輝夜月 初ライブ完遂!予測も回避も不可能な「月世界」へ VRライブレポート

レポート
アニメ/ゲーム
2018.9.2

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2017年の終わり頃から、徐々に盛り上がってきたヴァーチャルYoutuber(以後Vtuber)のムーブメント。

今回の主役である輝夜月は、2017年12月9日にVtuberとしてデビューし、投稿された動画の平均再生数1位(平均100万回)、Youtubeのチャンネル登録者数はVtuber内で2位(2018年8月現在81万人)と、今ではVtuber四天王とも呼ばれるほどの人気を得てきた。

そんな彼女が、8月31日に世界初となるVR空間上でのライブ『輝夜月 Live @Zepp VR"Beyond the Moon"』に挑戦した。筆者である僕は今回、新宿バルト9で行われたライブビューイングに潜入してきた。


予測予想がまったく不可能だった、輝夜月の初ライブ

今回のライブ、7月12日に開催発表されるや否や、VRライブのチケットは速攻で売り切れ。またその後に発表された、全国14箇所の映画館を使ったライブビューイングも、ほぼすべてのチケットが売り切れとなった。

開催日直前の8月29日には、初楽曲「Beyond the Moon」を配信し、ほぼ同タイミングで発表されていた星野源やアイドルマスターシンデレラガールズ関連楽曲とともに、iTunesトップソング総合チャート4位につけ、moraやAmazonでのランキングでは1位を獲得するなど、その高い注目度を知らしめることになった。

撮影:Hiroaki  Aizawa

撮影:Hiroaki Aizawa

今回バルト9では3つのスクリーンを使ってライブビューイングを開催したのだが、すべてソールドアウトということもあり、開始1時間前のロビーはすでに若いファンで一杯だった。彼女のグッズで身を固めた女性ファンや、こういったオタク気質なイベントとは無縁そうなオシャレボーイ&ガールまでいて、彼女がいかに多くの若い子を魅了しているのか、VR空間だけでは感じられないであろうリアルな熱気を強く感じられた。

撮影:Hiroaki  Aizawa

撮影:Hiroaki Aizawa

ライブ開始5分前には、輝夜月の動画でお馴染みのキャラクター「ジャスティン・エビーバー」と「パブロッコリー」が登場、撮影や録音禁止のアナウンスに加え、VR酔いなどの注意事項を読み上げ、何度もこう言った、「誰も体験したことのないライブになる」と。予測予想がまったく不可能な、輝夜月の初ライブがついに始まったのだ。

どんなライブになるか?と期待を胸にしていた観客たち、彼らの想像の斜め上をいくように始まったのは、なんとラジオ体操を模した「VR体操」だ。画面の下からスーッと登場してきた輝夜月は、日本国民ならだれしもが覚えているラジオ体操を意識しつつも、ところどころでふざけた動きをしてみたり、掛け声もふざけまくり、いきなり笑いの渦を生み出していく。映画館のお客さんも、座りながらも彼女の真似をしてみたりと、カオスな空間へ突入するための準備体操となっていた。

暗転し、再び光が指すと、そこはライブ会場へと変わった。会場の頭上からは超巨大ミラーボールがステージ上に降り、爆発したとおもいきや、そこから輝夜月が登場!大きな歓声が上がる。そこから彼女は、先行配信されていた「Beyond the Moon」を歌いはじめた。配信して2日しか経っていないのに、サビの掛け声はピッタリと合う。赤・青・黄のサイリウムをもったVR上のファンたちと同じように、映画館の観客らもサイリウムを振って応える。

曲を披露し終え、動画内で恒例の「おはよーーー!こんちはーーー!こんばんはーーー!・・・起きてえええええ!」という挨拶を、輝夜月の号令のもと、映画館の観客らも揃って挨拶し、大いに盛り上がっていく。

「みなさん、幸せなときってどんなときですか?」と彼女らしくもない(?)シリアスな問いかけとグダグダな終わり方に笑いが起こったあと、彼女が披露したのは、椎名林檎の「幸福論」だ。しかも、シングル版のロック色の強いヴァージョンをベースにしたようなカバーアレンジがなされ、輝夜月のカラーを細部にまで意識している点に驚かされる。

ここで一転暗転し、背景はレゴブロックで作られたかのようなVR空間へと変わっていく。そこにエビーヴァーに乗っかった輝夜月が登場し、トークタイムへと移っていった。

笑って歌って、そして月の世界へ

事前にTwitterで集めた質問に答えていく彼女、Youtubeの配信動画と同じような、彼女のボケ&セルフツッコミをハイテンションで続けていくトークタイムだ。観客達はさまざまに笑い、小声でツッコみを入れみたりと、それぞれに彼女のトークを楽しんでいた。驚かされるのは、この映画館という会場に集まってもなお、一人ひとりが「動画を見ているときのいつもの空気」で楽しんでいたということ、それだけ輝夜月の個性とキャラクターには魔法が潜んでいるということなのだ。

「東京でみてるの?」「大阪でみてるの?」とファンとの交流を楽しむ彼女の背後から、巨大なエビーヴァーが登場。徐々に徐々に大きくなったエビーヴァーは大爆発!輝夜月も「あ・・・死んだ・・・」と言い残し、ステージは再暗転した。再びライトが灯ると、そこには破壊されてしまったステージがポツンとある。そこにエビーヴァーのコスプレをした輝夜月が登場、再び「Beyond the Moon」を歌いきり、花火が打ち上がり、約50分ほどつづいたライブは終了となった。

その直後、ステージの後ろには地球がまんまると描かれていたことに気づいたファンは、どれくらいいるだろうか。そう、彼女のライブを見ていた僕ら観客達は、VR会場や映画館といった場所からは遠く離れ、実は月面上の会場で輝夜月との邂逅を果たしていた、というオチなのだ。

彼女が「遠い世界の君と思い出作り 笑顔になるよう輝く月の下で あなたを照らしたい!この月を見ててね」と歌っていた言葉が、こんなところからリアリティを帯びてくる。このイベント直前、東京では今年何度目かのゲリラ豪雨があったわけだが、新宿バルト9から外に出た21時頃、キレイな月が僕らを照らしていたのは、何も偶然じゃないように思えた。

レポート・文:草野 虹

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