日本人として史上初の快挙!オペラ歌手・大村博美が世界的オペラの祭典で2年連続『蝶々夫人』主演に決定

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2019.6.27
大村博美

大村博美

 

今年7~8月にかけてイタリア・トスカーナ州トッレ・デル・ラゴにて開催される第65回プッチーニ・フェスティバル。その中で、7月27日(土)に上演される『蝶々夫人』において、オペラ歌手(ソプラノ)の大村博美が蝶々夫人役で主演を務めることが決定した。大村は、昨年も同役のプレミエ(初日公演)に出演しており、2年連続での主演となる。これは、日本人オペラ歌手としては初の快挙だ。

プッチーニ・フェスティバルは、作曲家ジャコモ・プッチーニ生前の居住地であったイタリア・トスカーナ州トッレ・デル・ラゴにおいて毎年夏に開催されているオペラの祭典。世界的オペラ・フェスティバルのひとつで、1930年より開催されている。現在は、3200名収容のプッチーニ野外大劇場にて、開催期間中、プッチーニのオペラ4~5作品を上演。毎年4万人以上の来場者を集めている。これまでもオペラ史に名を残す名歌手たちが出演しており、今回も、マリア・グレギーナ、アンジェラ・ゲオルギュー、ホセ・クーラらの名が並ぶ。大村が出演する『蝶々夫人』のほかにも、『トスカ』や『トゥーランドット』などの作品が上演される予定だ。

大村は、これまでに、モントリオール歌劇場、ローザンヌ歌劇場など、世界各地の歌劇場で100公演以上にわたり蝶々夫人役を歌ってきた。今年10月には、宮本亜門が演出、衣装デザインに高田賢三を迎え、“日本が世界に向けて発信するオペラ”としてドイツ・デンマークでも上演を予定している東京二期会『蝶々夫人』にも、蝶々夫人役にて出演(※)する予定だ。現在フランスを拠点に活動している大村。「世界一級のマダム・バタフライ」の歌声を日本でも堪能できるチャンスだ。(※大村博美の出演は東京公演のみ)

公演情報

文化庁委託事業 平成31年度戦略的文化創造推進事業
東京二期会オペラ劇場
ザクセン州立歌劇場とデンマークの王立歌劇場との共同制作公演
ジャコモ・プッチーニ『蝶々夫人』​

 
オペラ全3幕 日本語および英語字幕付原語[イタリア語]上演 新制作
指揮 :アンドレア・バッティストーニ  演出:宮本亜門

日程:2019年10月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00
場所:東京文化会館大ホール

日程:2019年10月13日(日)15:00
場所:よこすか芸術劇場
 
出演
<10月3日(木)・5日(土)>
森谷真理/藤井麻美/成田伊美/樋口達哉/黒田博/萩原潤/小林由樹/志村文彦/香月健
 
<10月4日(金)・6日(日)>
大村博美/花房英里子/田崎美香/小原啓楼/久保和範/高田正人/大川博/三戸大久/白岩洵
 
指揮:アンドレア・バッティストーニ
演出:宮本亜門
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
 

プロフィール情報

大村 博美
 
東京都出身。 東京藝術大学卒業、 同大学院修了。 マルセイユ国立オペラ研修所修了。 国際コンクール入賞歴多数。 2002年東京二期会『椿姫』ヴィオレッタで一躍脚光を浴び、 新国立劇場では『蝶々夫人』題名役、 『カルメン』ミカエラ、 『道化師』ネッダ、 『ドン・カルロ』エリザベッタ等に出演。 国際的な活躍を続けており、 パリ・オペラコミーク『ベアトリスとベネディクト』、 シャンゼリゼ劇場『真夏の夜の夢』、 ロレーヌ国立歌劇場『フィガロの結婚』伯爵夫人、 モントリオールオペラ『イル・トロヴァトーレ』レオノーラ、 同『オテロ』デズデーモナ、 ローザンヌ歌劇場『ノルマ』題名役等に出演。 特に蝶々夫人役はベルリン・ドイツ・オペラをはじめ世界13カ国の歌劇場、 音楽祭で100公演以上にわたり出演、 絶賛されており、 オペラ・オーストラリアからは2本DVDをリリース。 近年国内では、 びわ湖・神奈川『ワルキューレ』ジークリンデ、 東京二期会『フィガロの結婚』伯爵夫人、 『蝶々夫人』『トスカ』『ノルマ』題名役等に出演。 2018年イタリア・トスカーナで開催されているプッチーニ・フェスティバルにおいて日本人初となる『蝶々夫人』プレミエ公演の題名役を務め、 本年も連続で出演を決める。 本年国内では10月東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』題名役に出演予定。 フランス在住。 二期会会員
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