【山人MCバトル・山人音楽祭 2018】加熱するシーンを象徴する山人MCバトル、第3代王者の栄冠は誰の手に!?
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山人MCバトル
山人音楽祭 2018【妙義ステージ】 山人MCバトル
密かに山人の裏メインじゃないかと思っている山人MCバトルが今年も開幕! 気になる今年の出場者は、NAIKA MC、晋平太、輪入道、歩歩、TK da 黒ぶち、GOLBY、小池 潔宗、FRANKEN、我次郎MIC、mc kj、BUSS、N∀OKI(ROTTENGRAFFTY)の以上12名。それぞれ8小節3本でフリースタイルラップの技術を競うトーナメント形式で、勝敗はオーディエンスの歓声で決まる。そう、これは全員で作り上げるバトルなのだ。
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定刻を迎えR da Mastaによるスクラッチが鳴ると、一斉に人が集まってくる。これは第1回の一昨年よりも人が多いんじゃないか。司会K.I.Gとのコールアンドレスポンスもバッチリだ。
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注目の一回戦一試合目は、なんと輪入道 vs. 晋平太といういきなりの好カード。組み合わせが発表された瞬間、客席からはどよめきが起こり、さらに人がステージ前へと押し寄せる。結果は、次々と熱いリリックを叩きつけた輪入道の勝利。
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続いては、歩歩 vs BUSS。軍配が上がったのは豪快で型にとらわれないフロウで暴れまわった歩歩。彼の攻撃を冷静に返していくBUSSもよかったが残念だった。
昭和のツッパリ姿の我次郎MICは「ツッパリハイスクールロックンロール」を引用したり、「プレデターみたいな髪を引っこ抜くぞ」というパンチラインで沸かせたが、延長戦に及んだ勝負を制したのは小池 潔宗。我次郎MICの勝利でもおかしくない好勝負だった。
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笑いに溢れた試合となったGOLBY vs. NAIKA MCは、血で血を洗うハゲ弄り対決に発展。観客が軍配を上げた真のハゲはNAIKA MCだった。
ここからはシード選手が登場。1回戦を勝ち抜いた輪入道がFRANKENを迎え撃つ。高速ラップや歌うようなフロウで輪入道を揺さぶったFRANKENだったが、彼の攻撃を真っ向から受け止めた輪入道が貫禄勝ちを収めた。
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昨年対戦して惜しくも敗北した崇勲のTシャツ着用で気合いたっぷりのTK da 黒ぶちは、山嵐(そう、あの山嵐)のTシャツを着た歩歩と対決。勝負は延長戦に持ち込まれたが、見事に歩歩を退けた。
3年連続の出場となったN∀OKI(ROTTENGRAFFTY)の相手は小池 潔宗。年々スキルが上がっているN∀OKIだが、今年も敢えなく1回戦敗退。小池 潔宗はやはり高い壁だったか。「俺が負けてもロットングラフティーは負けてねぇからなぁ!」と言い残し、N∀OKIはステージを去った。
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12人中最後の出場者となったmc kjはNAIKA MCと勝負。NAIKAが着ていたビートたけしTシャツを弄るという攻撃に出たが、逆にたけしのモノマネで返され、数倍のクリティカルヒットを食らってしまう。NAIKA MCの圧勝だった。
準決勝からは8小節4本の戦いに。1試合目は輪入道 vs. TK da 黒ぶち。お互いに相手から目を離さない真剣勝負となったこの試合、勝者は輪入道。ひと言もなく足早にステージを去ったTK da 黒ぶちの背中にはなんとも言えない悔しさが滲んでいた。
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決勝進出者を決める最後の試合は小池 潔宗 vs. NAIKA MCの地元群馬対決。音楽愛、ヒップホップ愛を表す同郷らしい試合展開となった。バトルというよりも見事なマイクリレーにオーディエンスは酔いしれた。勝ったのはNAIKA MCだが、勝ち負けなんて別にいっか!と思わせるステージとなった。
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1時間近くにわたって繰り広げられたバトルも遂に決勝。輪入道 vs NAIKA MCという好カードだ。じゃんけんで勝ったNAIKA MCは先攻を選ぶという強気な姿勢。しかも16小節2本勝負を選択。俄然期待が高まったが、NAIKAが小節を間違えるという、決勝戦にあるまじき凡ミスを犯してしまう。すぐに平静を取り戻したところはさすがだったが、そんなミスを見逃す輪入道ではない。一気にNAIKAを攻め立て、山人MCバトル3代目チャンピオンの座を勝ち取った。
最後は司会のK.I.Gも交えたオープンリレーで、平和に幕を閉じた。来年の開催もクソ楽しみにしたい。
文=阿刀“DA”大志 撮影=タマイシンゴ