NTLive2019第9弾はホーヴェ演出の『イヴの総て』、そして『リア王』語る会も実施決定

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2019.4.9

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「ナショナル・シアター・ライブ」(以下、NTLive)の2019年度は、NTLive史上最多となる年間9作品を上映中だ。このうち、作品タイトル未発表だった第9弾目、2019年度最後の一本が遂に決定した。『イヴの総て(原題:All About Eve)』である。

ブロードウェイの裏側を描いたジョセフ・L・マンキウィッツ監督の同名映画(1950年、アカデミー賞主要部門を総なめ)を、当代人気随一の演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェが舞台化したロンドンの最新話題作である。ノエル・カワード・シアターで2019年2月から上演中である。https://allabouteveplay.com/

大女優マーゴとお付きの若い女性イヴの野望と嫉妬が描かれる本作、女優マーゴ役は『X-ファイル』シリーズでおなじみのジリアン・アンダーソンが、イヴ役は実力派若手女優で『ベイビー・ドライバー』などにも出演するリリー・ジェームズがそれぞれ演じる。

演出のイヴォ・ヴァン・ホーヴェは、オランダの劇団「トネールフループ・アムステルダム」の芸術監督として頭角を表し、いまやロンドン、パリ、ニューヨークなど世界の名だたる劇場から引く手あまた超人気クリエイターである。ジャンルも古典から現代劇、オペラまで幅広く扱う。NTLiveでは『橋からの眺め』『ヘッダ・ガブラー』が上映された。また2017年に『オセロ―』で来日公演を行っている。2019年12月には、ブロードウェイで『ウエスト・サイド・ストーリー』の演出をおこなう予定(振付は、ローザスのアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル!)。彼は音楽の使い方のセンスが抜群に鋭いが、今回の『イヴの総て』で、鬼才シンガーソングライターのPJ ハーヴェイに音楽を担当させたのも、ホーヴェの才覚によるものとして特筆に値する。


なお、現在NTLiveのオリジナル公開劇場は、TOHOシネマズ 日本橋が当面上映中止となっており再開の目処がたっていない。直近の4月19日公開となるイアン・マッケラン主演『リア王』は、東京ではヒューマントラストシネマ渋谷での上映になる。また、NTLive語る会『リア王』も実施が決定した。詳細は下記参照。

NTL 2018 King Lear - Ian McKellen (King Lear) and Anita-Joy Uwajeh (Cordelia) at Duke of Yorks Theatre. Photo by Johan Persson

NTL 2018 King Lear - Ian McKellen (King Lear) and Anita-Joy Uwajeh (Cordelia) at Duke of Yorks Theatre. Photo by Johan Persson

NTL 2018 King Lear - Ian McKellen (King Lear) at Duke of Yorks Theatre. Photo by Johan Persson

NTL 2018 King Lear - Ian McKellen (King Lear) at Duke of Yorks Theatre. Photo by Johan Persson

NTL 2018 King Lear at Duke of Yorks Theatre. Photo by Johan Persson

NTL 2018 King Lear at Duke of Yorks Theatre. Photo by Johan Persson

 

上映情報

NTLive『リア王』
 
■公開日程:2019年4月19日(金)~4月25日(木)
■公開劇場:
ヒューマントラストシネマ渋谷
(※TOHOシネマズ 日本橋での上映はございません。代わりに、ヒューマントラストシネマ渋谷での上映となります。ご注意ください。)
TOHOシネマズ 川崎
TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ
大阪ステーションシティシネマ
中洲大洋劇場
■料金:一般3000円、学生2500円(学生証の提示が必要になります)
■原題:King Lear
■上演劇場:デューク・オブ・ヨークス劇場
■収録日:2018/9/27
■作:ウィリアム・シェイクスピア
■演出:ジョナサン・マンビィ
■出演:イアン・マッケラン
■作品概要:シェイクスピアの四大悲劇の一つ。退位にあたり3人の娘の愛情を試した老王リアだったが、長女と次女に裏切られ、国を追われてしまう――。パトリック・スチュアート共演の『誰もいない国』での好演も記憶に新しい名優イアン・マッケランが、NTLiveに再び登場! 圧倒的な演技力と存在感で老王リアが辿る悲しい末路を体現する。演出を手掛けるのは堤真一主演の『民衆の敵』など日本でも活躍するジョナサン・マンビィ。
■NTLive日本公式HP:http://www.ntlive.jp
■NTLiveイギリス公式HP:http://ntlive.nationaltheatre.org.uk
■配給・宣伝 カルチャヴィル合同会社

NTLive2019 LINE UP
『マクベス』2019/2/15(金)~2/21(木)
『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』2019/3/1(金)~3/7(木)
『リア王』2019/4/19(金)~4/25(木)
『英国万歳!』2019/5/31(金)~6/6(木)
『アントニーとクレオパトラ』2019/6/21(金)~6/27(木)
『アレルヤ!』2019/7/12(金)~7/18(木)
『リチャード二世』2019/9/6(金)~9/12(木)
『みんな我が子』2019/10/4(金)~10/10(木)
『イヴの総て』2019/11/8(金)~11/14(木)

イベント情報

NTLive語る会『リア王』の回

■日時:2019年4月28日(日)
■開場13:00  開始13:30
■終了予定16:00
■場所:目黒区駒場3-8-1 東京大学駒場キャンパス レクチャーホール
■入場無料 予約不要 先着200名様
※満席の場合はお帰り頂くこともありますので、予めご了承ください。席に余裕があれば途中入場可。途中退出可。
※今回、お菓子と飲み物のご提供はございません。
■参加資格:4/19より公開になるNTLive 『リア王』を観た人
■司会進行:河合祥一郎(東京大学教授)
■ゲスト:松岡和子、兵藤あおみ(演劇ライター)、柏木しょうこ(字幕翻訳家)、中村未知子(カルチャヴィル)ほか(敬称略)

上映情報

NTLive『イヴの総て』
 
■公開日程:2019/11/8(金)~11/14(木)

■原題:All About Eve
■上演劇場:Noel Coward Theatre(ロンドン)
■収録日:2019/4/11 尺:未定
■作:ジョセフ・L・マンキウィッツ
■演出:イヴォ・ヴァン・ホーヴェ
■出演:ジリアン・アンダーソン、リリー・ジェームズほか
■作品概要:大女優マーゴは演劇界の栄光総てを我がものにしていた。彼女の人生に、若い女性イヴが登場するまでは。イヴは若く美しく、身近に感じられる存在で、マーゴが今や手にしていないものを持っていた。そして、今手にしているものすら、徐々に奪われていく・・・。輝ける女性の野望と嫉妬を見事に描き、ジョセフ・L・マンキウィッツ監督・脚本のオリジナル映画『イヴの総て』を、現代を代表する気鋭の演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェが手がける。
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