ロイド=ウェバーのバージョンが有名だが、実はこのケン・ヒル版がロイド=ウェバーが同作を手掛ける原点となった舞台としても知られている。1984年にケン・ヒル版の評判を聞きつけてロンドン公演を観たロイド=ウェバーと、製作者サー・キャメロン・マッキントッシュはヒルにアプローチ。実際に新たな『オペラ座の怪人』創作に向けたコラボレーションが動き出すところまで話しは進んだという。(その後、ロイド=ウェバーは自らの作曲でオリジナル版を手掛けることになり、2年後の1986年にロンドンで初演を迎えた。)

ファントムと歌姫クリスティーンの切ないラブ・ロマンスが中心のロイド=ウェバー版とは異なる構成を持ち、ガストン・ルルーによる原作小説のエッセンスを最も忠実に描いているとされるのが、このケン・ヒル版だ。オペラ座の地下に巣食う謎の怪人と、彼が密かに心を寄せる若きソプラノ歌手クリスティーン。怪人を取り巻く“愛するが故の悲劇”というテーマと、登場人物たちの人間味あふれるユーモラスな側面が丁寧に掘り下げられ、ミュージカル・ドラマとして力強い作品に仕上がっている。

<あらすじ>
「ここには幽霊が住んでいるーー」
パリ・オペラ座の舞台裏では、こんな噂が囁かれていた。関係者たちは幽霊にまつわる慣習を守るようにと新任の支配人リシャードを諭すが、彼はまったく取り合わない。その夜、無名のコーラスガール、クリスティーンが歌姫カルロッタの代役を務めたオペラ『ファウスト』の公演で、出演者が不意の死を遂げる。遺体のそばには、幽霊からの謎のメモが添えられていた。一方、恋人クリスティーンの楽屋を訪れたリシャードの息子ラウルは、部屋の中から彼女と男の声を聞き、嫉妬に駆られる。クリスティーンは<謎の男>との不思議な体験を打ち明け、ラウルへの愛を誓うが、物陰に身を潜めてその様子を伺う人物がいた……。

 

公演情報

ミュージカル『オペラ座の怪人〜ケン・ヒル版〜』

日程:2018年8月29日(水)~9月9日(日)
会場:東急シアターオーブ (渋谷ヒカリエ11階)

生演奏・英語上演・日本語字幕あり
S席11,800円/A席8,800円/B席6,800円(全席指定・税込)

原作:ガストン・ルルー(『オペラ座の怪人』より)
脚本・作詞:ケン・ヒル

主催・招聘・制作:キョードー東京

公式サイト:http://www.operaza2018.jp