野田秀樹、作・演出・出演『One Green Bottle』表に出ろいっ!English versionがロンドン・ソーホー劇場で開幕

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2018.5.2
OneGreenBottle  photo by Helen Maybanks

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東京芸術劇場芸術監督の野田秀樹が作・演出・出演する英語劇第4弾『One Green Bottle』が4月30日、ロンドンのソーホー劇場で開幕した。

演劇の本場・ロンドン。大小の劇場が立ち並び、世界中からの演劇ファンが集まるウエストエンドの中心にあるソーホー劇場は、わずか150席の小さな劇場でありながら、常にチャレンジングな作品を上演し、感度の高い若者を中心に人気を誇っている。ロンドンの演劇界に新風を巻き起こしているこの場所で『THE BEE』や『THE DIVER』が上演され、目の肥えたロンドンの観客から大絶賛を受けたことは記憶に新しい。そんなロンドン演劇界に野田秀樹の名前を大きく知らしめることとなったソーホー劇場において、約10年ぶりに満を持して英語版最新作の上演となったのが、『One Green Bottle』なのだ。

OneGreenBottle photo by Helen Maybanks

OneGreenBottle photo by Helen Maybanks

野田の最新作が上演されるとの噂を聞きつけた観客が詰めかけた濃密な劇場空間は、すでに立ち見が出るほどの大盛況の中、初日が開幕した。序盤より、野田、キャサリン・ハンター、グリン・プリチャードの丁々発止の台詞の応酬に客席は大きな笑いに包まれた。野田が英語で書き下ろしただけでなく、日英ハーフの若手脚本家・ウィル・シャープと文化的な翻訳を行い練り上げられた台詞や、歌舞伎の型を取り入れた独特な身体表現、田中傳左衛門の鼓の生演奏などの演出は、ロンドンの観客に大いに受け入れられた。後半の息をのむ展開に客席は水を打ったように静まりかえったものの、幕が下りるや否や割れんばかりの大きな拍手や感嘆の声が沸き上がった。小さな劇場空間を揺らす大反響となり、熱気あふれるヨーロッパ公演の幕開けとなった。

One Green Bottole Pressnight

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興奮冷めやらぬ、初日の幕が下りた直後の野田秀樹のコメントが届いたので紹介する。

野田 秀樹 コメント(ロンドン公演、初日終演後)

「今日の初日は、舞台に出た瞬間から観客の反応がとても良かった。イギリスでプレスナイトは、目の肥えたプロが観にくる日なので、観客の反応が固いことがあるんですが、ロンドンで上演してきた今までの作品のオープニングの時と比べても、今日の観客の反応には十分な手応えを感じることができました。まだ、(劇評がでていないので)これから何が起こるかわからないけれど、自分の中では、いい芝居だった。と思います。いい始まりになったと思います」

≪ストーリー≫
これは、父、母、娘の三人家族の物語。その夜、三人はそれぞれ絶対に外出しなくてはならない理由があった。しかし、飼い犬が出産間近とあって、誰かが家に残り、面倒を見なくてはならない。嘘、裏切り、あの手この手を使って、それぞれが他の二人をあざむき、なんとか家を抜け出そうとする。やがてそれぞれの「信じるもの」が明らかにされ、互いの中傷、非難、不寛容が、事態を思わぬ方向へと導いていく。果たして彼ら三人に、救いはもたらされるのか?
 
One Green Bottole Pressnight

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公演情報

『One Green Bottle』表に出ろいっ!English version
■作・演出・出演  野田秀樹
■英語翻案 ウィル・シャープ
■出演 キャサリン・ハンター/グリン・プリチャード
■演奏 田中傳左衛門
■主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)/ソーホー劇場企画・制作協力:NODA・MAP
■オフィシャル・エアライン:ANA
平成30年度文化庁国際芸術交流支援事業

≪『One Green Bottle』上演歴および今後のスケジュール≫
■2017 年
【東京公演】 11月1日~11月19日 東京芸術劇場 シアターイースト
【ソウル公演】11月23日~11月26日 明洞芸術劇場
■2018 年
【ロンドン公演】4月30日~5月1 日 ソーホー劇場 ※4 月 27 日・28 日プレビュー公演
【シビウ(ルーマニア)】6月8日・9日 シビウ国際演劇祭 2018/ルーマニア国立ラドゥスタンカ劇場
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