【リアルジャパン記者発表会】藤田和之が初参戦! 舞海魅星のデビューコメントも

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2019.4.27
『初代タイガーマスク 佐山サトル ストロングスタイルプロレス Vol.2』のメインカード

『初代タイガーマスク 佐山サトル ストロングスタイルプロレス Vol.2』のメインカード

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リアルジャパンプロレスが4月23日(火)、記者会見を開き、6・20東京・後楽園ホール大会の開催を発表。同大会のメインカードを“スーパー・タイガー&船木誠勝組vs藤田和之&ケンドー・カシン組”のタッグマッチとアナウンスし、初代タイガーマスク、新間寿会長、平井丈雅社長がコメントを述べた。また、会見では初代タイガーマスク&新間寿会長の企画したチャリティープロレスでの縁から女子プロレスラーがデビュー、岩手県出身19歳の舞海魅星(まいうみ・みらい)が東京女子プロレスに入団することが発表され、5・3後楽園ホールにおけるデビュー戦のカードを発表。舞海自身と東京女子の甲田哲也代表が出席、コメントを出した。

平井「前回、初代タイガーマスク、佐山サトル総監が提唱いたしますストロングスタイルプロレスの第1弾(3月15日後楽園ホール)を経て、第2弾を行うに際して、ストロングスタイルができるプロレスラーは誰かということで実行委員会メンバーの協議により、まず、リアルジャパンからスーパー・タイガーと船木誠勝選手がタッグを組む事が決定され、その相手に相応しい相手として、“アントニオ猪木最後の継承者”と言われた藤田和之選手、そして実力者 ケンドー・カシン選手に打診させていただき、対戦が決定いたしました。藤田選手はリアルジャパン初参戦となります。ケンドー・カシン選手は2年前、3年前に3回の(参戦)経験がございます。前回、カシン選手は2017年3月、リアルジャパン大会におきまして関本大介選手と船木選手が組みまして、ケンドー・カシン選手、そしてバトラーツの石川雄規代表と対戦しております。その他のカードにつきましては、また後日発表させていただきます」

初代タイガー「本日はお集まりいただきまして誠にありがとうございます。次回大会はストロングスタイル復活ということで、スーパー・タイガー、船木選手対藤田選手、ケンドー・カシン。この試合が組まれることになりました。いい試合に必ずなると思いますので、みなさまご期待ください。また、我々は追い風にさらされています。まず新間寿が(WWEホール・オブ・フェームのレガシー部門で)殿堂入りしたことと、新間寿がかねてよりずっと目をかけていた舞海魅星(まいうみ・みらい)ちゃんがこのたび(東京女子プロレス5・3後楽園で)デビューすることになりました。それを全面的に応援して、リアルジャパンの大会を盛り上げていきたいと思います」

リアルジャパンプロレスは4月23日(火)、記者会見を行った

リアルジャパンプロレスは4月23日(火)、記者会見を行った

――初参戦の藤田和之の印象は?

初代タイガー「タックルですね。タックルを活かしてプロレスをやっていくということ。これはまた大変なことですけど、地味ですけが、あの速さには皆さんビックリすると思います。そこをまず見てほしいですね。(藤田の)タックルとスーパー・タイガーの蹴りが当たったら大変なことになりますので、その攻防を楽しみにしていきたいと思います」

――(UFOで)小川直也を教えていたときに藤田を指導したことは?

初代タイガー「そういうのはなかったですね。仲いい友達でしたね。猪木イズムというのはわかってたので、やる必要なかったですね」

――カシンの印象は?

初代タイガー「ストロングスタイルの上ではオールラウンドな選手で、周知のようにアマチュア・レスリングのバックボーンがあり、そこで猪木イズムを継承している人間なので、うちの理想にピッタリかなと思います。それとカシン選手がスーパー・タイガーの、あるいは船木選手の打撃技にどう対処していくかということが、どうこなしていくかということが見ものですし、それを打ち破っていく2人の姿を見てみたいと思います」

――スーパー・タイガーはレジェンド王座防衛戦からだいぶ期間が空いているが、藤田やカシンが次の挑戦者になる可能性は?

初代タイガー「やらせてみたいですね。是非、やらせてみたいです」

――藤田とカシンのどういう部分からストロングスタイルを感じるか?

初代タイガー「やはり基本技ですね。基本技を徹底してやってくるのは一番大切なことだと思いますね。それにプラス、プロレスというもの。そこがどういうふうに進化しているのかが楽しみですね。基本だけじゃダメだと思います、プロレスは」

――最近の藤田の試合は見た?

初代タイガー「いえ、見ていないです」

――かつての藤田の印象は?

初代タイガー「やはり先程も言いましたようにタックル。タックル中心の時代から、それを打破して現在があると思いますので、それを見るのが楽しみです。あと、パワーも問題なくありますからね」

――藤田とカシンの2人だと、これからリング外でもいろいろ面倒なことをやってくる可能性もあると思うが。

初代タイガー「リング外の面倒なことというのは平井さんが慣れているので、これは、ウチは一生懸命対処できると思います。また平井が唄うかもしれませんので、よろしくお願いします」

平井「今回の試合はストロングスタイルということで、藤田選手とカシン選手は、今回は闘いのことのみでこちらに向かっていらっしゃると思います」

――猪木イズム、(アントニオ猪木の)ストロングスタイルの中には反則気味のいやらしいものが含まれていて、そこがボクたちが興奮した理由。反則内蔵プロレス。藤田はそういった意味で猪木イズムの暴走みたいなところがある。

初代タイガー「それ、期待したいですね」

――スマートな試合よりもそっちになだれ込むことを期待しているのだが。

初代タイガー「いやいや、いいこと言いますね。さすがですね。ガチガチの試合をやるのがストロングスタイルと思われてますけど、それではないんですよね。男と男が闘いを始めて闘って、そしてどんな展開ができるかとハラハラドキドキできるのがストロングスタイルだと思いますので、その方が観客にとっておもしろいんですよね」

――一線を超えるというか、リミッターを超えるのがストロングスタイルの意味だと思う。

初代タイガー「そこに期待したいですね。単なるガチガチの試合では誰も振り向きもしないと思いますけども。そのリミッターを超えるところが楽しいですね」

――そのプラスアルファが出るかどうかがポイントでは?

初代タイガー「そこに脱皮できるかどうかですよね。破壊されたいですよね」

■東京女子プロレス・舞海魅星のデビュー発表

初代タイガーマスクと舞海魅星

初代タイガーマスクと舞海魅星

リングネーム:海魅星(まいうみ・みらい)
身長:62センチ
生年月日:1999年12月3日
出身地:岩手県
血液型:O型
デビュー戦:2019年5月3日(金・祝)10:45開場/11:30試合開始
      東京・後楽園ホール
      東京女子プロレス『YES!! WONDERLAND 2019~チャンスはそこにある~』
[対戦カード]
舞海魅星&YUMI組vs天満のどか&愛野ユキ組

平井「2011年3月、東日本大震災が発生いたしました。そのとき(リアルジャパン)会長であります新間寿は何が出来るかということを佐山総監と考え、東北の方々に少しでも元気を届けたいたい気持ちがございまして、その年の夏に、岩手県でチャリティプロレス大会を開催させていただきました。そして翌年2012年5月に新間会長、佐山総監は山口県下関、巌流島におきまして、宮本武蔵、佐々木小次郎の決闘400周年を記念した「巌流島大会」を開催しました。新間寿会長はそのときに東日本大震災の被害に遭われた被災地岩手県より10人の親子様を旅費・宿泊費をご提供され、ご招待され、是非元気になっていただきたいと佐山サトル総監(初代タイガーマスク)、長州力さん、藤波辰爾さんの試合を見ていただきました。その後、10人の親子の中の一組の親子、母と娘さんがいらっしゃいまして、この7年間、ずっと新間会長と交流を継続され、その娘さんは柔道を長年つづけており、将来は佐山先生のようなプロレスラーになりたいということで、昨年、高校を卒業して、東京にプロレスラーになることを夢見て出てきました。その娘さんがこのたび5月3日、DDT、東京女子プロレスさんの興行におきましてデビュー戦をおこなうことが決定しましたので、ご紹介させていただきます。リングネームは舞海魅星(まいうみ・みらい)。出身地、岩手県。デビュー戦を5月3日、東京・後楽園ホールにておこなうことが決定しました」

舞海「本日はこのような機会を設けていただいた新間さん、佐山さん、ありがとうございます。いま紹介していただいたように、自分は巌流島に招待していただいたときから、新間さん、佐山さんと交流をしてきました。自分が初めて生で観戦した試合も震災のチャリティーマッチで、まわりは震災で悲しみとかがあったのですが、試合を見ている間はみんな元気で盛り上がって応援していたのが、初めの印象です。その後も、自分はプロレスが凄く好きで、自分自身も辛いこととかあった時もプロレスを見たら元気になって、その瞬間だけは(辛い事が)忘れられるなと、ずっと思っていました。これからは、自分がそう感じてきたように、自分の試合を見て元気になってくれる人がいたらいいなと思っています。そして、東北をはじめとする方々に元気を届けていければいいなと思っています」

初代タイガー「中学生くらいから魅星ちゃんはずっと義理堅く連絡を取ってくれて、新間さんには目の中に入れても痛くないくらいの存在です。この魅星ちゃんがプロレスをやりたいと言ったときには、ボクらビックリしたんですけども、その後の積極性というか、プロレスラーを目指してやっていくというのは、ボクが新日本プロレスに入ろうとしたときのことを思い出させるような、まったく同じような状況だと思います。ハッキリ言って、ボクらには、魅星ちゃんはかわいいです。必ず成功させてあげたいし、必ずチャンピオンになってもらいたいし、そして必ず岩手の希望になってほしい。また名前が、舞海というのは、ボクらが震災があったときに、あちらに行ったときにすごいキレイな海を見てずっと感激した。その名前を、舞海魅星とつけたことを今日聞いてすごく感激です。魅星ちゃんがいいレスラーになるようにとことん初代タイガーマスクは応援していきますので、みなさんよろしくお願いします」

甲田代表「リアルジャパンさんの記者会見の中でこういう時間を作ってくださいまして、佐山総監、新間会長、非常に感謝しております。ありがとうございます。いまご紹介ありましたように、舞海魅星(まいうみ・みらい)、リングネームは“みらい”と、仮という感じで先週に発表させていただいたのですが、正式に本日、舞海魅星(まいうみ・みらい)というかたちになりました。このリングネームも本人がプロレスラーを夢見ていた高校生の頃から自分で考えていたということで、その夢が5月3日にかなうことで、是非、プロレスラー舞海魅星が誕生する瞬間を多くの方に見ていただきたいと思っています。是非、ご来場いただきますよう、よろしくお願いいたします」

新間寿「魅星ちゃんをなぜ私たちが応援するようになったか。先程、平井が説明したように5組(10人)の親子を私どもは招待しました。その後、魅星ちゃんのうちから礼状が届きました。送られてきた礼状というのは、この魅星ちゃんの家庭だけでございました。私たちは今回、東京女子プロレスさんのほうにお願いして、魅星をよろしく頼む、一日も早くデビュー戦を頼む、ということで5月3日、その機会を与えてくれたことについて、私は大変、心うれしく思っております。女子プロに初めてタイガーと私が送り込むのが、この魅星ちゃんであります。東京女子プロレスの方でも必ずや、いま彼女が言ったように岩手の星となって、岩手のみんなの元気を自分はリングで見せたいんだという気持ちを私はいまいちど彼女に託したいと思います。私とタイガーが、そして私はいま平井を一生懸命育てております。リングへ上がればヒライ、ヒライと大歓声が沸き上がる。そういう平井が一生懸命になって魅星のことを我が子のようにと言うとおかしいですけども、平井も兄弟のような思いでもって彼女を育て慈しみ、そして身をもって私とタイガーは、彼女の成長を見守っていきたい。魅星が未来という将来に向かって輝く星となるように、私たちは彼女に期待を託したいと思います」

初代タイガー「120%、応援します。みなさん、応援よろしくお願いします」

初代タイガーマスク

初代タイガーマスク

――佐山自身が舞海魅星(まいうみ・みらい)を直接指導した?

初代タイガー「まったくないです。将来は指導してみたいなと思いますね」

――(所属として)東京女子プロレスを選んだポイントは?

舞海「基本的な部分ができてる選手の方が多くて、リング上で憧れるという部分に加えて、日常的な部分で尊敬できる選手が多くて、挨拶、靴を揃えるとか、そういう人間的な部分が凄く大切だと思っていますので、そういう所作を備えていらっしゃる選手が多いと感じたので、東京女子プロレスに入団させていただきました」

――将来的にはリアルジャパンに上がりたい?

舞海「上がらせていただけるならば、是非」
初代タイガー「上がらせます!」

『YES!! WONDERLAND 2019~チャンスはそこにある~』は5月3日開催

『YES!! WONDERLAND 2019~チャンスはそこにある~』は5月3日開催

なお、この日(4月23日)は初代タイガーマスクがダイナマイト・キッドを相手に東京・蔵前国技館で衝撃のデビュー戦をおこなってからちょうど38年。記念日を迎えた初代タイガーが会見後、その思いを語った。

初代タイガー「まず(遠征中の)イギリスに新間さんから電話がかかってきてテレビの撮影があるから帰ってこいと言われて、タイガーマスクの番組だと言われて、え、ちょっとタイガーマスクの番組では今は帰れません、みたいな話をしていました。そのうち最後、新間さんから毎日のように電話がかかってきて。ちょうど(ロンドンの)ウェンブリー・アリーナでマーク・ロコとのタイトルマッチが重なってたものですから帰れなかったんですけど、どうしてもと、最後には1試合やることになったと。猪木の顔を潰すことになるから絶対帰ってこいと。その言葉に弱いんで(苦笑)。新間さんは殺し文句を知ってるんですね。それで帰国することになりまして、1試合だけだと思って(帰国した)。ホテルでまず渡されたのがマスク。例のマスクなんですけど。シーツにマジックで描いたマスクなんですけど、新間さんは毎日のように電話して呼んでいた都合上、言いたかったんだと思いますけど、素晴らしいマスクじゃないかって言うんですね。素晴らしいかどうかわからなかった。素晴らしいかなと思ってたんですけど、被ってみたら視野が全然ない。試合当日、マントが届いたんですけど、新間さんと2人で小屋みたいなところですね、物置小屋に閉じ込められてて(笑)。そこでまた新間さんがマントを広げて、素晴らしいじゃないか、このマントって。試合場に入るときにお客さんからヤジが飛んでるのがよく聞こえるんですけど、新間さんがリングサイドにいらっしゃってて、リングに上がったらそのマントをすぐに取れって怒られちゃって(笑)。もう早くイギリスに帰りたいなっていう試合だったですね。試合が始まると、ダイナマイト(・キッド)があまりにも凄いので、ビックリして。ただ、お客さんの反応はイギリスに比べたらなかったので、これはしょっぱい試合なのかなと思ってたんですね。ところが、ダイナマイトの反応が凄いので必死です、こっちも。それでああいういい試合になったんですね。初めてのダイナマイトとの試合だったんですけども、そういうマイナス面とプラス面がわからないような、交互したような試合だったですね。それが38年経ったいまでもみんな憶えててくれてて、いまだに言ってくれるというのは、本当に新間さんの業績というのは凄いと思いますね」

――イギリスにいたときに、タイガーマスクという名前を初めて聞いた?

初代タイガー「そのときです」

――番組の撮影のためのタイガーマスクだと?

初代タイガー「テレビと言われたんですね」

――タイガーマスクで試合をするとは思っていなかった?

初代タイガー「思っていなかったですね。試合の2週間くらい前まで思っていなかったですね。最後の方で1試合やることになったからって。それでウェンブリー・アリーナの方の試合をキャンセルさせてもらってプロモーター説得して(日本に)帰ってきたんですね」

――あの試合はタイガーマスクというものを作ろうとしたタイガーマスクとしての試合だったのか。それとも、佐山サトルだったのか、サミー・リーだったのか。

初代タイガー「タイガーマスクは意識できなかったですね。サミー・リーがラウンド制ではなくて日本の(ルールの)試合で、必死で試合やってたみたいな感じですよね。あまりにもダイナマイトの圧力がすごいので、それにたじたじだったというイメージがありますけどね。こっちが余裕こいてるみたいに残ってるかもしれませんけど、ボクは必死でした。余裕を見せることもプロレスの技術だと思うのですが(実際は余裕はなかった)。それで必死でやってたと思いますね」

――自分がタイガーマスクだと自覚、意識したのはいつ頃?

初代タイガー「意識したのは3、4試合やった頃からですかね。あまりにもお客さんのフィーバーがすごいので、これはもうイギリス帰れないんじゃないかなと思いましたね」

新間「帰すもんかってねえ(笑)」

初代タイガー「(笑)。新間さんはですね、ボクが新日本プロレスに入るときも、新間さんにお世話になってるんですね。新間さんのところに連絡して新間さんが入れてくれたようなものなんですけど、タイガーマスク(のプロデュース)も新間さんなんですよね。運命を感じますよね」

――1試合目が終わった時点では、イギリスに帰ろうという気持ちだった?

初代タイガー「ええ。観客の反応が、イギリスと比べるとないんですね。みんなビックリしてたんだとあとで言われたんですけども、大人しいんですね。イギリスではバックキック、フリップしただけで総立ちになるんですけど、それがないので、普通の試合やったんだなと思ってて。それにしてもダイナマイトの圧力が凄すぎると思ってたんですけども。早くイギリスに帰ろうと思って控室に入ったら記者の方がすごかったんで、わーとこられたんで、あれ、いい試合だったのかなと、自分でそう思い始めたんですね」

――イギリスに戻れないと聞いたときの気持ちは?

初代タイガー「戻れないとは、まだわからなかったです、そのときは。もうちょっと(日本に)いろ、みたいな話はあったと思うんですけど。(安倍)昭恵さん、(現在の)安倍首相の奥様と食事をしたのですが、その時に安倍さんの奥様の弟さんが一緒に来られて、当時、蔵前国技館で(デビュー戦を)ご覧になっていたらしいんですよ。それから凄いファンになって。ボクのファンでと言われて。食事は2、3年前にしたんですけども、その弟さんがみえたんですけどね。それだけ新日本プロレスはいろんなところで注目されていたということですね。桁が違うってことでしょうね。あの当時、入門したとき、入門したくてプロレス入りたくて、新間さんのところに手紙送ったりとか毎日電話したりとかいろいろしたんですよね。それが魅星ちゃんと重なるんですよね。一生懸命頑張ってね、魅星ちゃんね。入門してデビューまでこぎ着けて、これすごいと思います。将来楽しみだね。その気持ち、忘れないでね。38年も経ってもこれだけもう、まだサイン会も開催されるって、やっぱりファンの人が見てくれて、やっと会えたと泣いてくれたりしてくれて、新間さんが作った虚像と言ったらなんですけども実体ですけども、大きな責任を感じますね。本当にありがたい人生です」

――海外のファンからいまでもファンレターが届く。81年のデビュー戦の思い出を伝えたいというファンが海外にもいるが。

初代タイガー「ありがたいですね。またこの世界はユーチューブとか普及しているので、いまだに若い、DVDを見てくれてファンになったという子がいましたね。ありがたいです。よくタイガーマスクとは佐山さんにとって何ですか?と言われるんですけども、新日本プロレスの結晶だと思ってるんですね。猪木さんのストロングスタイルで育ってきたので、若手時代からの一番大切な時期に新日本プロレスで育ったというのが非常に大きなボクの肥やしになっていると思いますので、それを誇りたいと思います」

――新日本プロレスだけなら新日本プロレスの価値観オンリーだが、抜け出して黒崎道場に行っていた。

初代タイガー「ありがとうございます。抜け駆けなんですけども」

――タイガーマスクのデビュー戦のとき、プロレスファンから「サヤマ!」という声が飛んでいたが、それは聞こえた?

初代タイガー「聞こえました。やはり、なんて言うんですかね、みんなわかってても応援してくれているというのが、ありがたいですね。当時、ボクはタイガーマスクというイメージがまったくわかんなくてサミー・リーをやるしかなかったですけど、新間さんの新間ワールドの中にはイメージがなんかあったんでしょうね。あれを新日本でやるというのは、ボクは考えられないことだと思いました」

――梶原一騎先生はどうだった?

初代タイガー「梶原一騎先生は優しかったイメージしかないです。すごい優しかったです。お小遣いもくれますしね、ボクだけ。タイガーよく来たなと目を細めて言ってくれるんで、優しかったですね。いい思い出です。やっぱりファンの夢は潰せないですね。プロレスファンはあったかいです。熱いですしね。プロレスって夢がありましたよね。学校のことはまだ言わない方がいいんですよね、新間さん」

新間「いいですよ」

初代タイガー「これからプロレス学校というのを作ろうと思ってます。高校、大学を卒業した資格も取れるような学校にしていきたい、なるんですね。近々作っていきますので。またそのときの発表が楽しみでしょうがないです。プロレスに恩返ししたいと思います」

初代タイガーマスク

初代タイガーマスク

(取材・文:新井宏)

イベント情報

『初代タイガーマスク 佐山サトル ストロングスタイルプロレス Vol.2』

 日時:6月20日(木) 17:30開場/18:30試合開始
 場所:後楽園ホール(東京都)

〈メインイベント スペシャルタッグマッチ 60分1本勝負〉
スーパー・タイガー(第13代レジェンド王者/リアルジャパンプロレス)&船木誠勝(フリー)vs藤田和之(はぐれIGFインターナショナル)&ケンドー・カシン(はぐれIGFインターナショナル)

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