FACT、17組とともに迎えた号泣ラストライブ「ROCK-O-RAMA」

2015.11.21
レポート
音楽

FACT(Photo by Shingo Tamai)

FACTの自主企画イベント「ROCK-O-RAMA 2015」が昨日11月20日に東京・TSUTAYA O-EAST、渋谷duo MUSIC EXCHANGE、clubasiaにて行われた。

年内で解散することを発表しているFACTにとって最後のライブとなったこのイベント。当日はTSUTAYA O-EAST、渋谷duo MUSIC EXCHANGE、clubasiaの3会場とclubasia2階のアコースティックステージという計4つのステージを舞台にサーキット形式で行われ、FACT含め総勢18組が熱演を繰り広げた。またFACTの最後の勇姿を目に焼き付けようと、会場近辺には多くのファンが集まった。

各会場ではFACTの盟友たちがFACTとの出会いや思い出を語りつつライブを進行。「UNITY STAGE」と銘打たれたTSUTAYA O-EASTにて1番手を担ったThe BONEZはFACTのHiro(Vo)を呼び込み、コラボを披露する。JESSE(G, Vo)は「今日はヘッズとして、リスナーとして、ファンとしてやらせてもらいます」と意気込みを語った。また「PEACE STAGE」にてアコースティックライブを行ったPOP DISASTERは、FACTのデビュー時にメンバーから能面をかぶったアー写を見せられて「売れるわけない」と断言していたことを、メンバー間で回想。そして「さみしいけどまた会えるっしょ」と長い付き合いになるFACTへメッセージを送った。

また「LIBERTY STAGE」と銘打たれたclubasiaのメインステージに出演したLOYAL TO THE GRAVEと、渋谷duo MUSIC EXCHANGEの「ANARCHY STAGE」でのSTORM OF VOIDのライブに、FACTのAdam(G)が登場。「ANARCHY STAGE」に出演したHER NAME IN BLOODは、最後にFACTの「Start from here」の一部をカバーしてみせるなど、各会場でFACTへの愛にあふれたパフォーマンスが展開されていた。

「UNITY STAGE」のトリ前に登場したKen Yokoyamaはこの日のために背中に「祝福」という文字をデザインしたTシャツを製作。MCで横山健(Vo, G)は「彼らの前途を祝して」と話し、ファンから喝采を浴びた。中盤には横山が「解散しても曲は生き続けるから聴いてやってください」とファンに呼びかける。続けて「曲は生き続けるということを証明するわ」と前置きし、バンドはHUSKING BEEのカバー「WALK」をプレイ。その後、横山は「これみたいにCrossfaithがFACTの曲をカバーすればいいんだ!」と冗談めかして言い、「そうやって誰かがFACTの気持ちとか音楽をつないでくれたら」と語った。そして最後には「ああ、なんで解散しちゃうんだろう、あいつら。さみしいズラ」とこぼし、バンドは「Let The Beat Carry On」でトリのFACTへとバトンをつないだ。

そしていよいよFACTのアクトへ。6人はステージに姿を現わすと、円陣を組み気合を入れる。会場に詰めかけた大勢のファンからは大歓声が上がり、場内の温度はすでに最高潮に。Hiro(Vo)が「今日で最後だから思いっきり楽しんでいきましょう!」と呼びかけ、バンドは「slip of the lip 」でラストライブの口火を切った。1曲目からHiroがフロアの最前列に立ってマイクをファンに向けたり、「the shadow of envy」でKazuki(G)とAdam(G)が向き合って互いの楽器を弾き合ったりと、バンドは自由なパフォーマンスを繰り広げていく。3曲を終えたあとのMCではHiroが「最高の1日です。マジでありがとう」と伝えながら、すでに涙目に。AdamがHiro含め泣いている人に叱咤激励したところでバンドはライブを再開。Takahiro(G)が「歌おうぜ!」と煽った「FOSS」、Hiroがジャンベを手にしてファンを踊らせた「ape」、メンバー同士が向き合い息を合わせて演奏を始めた「look away」など、彼らは新旧の楽曲を惜しみなくプレイし、再び場内の温度を引き上げていった。

中盤にはEiji(Dr)が「意外とみんな静かだね」、Kazukiが「セキュリティスタッフをリスペクトしながらも、今日はその壁乗り越えてステージダイブっしょ」と、口々にファンを焚き付ける。続けてバンドが、Hiroいわく“みんなで歌っちゃおうぜゾーン”に突入すると、ファンはさっそく興奮をさらにあらわにし、より一層激しくモッシュやクラウドサーフ、ステージダイブを繰り返す。その姿を観てメンバーはうれしそうな表情を浮かべた。

またHiroからの振りで、普段あまりMCをしないTomohiro(B)は「こういうイベントがやりたかった。本当にありがとう」と静かに話す。それに対し、Kazukiが「バンドをやっててよかったね」と合いの手を入れると、Hiroが「本当にバンドやっててよかったっす!」と涙声で語った。バンドはHiroの「この6人は別れても、またどこかで出会える日が来るという曲です」という説明に続き、11月11日リリースのベストアルバム「best+ 2009-2015」に収められている新曲「choices」をプレイ。Takahiroによる高らかなギターの音色から始まるエモーショナルなナンバーに、Hiroが感極まりしゃがみこむ。Hiroはその後、涙を抑え切れず、号泣しながら歌唱。場内には感動的なムードが広がった。

Hiroはその後のMCで「すっげーつらいこともいっぱいあったけど、すっげー楽しかったんだわ」と涙ながらに力説。そして後ろに立っているメンバーのほうを振り返り「本当に今までありがとう」とお辞儀する。するとEijiが立ち上がり、メンバー同士肩を抱き合い、互いの健闘を称え合うという展開に。そしてHiroが噛みしめるように「泣いても笑っても次が最後の曲です」と紹介し、バンドは最後に「a fact of life」をドロップ。6人はジャンプしたり、前方に進んでファンを煽ったりとパワフルなプレイを見せる。その熱演に応えるように、ステージにはクラウドサーフしてきたファンや、ステージ袖から飛び出してきたバンド仲間が次々と登場し、大団円のうちにライブは終了。FACTメンバーは目を赤くしながら1列に並び、ファンへ感謝の気持ちを込めて深々とお辞儀をする。ファンから惜しみない拍手と歓声が贈られる中、約16年におよぶ活動に幕を下ろした。

FACT「ROCK-O-RAMA 2015」
2015年11月20日 TSUTAYA O-EAST セットリスト

01. slip of the lip
02. the shadow of envy
03. error
04. tonight
05. FOSS
06. ape
07. look away
08. worm
09. stick
10. the way down
11. wait
12. disclosure
13. choices
14. miles away
15. a fact of life