岩田剛典、車椅子の友人からの連絡に「自分の仕事が力になれたことがうれしい」

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2018.10.25
左から有賀リエ、岩田剛典、杉咲花、阿部一雄氏。

左から有賀リエ、岩田剛典、杉咲花、阿部一雄氏。

岩田剛典(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE、EXILE)と杉咲花がダブル主演を務める映画「パーフェクトワールド 君といる奇跡」のトークイベントが本日10月24日に東京・ユナイテッド・シネマ豊洲で行われた。

現在劇場公開中の映画「パーフェクトワールド 君といる奇跡」は有賀リエのマンガ「パーフェクトワールド」を、柴山健次が映画化した作品。突然の事故で車椅子生活を送ることになった建築士・鮎川樹と、初恋の人である樹を一途に思い、もがきながらも一緒に生きていこうとする川奈つぐみの姿が描かれる。トークイベントにはキャストの岩田、杉咲に加え、原作者の有賀、樹のモデルとなった1級建築士・阿部一雄氏が登壇した。

有賀も阿部氏も実写映画化することを驚いたという本作について、岩田は「読んでいて泣きそうになってしまうような感動的で素晴らしい作品に、実写化で携われたことを誇りに思います。皆さんも、もし自分が同じ状況になったらどういうふうに行動に移すのか、間違いなく世代を問わずに共感してもらえる内容になったと思うので、幅広い世代の方々に受け入れていただけれたらうれしい」とコメント。また初めて車椅子に乗った役柄を演じたそうで、「一番気を付けた点は車椅子の方ならではの所作や姿勢。そこって一番作品としてウソをついてはいけない部分なので、シーンを撮る前に現場のスタッフさんと綿密に打ち合わせをして、動作確認をしながら丁寧に撮っていきました。そういう経験は自分の中では俳優としてと言うより、人として学ぶべきことがある作品に出会えたという感想ですね」と述べた。岩田の車椅子に乗っての演技について阿部氏は「私は車椅子モノの映画やドラマをいろいろ観ていたんですけど、非常に物足りなさを感じていたんです。監督や岩田さんに話したのはリアル感を大事にしてほしいということ。車椅子の操作だけではなくて、表情も非常にリアルでした。“がんちゃんスマイル”は有名だと思うんですけど、その中にある、影のある表情がよかったです」と絶賛した。

有賀が気に入ったシーンは病院で車椅子に乗ったつぐみと樹が会話をするシーン。「『同じ目線だね』って言うつぐみがかわいらしくて。それを見つめる樹も切なくてすごく好きです」と有賀が話すと、岩田も「僕もそのシーンは大好きですね」と同調した。また岩田はそれ以外のシーンでも原作の世界観を壊さないように、スタッフと話し合いながら構図を考え撮影にトライしたと明かした。

映画のタイトルが「パーフェクトワールド 君といる奇跡」であることにちなみ、岩田と杉咲には「最近奇跡を感じたことはありますか?」という質問がMCから投げかけられる。岩田は、学生時代に脊髄を損傷し車椅子生活を送っている友人と連絡を取り合った際のエピソードを「(友人が)映画を通して車椅子やバリアフリーのことをたくさんの人に知ってもらう機会を作ったことがうれしいと言ってくれて。自分の携わった仕事で少しでも力になれたことが実感できてすごくうれしかったんです」と語った。杉咲は長年の夢だったという自身の冠ラジオの放送が決まったことが奇跡だと話し、それに対して岩田は「いつかゲストに出してください」と笑顔を見せた。

この映画があきらめずに夢を叶える物語であることにちなんで、夢を叶えるために心がけていたことを聞かれた岩田は「いろんな仕事をさせていただきましたけど、どの仕事も1人の力だけでは成り立たない。結果に結びつくために関わるすべての人たちに恩返しをしたり、義理を果たそうとしたり、そういう気遣いが大事。一番忘れちゃいけないのは感謝の気持ち。感謝の気持ちを持っていろんなことに挑戦すると夢が実現しやすい環境に自然になっていく」と話す。また子供の頃の将来の夢については「小学校の卒業アルバムに将来の夢は発明家って書いていて。“世界の偉人伝”みたいな本を読んで感化されたんでしょうけど、漠然とすごい人になりたいと思っていて、当時から変わってたんだなと。いつか発明家を目指したいと思います」と冗談を交えながら語った。

(c)2018「パーフェクトワールド」製作委員会 (c)有賀リエ/講談社

音楽ナタリー
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