“ショバミュ”最新作、Live Musical「SHOW BY ROCK!!」-狂騒のBloodyLabyrinth-熱狂の幕開け!

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アニメ/ゲーム
2018.8.31
(左から)吉村駿作、畠山 遼、健人、米原幸佑、鎌苅健太、田中涼星 (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

(左から)吉村駿作、畠山 遼、健人、米原幸佑、鎌苅健太、田中涼星 (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

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2018年8月30日、初日公演を目前に控え、Live Musical「SHOW BY ROCK!!」-狂騒のBloodyLabyrinth-のゲネプロが行なわれた。今回登場するのは、シンガンクリムゾンズ、トライクロニカ、アルカレアファクト、フカシギミックの4バンド。銀河劇場に鳴り響く漢たちのROCK魂は、益々加速する!

音楽都市・MIDI CITYで、“己のROCK”でトップスターを目指すべく数々の個性的なバンドとしのぎを削る中、シンガンクリムゾンのフロントマン・クロウは悩んでいた。なぜなら……「1年以内に芽が出なければ、バンドはすっぱりあきらめて稼業の酪農に専念しろ」という父親の厳しいひと言をくらってしまったからだ。折しも事務所の社長・有栖川メイプル(今 拓哉)は“中二病全開V系ロックバンド”シンガンクリムゾンには似つかわしくない真っ白なコスチュームを準備中。これこそ、クロウの、シンガンクリムゾンズの“次の一手”。そして、疑心暗鬼ながらその衣裳に袖を通しシンガンホワイティーズに“キャラ変”した4人はジューダスレーベル主催のライヴに出演した結果……なんと、一気に人気と仕事と夢のような大金を手にする! の、だが……。

今作の大きな見どころはふたつ。シンガンホワイティーズの出現と、Big Hill Cityからやってきた新顔、フカシギミックの参加だ。黒づくめのクリムゾンメンバーが真っ白な衣裳に身を包んだ姿はとにかく新鮮。ホワイティーズというだけあって、その言動はまさかの“天使縛り”。クロウの調子の良さはいつものこととして、アイオーン(輝馬)とヤイバ(鳥越裕貴)の影響されやすさは気持ちいいほどの別人格ぶり。一方で天使モードの3人にここぞというタイミングで喝を入れ抜かれた牙を取り戻させてくれるロム(郷本直也)の情熱的な在り方は、このバンドのブレない良心といえるだろう。いずれにしても(おそらく)本作のみのお楽しみである白い4人の奏でる音とその振る舞い、しっかりと心に焼き付けておきたい。もちろん、クリムゾンズとしてのガンガンに熱いライヴパフォーマンスも健在だ。

シンガンクリムゾンズ (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

シンガンクリムゾンズ (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

クロウ(米原幸佑) (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

クロウ(米原幸佑) (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

一方、Big Hill Cityから老舗のライヴハウスを建て直すためにやってきたのがフカシギミック。聖地ともいえる小屋の再建をかけるライヴ実現を目指し、シンガンクリムゾンズ、トライクロニカ、アルカレアファクトのブッキングに奔走する。この彼らの演奏が……またいいっ! 西からやってきたライヴハウス叩き上げの3ピースバンドらしいそのサウンドは、オルタナ感に溢れ、ストリートライヴにもピッタリ。普段はコントグループかど突き漫才か、という軽妙なやりとりで客席に爆笑……ではなくややウケ受けの波を起こしていく彼らだが、マシンガンヴォーカルのマロ(健人)とサイドヴォーカルのゲ・フロッチ(畠山 遼)のコンビネーション&シャッキー(吉村駿作)のポジティブなドラムが織り成す疾走感! 剥き出しのROCKがお好みのオーディエンスの心を掴む期待のバンドである。

フカシギミック (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

フカシギミック (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

トライクロニカ (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

トライクロニカ (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

アルカレアファクト (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

アルカレアファクト (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

豪華クルーズを決め込んでいるトライクロニカは、シュウ☆ゾー(鎌苅健太)の一流アイドルぶりにもより磨きがかかっており、その笑顔はさらに眩しさを増しているよう。リク(ゆうたろう/宇佐卓真)、カイ(木原瑠生)、そして様々なフォーメーションのダンスを繰り出すジューダスJr.を従えた賑やかで華やかなパフォーマンスはさすが実力者のステージング。それでもおごることなくより多くのオーディエンスに自分たちの音楽を届けるためBig Hill Cityを目指すフットワークの軽さも、ランキングナンバーワンに輝き続けている由縁なのかもしれない。

シュウ☆ゾー(鎌苅健太) (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

シュウ☆ゾー(鎌苅健太) (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

もはや息をするように札束を撒き、シンフォニックで高貴なサウンドを駆使してオーディエンスを魅了するアルカレアファクトのメンバーは、内心、ホワイティーズとのキャラ被りが気が気ではないよう。特にチタン(糸川耀士郎)は一瞬心を乱すが、大事なのは信念を貫くことだと思いを新たにし、自分たちの音楽で決着をつけるため、オリオン(田中涼星)、セレン(板垣李光人)、アルゴン(滝川広大)……と、ハイブリッドに執事業をこなすじい(鳥羽 潤)を引き連れ、共にBig Hill Cityへと車を駆る。

チタン(糸川耀士郎) (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

チタン(糸川耀士郎) (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

物語のポイントポイントでブリッジともなるソロナンバーを聞かせてくれるのは有栖川社長役の今 拓哉。ミュージカル界のトップを走る一流の歌唱とスマートなダンスで、バンドサウンドとはまた違う“音楽の素晴らしさ”を伝導してくれる素敵な存在……なのだが、本来の姿はデキルヤツなのかただのうっかりさんなのか。ポジティブな美声で観客を煙に巻きながらの“喰えない社長”の行動も要チェックだ。

会場中を音楽の幸福で包んでくれる渾身で熱狂のライヴシーンに釘付けなのはもはや当たり前の域だが、今回、ライヴと同じくらい舞台上から目が離せなくなってしまったのが、役者の身体表現にすべてを委ねた“カーチェイス”。見えない車が……見えてくる! バンドらしくメンバー全員クルマでの長距離移動の様子を、演劇ならではの非常にアナログな演出を駆使して躍動感たっぷりに描写。観る者を最大限のわくわくの渦の中に引きずり込んでくれるあのシーンはぜひ直接その目で確かめ、愉しんで欲しいポイントだ。そして始まるBig Hill Cityでの対バンライブで物語はいよいよフィナーレへ──。

Live Musical「SHOW BY ROCK!!」-狂騒のBloodyLabyrinth- (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

Live Musical「SHOW BY ROCK!!」-狂騒のBloodyLabyrinth- (C)2012, 2018 SANRIO CO., LTD. SHOWBYROCK!! 製作委員会#

ストーリーは基本「夢を見ながら生きていれば、迷いや悩みや失敗もつきもの。でも、なにをするにして自分に正直に、信じる仲間たちと“せーの”で音を出せば解決だ」というシンプルな思考で展開。あくまでわかりやすく、そしてときおり深く迫ってくるうねりも内在しているこのテイストが、ショバミュならではの個性といえるだろう。回を重ねるごとにキャストと客席との距離が縮まり、ますます絆が深くなっていることを感じさせてくれるのも本作の大きな魅力。好きなバンドの成長を見守りながらライヴに通い詰めるあの充足感と、終演後にスカッと心地よい気持ちになれる体感型のステージとして、さらにシリーズを進めていって欲しい。

囲み会見コメント

◆<シンガンクリムゾンズ>クロウ役:米原幸佑

シンガンホワイティーズは、お客さまには、どんなキャラクターなのかあまり情報がないため、いかにシンガンクリムゾンズと違うのかを観ていただけたら。今作は“―狂騒のBloodyLabyrinth―”というだけあり、僕たちシンガンクリムゾンズが迷宮にはまっていく姿が滑稽に描かれています。その姿は、シンガンクリムゾンとして忘れてはいけないものかと思います。また、最後の見せ場がとても演劇的です。こういうところを天王洲 銀河劇場という大きな劇場で全力でできるのが、Live Musical「SHOW BY ROCK!!」の良さだと思っています。今回は東京公演だけでなく、僕らもBig Hill City=大阪に行きます! 楽しみにしていてください。

◆<トライクロニカ>シュウ☆ゾー役:鎌苅健太

サンリオさんの良いところと演劇の良いところが組み合わさり、これまでLive Musical「SHOW BYROCK!!」で積み重ねてきたものが今作ではぴったりはまった感じがします。これまでとは違う作品に仕上がりながらも、良いものは残しつつ、新しい挑戦をしています。僕たちトライクロニカのリク役は、ゆうたろうに加え、宇佐卓真が来てくれました。新しいトライクロニカをお見せできると思います。ジューダスJr.たちも頑張っています。楽しみにしていてください。

◆<アルカレアファクト>オリオン役:田中涼星

アルカレアファクトは、4 回目の出演ということもあり、個々のキャラクターが立ってきたため、今できることに挑戦しましたし、また、演奏部分ではそれぞれのスキルも上がってきています。新しいアルカレアファクトの姿をお見せできると思います。そして、他のバンドのナンバーも観ていて楽しく、作品全体を通して楽しんでいただける作品になっています。

◆<フカシギミック>マロ役:健人

今はワクワクしています。緊張もしていますが、緊張も楽しみながら始まろうとしている物語に全力で飛び込んでいきたいです。仲間の大切さ、登場人物ひとりひとりのバンドに対する想いに溢れた作品です。フカシギミックは劇中、シンガンクリムゾンズ、トライクロニカ、アルカレアファクトに関わっていきますが、初登場の僕たちが関わったことによって、今までお客さまが観たことがないような化学反応が起こるので、ぜひ楽しみにしてください。フカシギミックとして新しい風を“フカ”したいです。

◆<フカシギミック>ゲ・フロッチ役:畠山 遼

フカシギミックはLive Musical「SHOW BY ROCK!!」初参戦です。稽古中に先輩方の背中を見て学ぶことがたくさんありました。それを本番で存分に発揮し、みなさまから愛されるバンドになりたいです。また、フカシギミックはひょうきんな子たちが集まったバンドなので、コメディーの部分を全力で楽しんで演じたいです。そして、―狂騒のBloodyLabyrinth―はお客さんの心があたたかくなるようなストーリーになっているので、このあたりを大事にしたいです。

◆<フカシギミック>シャッキー役:吉村駿作

フカシギミックはLive Musical「SHOW BY ROCK!!」に初登場ということで不安もありましたが、楽しんで稽古ができましたし、先輩方も優しく、いろんなアドバイスをくださいました。素敵な現場に出会えて良かったです。原作のゲームを楽しんでいらっしゃるお客さまは、実際にどうフカシギミックが動くのか楽しみにされていると思うので、僕たち3 人の表現をぜひ楽しみにして観に来てください。シャッキー役として最後まで“シャッキー”と元気に駆け抜けていきたいです。

取材・文=横澤 由香

公演情報

Live Musical「SHOW BY ROCK!!」―狂騒のBloodyLabyrinth―
 
原作:サンリオ
ストーリー原案:待田堂子
脚本・演出:斎藤栄作
作詞:三ツ矢雄二
音楽:楠瀬タクヤ
振付:當間里美
主催:SHOW BY ROCK!! MUSICAL 製作委員会
 
公演期間:
東京公演 2018年8月30日(木)~9月9日(日)天王洲 銀河劇場
大阪公演 2018年9月14日(金)~9月17日(月・祝)梅田劇場 シアター・ドラマシティ
 
<CAST>
<シンガンクリムゾンズ>クロウ:米原幸佑 アイオーン:輝馬 ヤイバ:鳥越裕貴 ロム:郷本直也
<トライクロニカ>シュウ☆ゾー:鎌苅健太 リク:ゆうたろう、宇佐卓真(Wキャスト) カイ:木原瑠生
<アルカレアファクト>チタン:糸川耀士郎 オリオン:田中涼星 セレン:板垣李光人 アルゴン:滝川広大
<フカシギミック>マロ:健人 ゲ・フロッチ:畠山 遼 シャッキー:吉村駿作
<ジューダスJr.>阿部快征 大野紘幸 北川雄也 吉高志音
じい:鳥羽 潤
有栖川メイプル:今 拓哉
映像出演:我 善導
料金:全席指定 7,800円(税込)
 
公式サイト:http://showbyrock-musical.com/
公式 Twitter:@LMSB69(https://twitter.com/LMSB69
主催:SHOW BY ROCK!! MUSICAL 製作委員会
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