高田聖子が立ち上げたユニット・月影番外地 第6弾となる『あれよとサニーは死んだのさ』の上演が決定

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2019.7.27
(左上段)高田聖子、入江雅人、竹井亮介(左下段)池谷のぶえ、大鶴佐助、川上友里

(左上段)高田聖子、入江雅人、竹井亮介(左下段)池谷のぶえ、大鶴佐助、川上友里

2019年12月3日(火)~12日(木)下北沢ザ・スズナリにて、月影番外地 その6『あれよとサニーは死んだのさ』が上演されることが決まった。

月影番外地とは、劇団☆新感線の高田聖子が1995年に劇団公演とは違った新しい試みに挑戦したいと思い立ち上げたユニット・月影十番勝負の後身名。月影十番勝負の時代、気鋭の作家、演出家、俳優に勝負を挑み続け、2006年に決着を迎えたが「まだ勝負はついてない! もっと続けたい!」の思いが募り、2008年に現在のユニット名である月影番外地として復活した。「高田聖子の新たな側面を開拓すること」を月影のテーマに、時には文芸路線、時には思いっきりバカバカしいものをと攻め続け、5作目となる『どどめ雪』(2016年上演)では、高田が2016年第51回國屋演劇賞個人賞を受賞するなど、大きな評価を得ている。

第6作目となる今作では、脚本にノゾエ征爾、演出に木野花を迎え、スランプ中の小説家である主婦を主人公に、彼女の夫、担当編集者、不思議な青年やその恋人など、成熟しない人々のみじめな物語を描く。

脚本のノゾエは、劇団はえぎわを主宰し、2012年『○○トアル風景』で第56回岸田國士戯曲賞を受賞。俳優、脚本家、演出家として劇団以外の公演にも多数参加し、昨年の「世界ゴールド祭 2018」ゴールドアーツ・クラブ『病は気から』では鮮烈な印象を残し、演劇界から熱い注目を浴びている人物だ。

また、演出の木野は『僕の美しい人だから』で演出を務めて以降、演出または役者としてほぼ全作品に参加し、いまや「月影」シリーズのブレーンとして、なくてならない存在となっている。俳優としては2018年『愛しのアイリーン』でキネマ旬報助演女優賞を受賞している。

出演者は『つんざき行路、されるがまま』での活躍が記憶に新しい竹井亮介、月影十番勝負の第弐番『月の輝く夜に』(1996)以来2度目の出演となる入江雅人、若手の注目株の大鶴佐助、はえぎわの川上友里など幅広い個性派が結集した。また、月影十番勝負『約yakusoku束』以来13年ぶりに池谷のぶえが出演。高田と池谷の演劇界二大コメディエンヌの共演が実現した。

【物語】
猿飛猿子は49歳。の主婦。
趣味で書いていた小説(ネットに掲載してた)が、とある著名人の目にとまり、瞬く間に評判となった。あれよあれよと、漫画化、ドラマ化、映画化もされ、一大ブームを巻き起こした。のが、1年前。次回作の期待が強まるも、何も書けないでいた。ちなみに猿飛猿子というのはもちろんペンネームである。

その日、猿子は喪服を着ていた。旧友が亡くなったのだ。
高校の頃、それなりに仲が良かった友人だが、亡くなったことを聞いても、さして悲しくもショックも受けなかった。

郊外でのお葬式のようだから、車で出かけよう。
運転はできないのだけど。でも大金が入ってきたから車を買ったのだ。
そして旧友(丸山丸子)を運転手として雇っているのだ。

車には常にカバーがしてある(鳥のフンが激しいので)。
丸子はまだ来ないが、先にカバーを取っておこう。と、あれ?

運転席に見知らぬ青年が座ってる。「あ、すいませんっ」
猿子は、慌ててカバーを戻す。ん? いや、というか、なんで人が?
カバーしてるのに?ナンバーを確かめると……自分の車だ。
一体誰? 一体どうやって?
数々の「?」を処理しきれないまま、猿子はもう一度カバーをおそるおそる取り外していく。運転席には、、変わらず青年がいる。……誰?

しばしの口パクの攻防ののち(車の窓が閉まってて聞こえず)、
青年の口がゆっくりと言う。「助けて。」

青年(ジョージ)と猿子、及び丸子も含めた三人の、車での「旅」が始まる。
そして、この旅には以下のような人物たちも同乗してくる。
青年の恋人・鳥海鳥子。
猿子の旦那・優勝。
猿子の担当編集者・ケンゾウ。

おばさんが事故った。
事故ったら恋をした。事故的な恋をした。
してはいけない恋をしたら、知ってはいけないあれこれを知った。
知ってはいけないあれこれを知ったら、知らされてないあれこれも知った。
いかんともしがたい旅の果てに、さあ、おばさんと人々よ、いかに。
もがけばもがくほど絡まりまくる粘着質な糸たち。
「あれよとサニーは死んだのさ」
成熟しない人々の、みじめな物語。

 

公演情報

月影番外地 その6
『あれよとサニーは死んだのさ』
 
日程:2019年12月3日(火)〜12日(木)
会場:下北沢ザ・スズナリ
 
作:ノゾエ征爾
演出:木野 花
出演:高田聖子、池谷のぶえ、川上友里、大鶴佐助、竹井亮介、入江雅人
 
料金(全席指定):5,500円(前売り/当日共)
一般発売日:2019年10月5日(土)
 
イープラス http://eplus.jp/tsukikage/(パソコン)
ファミリーマート店内(Famiポート)
 
企画・製作:月影番外地
主催:月影番外地/サンライズプロモーション東京
お問い合わせ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337 (全日10:00〜18:00)
月影番外地 tsukikagebangaichi@gmail.com
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