市川海老蔵×黒木瞳×森山未來で『オイディプス』上演、演出は本邦初登場のマシュー・ダンスター
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市川海老蔵、黒木瞳、森山未來
東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて、シアターコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE vol.7『オイディプス』が2019年10月に上演される。出演は、市川海老蔵、黒木瞳、森山未來、他。
残酷で悲劇的な運命がオイディプスに襲いかかる…。
『オイディプス』は、国内外のクリエイターとともに海外戯曲の名作を手掛けてきたDISCOVER WORLD THEATREシリーズの第7弾であり、ギリシャ悲劇の最高峰「オイディプス王」(作・ソポクレス)の翻案作品。
その翻案と演出を手掛けるのが、今回日本に初登場となるマシュー・ダンスターだ。劇作家、俳優としても活躍する一方、最近ではアイルランドの劇作家マーティン・マクドナーの舞台最新作にしてナショナルシアターライブでも上映された傑作『ハングメン』の初演を手掛け、ローレンス・オリヴィエ賞ベストディレクター賞にノミネートされた、英国演劇界随一の実力派だ。また、美術・衣裳は2017年『危険な関係』(美術・衣裳)や2018年『ナイツテイル』(美術)の記憶が新しいジョン・ボウサー、振付にはマシュー・ボーン『白鳥の湖』への出演経験もあるシャーロット・ブルームという、英国演劇界を牽引する注目のクリエイターたちが集結した。
主役のオイディプスには、2020年に13代目市川團十郎白猿の襲名を控え、歌舞伎界で革新的な活躍をみせる市川海老蔵。現代劇への出演は2009年『海神別荘』以来10年ぶりとなる海老蔵が、己の運命に翻弄され劇的で残酷な使命と対峙するオイディプスをどのように演じるのか期待が高まる。
オイディプスの妻であり母であるという悲劇の運命を背負う王妃イオカステには、黒木瞳。宝塚歌劇団で娘役トップ・スターとして活躍し、退団後は舞台・映画・テレビ・MC・作家と多方面で才能を発揮。本作で“ギリシャ悲劇”という新境地に臨み、その新たな一面で観客を魅了する。
オイディプスに嘆願するコロスたちの中心人物である神官を“俳優”だけでなく “ダンサー”としても高い評価を受け、世界各国でジャンルレスに躍進している森山未來が演じる。ともに表現者として第一線を走る市川海老蔵と森山未來の共演には熱い注目が集まる。
このほど出演の市川海老蔵、黒木瞳、森山未來と翻案・演出のマシュー・ダンスターのコメントが届いたので紹介しよう。
■オイディプス:市川海老蔵 コメント
シアターコクーンで歌舞伎以外の舞台に立つのは12年ぶりとなります。演出家のマシュ―・ダンスターさんをはじめ海外のクリエイターの皆様と作品創りをさせて頂きますので、今から非常に楽しみにしております。以前から表現者として注目している森山未來さん、また映像や舞台で活躍されている黒木瞳さんをはじめ共演者の皆さんと一丸となって、今までにない「オイディプス」を誕生させたいと思います、是非ご期待ください。
■イオカステ:黒木瞳 コメント
市川海老蔵さんとご一緒できるなんて、夢のよう。オイディプス王の愛と哀しみと憎しみを一心に受け止めるイオカステになるようにと、思っています。森山未來さんとは、久しぶりの舞台での共演です。変幻自在の才能を持つ未來くんとご一緒できるのも楽しみのひとつです。イオカステを演じる重責もさることながら、英国演劇界のクリエイターの方々と舞台をご一緒できる新しい「オイディプス」に参加できることを光栄に思っています。
■神官(コロスの中心人物):森山未來 コメント
イギリス人であるマシュー・ダンスターの翻案と演出、伝統芸能の担い手の一人である市川海老蔵さんによって、古代ギリシャの物語「オイディプス」が日本の現在にどのような普遍性をもって蘇るのか。最前列にかぶりつきで見届けられることを、今から楽しみにしています。
■翻案・演出:マシュー・ダンスター コメント
私にとっての、日本での、そして日本語という言語での最初のプロダクションをとても楽しみにしています。本当に素晴らしく特別なカンパニーの皆様にお集まりいただきました。演劇、歌舞伎、そしてダンスの世界から名高いパフォーマーの皆様が集まってくださるという、日本でしか実現できないであろうプロジェクトです。
そして、デザイナーのジョン・ボウサー、振付家のシャーロット・ブルームに私と一緒にロンドンから参加してもらうことも楽しみです。これまで私がこの2人のクリエイターと一緒に取り組み、一緒に楽しんできたスタイルやエネルギーをぜひ皆さんと共有したいと思っています。
こういったすべての要素を一つにあわせて、最も偉大な戯曲の一つである『オイディプス』を私達の解釈で創っていくことで、非常に多くの学びがあると思います。
ソポクレスの傑作作品は残忍なまでの力を持っており、絶え間なくドラマティックで感情的です。観客の皆様にこの力をお届けし、そのドラマで皆様をワクワクさせ、その感情で皆様の心を動かすことができるように、私たちはベストを尽くします。
マシュー・ダンスター
マシュー・ダンスター(Matthew Dunster)プロフィール:演出家。劇作家、俳優でもある。ヤング・ヴィック・シアター、シェイクスピア・グローブ・シアターのアソシエイト・アーティストを務める。2016 年ローレンス・オリヴィエ賞ベストディレクター賞ノミネートをはじめ、数々の演劇賞を総嘗めにした『ハングメン』(作:マーティン・マクドナー)は、ロイヤル・コート・シアター、ウエストエンドを経て、現在ニューヨークのアトランティックにて上演中、ブロードウェイへの進出も決まっている。ロイヤル・コート・シアター、ナショナル・シアター、ロイヤル・エクスチェンジ(マンチェスター)等で演出家としての着実な実績を積み、2011年ローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされた『MOGADISHU』の演出で一躍注目を集める。その後、2012年には、イングリッシュ・ツアリング・シアターの『The Sacred Flame』がローズシアターで開幕の後、英国ツアーを成功に収める。2015 年ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(スワンシアター)『Love’s Sacrifice』、リージェントパーク・オープン・シアターでの『The Seagull』では、劇評各紙がその精巧で艶やかな演出を絶賛した。また、ストレートプレイの演出に留まらず、ロイヤル・オペラ・ハウス、サドラーズ・ウェルズにてダンスカンパニーや振付家とのコラボレーションワークにも携わっている。2018 年10月に、前ナショナル・シアター芸術監督であるニコラス・ハイトナーの新劇場・ブリッジ・シアターにて、マクドナーの最新作『A Very Very Very Dark Matter』を演出し、大きな注目を集めた。
<近年の演出作品>
2015年『Hangmen, Liberian Girl』(Royal Court)
2015年『The Seagull, A Midsummer Night’s Dream』(Open Air Regent’s Park)
2015年『Love’s Sacrifice』(RSC)
2014年『Mametz』(National Theatre Wales)
2013年『Before the Party』(Almeida)
2013年『The Lightning Child, Arthur Darvill and Doctor Faustus』(Shakespeare’s Globe)
2013年『The Love Girl & the Innocent, You Can Still Make a Killing』(Southwark Playhouse)
2012年『A Sacred Flame』(EnglishTouring)
2012年『Saturday Night and Sunday Morning, Mogadishu』(Royal Exchange Manchester)
2012年『The Most Incredible Thing』(Sadler’s Wells)
公演情報
DISCOVER WORLD THEATRE vol.7『オイディプス』
■公演日程:2019年10月7日(月)~27日(日)
■会場:Bunkamuraシアターコクーン
■原作:ソポクレス
■翻案・演出:マシュー・ダンスター
■翻訳:木内宏昌
■美術・衣裳:ジョン・ボウサー
■振付:シャーロット・ブルーム
■出演:市川海老蔵、黒木瞳、森山未來
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■制作協力:松竹株式会社
■主催/企画・製作:Bunkamura
※その他の出演者、公演詳細は決定次第Bunkamuraホームページにて告知。