「年越しだよ!豪華NTLiveアンコール祭り」シネ・リーブル池袋で開催

2018.11.27
ニュース
舞台

Benedict Cumberbatch (Hamlet) in Hamlet at the Barbican Theatre. (Photo: Johan Persson)

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身近な映画館で極上のイギリスの演劇舞台を楽しめるナショナル・シアター・ライブ=NTLive。……というか、世界最高峰の演劇作品を、わざわざロンドンまで行かなくても、数千円という低料金で、字幕付き&解説付きで全国各地の映画館で味わえてしまえるのだから、演劇好きを自認する人でこれを観ないなどということがありうるのだろうか、とSPICE編集子はいつも思っている。ナショナルシアターで評判をとった作品がブロードウェイに進出してトニー賞をとり、やがて日本でも上演されることが多々あるが、だったら、最初っから最良のオリジナルで観ておくに越したことはない、とも思う。

また、たとえば、シェイクスピア作品。日本でも日本語のシェイスクピア作品は頻繁に上演されている。それは素敵なことである。だが、それだけを観て、シェイクスピアを分かった気になってる人がいるとしたら、少々恥ずかしいことだ。やはり、超一流のスタッフと超一流の俳優たちによるオリジナル英語戯曲でシェイクスピア劇を体験して欲しい。豊饒なる台詞のあの抑揚、あのリズム、あの耳触り。目から、のみならず耳からさえウロコが落ちまくること必至だろう。そのためにもNTLiveの存在は本当に有難い。

NTLive、現在日本ではロリー・キニア主演『ヤング・マルクス』を上映中である。若き日のカール・マルクスやエンゲルスら周辺の人物たちを描くこの作品は、史実のディテイルによってドタバタ喜劇を構成してしまうという驚異の傑作である(11月29日まで上映)。これに続いては11月30日(金)よりTOHOシネマズ 日本橋にてベン・ウィショー主演のシェイクスピア史劇『ジュリアス・シーザー』が公開となる。演出は『ヤング・マルクス』と同じ名匠ニコラス・ハイトナー。これをもって2018年新作ラインナップの公開は終了となる。

しかし朗報が届いた。NTLiveの2018年見納め・2019年見初め企画として、シネ・リーブル池袋にて2018/12/15〜2019/1/11の年末年始一ヶ月に渡るNTLive作品アンコール上映が決定したのだ。

今回は、ベネディクト・カンバーバッチ主演の『ハムレット』と『フランケンシュタイン』の人気作だけでなく、今年の話題作『アマデウス』、ジェイムズ・コーデン主演の超絶爆笑コメディ『一人の男と二人の主人』などなど、ヴァラエティに富んだプログラムとなっている。過去に一本でも見逃した作品があるならば、この機会にもれなく補完しておかねばならないだろう。また、一度観た作品でも、二度三度と観ると絶対に新たな発見があるはずだ。NTLiveの、そしてイギリス演劇の奥深さを堪能するためにも、演劇ファンを自認する人ならば今回のアンコール上映を最大限に活用すべきであろう。

「年越しだよ!豪華NTLiveアンコール祭り」@シネ・リーブル池袋の上映ラインナップは次のとおり。


『ハムレット』

■原題:Hamlet
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2018/12/15(土)〜12/21(金)、2019/1/5(土)〜1/11(金)
■尺:3時間27分(休憩含む)

■作:ウィリアム・シェイクスピア
■演出:リンゼイ・ターナー
■主演:ベネディクト・カンバーバッチ
■内容:オリヴィエ賞最優秀演出賞ノミネート歴をもつ精鋭の女性演出家リンゼイ・ターナーによる、舞台の奥行を活かしたダイナミックな演出は、劇場の空間でありながら大作映画に匹敵する躍動感が溢れる。本作でタイトルロールを演じたベネディクトは、彼特有の個性を評価されながら、同時に歴代の「ハムレット」俳優に匹敵する名演が賞賛された。発売即日で10万枚完売した歴史に残るヒット舞台。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

Hamlet

Benedict Cumberbatch (Hamlet) in Hamlet at the Barbican Theatre. (Photo:Johan Persson)

『夜中に犬に起こった奇妙な事件』

■原題:The Curious Incident of the Dog in The Night-Time
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2019/1/5(土)〜1/11(金)
■尺:約2時間51分(休憩含む)

■原作:マーク・ハッドン(ガーディアン賞受賞)
■脚色:サイモン・ステファンズ
■演出:マリアンヌ・エリオット
■主演:ルーク・トレッダウェイ
■内容:並外れた頭脳をもつ15歳のクリストファーは、その才能を活かして隣人シアーズさんの犬を殺害した犯人を探そうとする。2013年のオリヴィエ賞で作品賞を含む主要7部門(最優秀プレイ賞、最優秀演出賞(マリアンヌ・エリオット)、最優秀主演男優賞(ルーク・トレッダウエイ)、最優秀助演女優賞(ニコラ・ウォーカー)ほか)を独占し、ブロードウェイ公演では第69回トニー賞プレイ部門最優秀作品賞や最優秀演出賞などを受賞した。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

夜中に犬に起こった奇妙な事件

The Curious Incident of the Dog in The Night-Time (Photo:Manuel Harlan)

『フランケンシュタイン』(カンバーバッチ博士版)

■原題:Frankenstein
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2018/12/15(土)〜12/29(土)、2019/1/2(水)
■尺:2時間15分

■作:メアリー・シェリー
■演出:ダニー・ボイル(『スラムドッグ$ミリオネア』)
■出演:ベネディクト・カンバーバッチ、ジョニー・リー・ミラー
■概要:ローレンス・オリヴィエ賞で見事に主演の2人ベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーが主演男優賞を同時受賞した傑作舞台。有名すぎるメアリー・シェリーの原作ですら、アカデミー賞監督ダニー・ボイルが演出すると今まで見たことのない新しい世界へと生まれ変わり、怪物の抱えた心の動きにグイグイ引き込まれること、間違い無し。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

『フランケンシュタイン』(カンバーバッチ怪物版)

■原題:Frankenstein
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2018/12/15(土)〜12/28(金)、2018/12/31(月)、2019/1/4(金)
■尺2時間30分

■作:メアリー・シェリー
■演出:ダニー・ボイル(『スラムドッグ$ミリオネア』)
■出演:ベネディクト・カンバーバッチ、ジョニー・リー・ミラー
■概要:ローレンス・オリヴィエ賞で見事に主演の2人ベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーが主演男優賞を同時受賞した傑作舞台。有名すぎるメアリー・シェリーの原作ですら、アカデミー賞監督ダニー・ボイルが演出すると今まで見たことのない新しい世界へと生まれ変わり、怪物の抱えた心の動きにグイグイ引き込まれること、間違い無し。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

『イェルマ』
■原題:Yerma
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2019/1/5(土)〜1/11(金)
■尺:1時間49分(休憩なし)

■上演劇場:ヤング・ヴィック劇場
■作:フェデリコ・ガルシア・ロルカ
■演出: サイモン・ストーン
■出演:ビリー・パイパー(2017年オリヴィエ賞最優秀主演女優賞 受賞)
■上演劇場:ヤング・ヴィック劇場
■概要:子宝に恵まれない女性が苦悩の末、悲劇を引き起こす??。スペインの劇作家フェデリコ・ガルシア・ロルカによる1934年初演作。現代のロンドンを舞台にしたサイモン・ストーン演出の本プロダクションは、2017年のオリヴィエ賞で最優秀リバイバル賞を獲得したほか、主演のビリー・パイパーが同賞の最優秀女優賞など名だたる演劇賞を総ナメにして話題となった。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

Billie Piper (Her) in Yerma at the Young Vic. (Photo by Johan Persson)

Billie Piper (Her) in Yerma at the Young Vic (Photo by Johan Persson)

『アマデウス』
■原題:Amadeus
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2018/12/22(土)〜2019/1/4(金)*1/1元旦は休館日にて上映なし
■尺:3時間15分(休憩20分含む)

■作:ピーター・シェーファー
■演出: マイケル・ロングハースト
■出演:ルシアン・ムサマティ、アダム・ギレン
■上演劇場:ナショナル・シアター オリヴィエ劇場
■概要:宮廷楽師のサリエリが若手音楽家モーツァルトの才能に気づいてしまったことによる苦悩を描く。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

A scene from Amadeus, centre Lucian Msamati - Antonio Salieri (Image by Marc Brenner)

Adam Gillen - Wolfgang Amadeus Mozart, background Sarah Amankwah, Hammed Animashaun as Venticelli (image by Marc Brenner)

『ハングメン』
■原題:Hangmen
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2018/12/30(日)及び2019/1/3(木)のみ
■尺:約165分

■作:マーティン・マクドナー(ローレンス・オリヴィエ賞受賞演出家)
■演出:マシュー・ダンスター(『1984』翻案・演出)
■出演:デヴィッド・モリッシー(「ウォーキング・デッド」)、アンディ・ナイマン(『アサシンズ』)、ジョニー・フリン(「ブルックリンの恋人たち」)
■概要:イギリス北西部の街オールダム。死刑執行人でパブ経営者ハリーは、街の有名人。死刑執行制度が廃止になるというニュースが出たある日、ハリーの反応に関心がある記者たちがパブにやって来るが??。『ビューティ・クイーン・オブ・リーナン』(96年)などで知られる鬼才マーティン・マクドナーによる最新戯曲。彼の書き下ろしは2005年にブロードウェイで初演された『スポケーンの左手』以来、ロンドンでは2003年にナショナル・シアターで初演された『ピローマン』以来となり、待望の新作といえる。2016年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀プレイ賞受賞作。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

The Hangmen Syd (Andy Nyman) and Harry (David Morrissey) (Photo by Helen Maybanks)

The Hangmen company (Photo by Tristram Kenton)

『一人の男と二人の主人』
■原題:One Man, Two Guvnor
■上映会場:シネ・リーブル池袋 https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
■日程:2018/12/29(土)、12/30(日)、2019/1/2(水)〜1/4(金)
■尺:3時間9分(休憩含む)

■作:リチャード・ビーン(『グレイト・ブリテン』)
■演出:ニコラス・ハイトナー(『ミス・サイゴン』)
■出演:ジェイムズ・コーデン、トム・エデン
■概要:1960年、イギリス南東部の街。主人公フランシスは地元のギャング ロスコ?と、悪名高い犯罪者スタンリーの二人に雇われているが、その事実を主人たちは知らない。二人が鉢合わせしないように右往左往するフランシスだが??。伊の作家カルロ・ゴルドーニの戯曲がもとの抱腹絶倒のドタバタ・コメディー。2011年初演で大好評を博し、ウエストエンドでロングランを記録。ブロードウェイでは、2012年のトニー賞7部門(主演男優賞・助演男優賞(トム・エデン)・演出賞・楽曲賞・舞台デザイン賞・装置デザイン賞・音響デザイン賞)で候補に。ジェイムズ・コーデンが見事最優秀主演男優賞を獲得した。
■ナショナル・シアター・ライブ公式サイト:https://www.ntlive.jp/

One Man, Two Guvnor

One Man, Two Guvnor