ヤングオオハラ『RUSH BALL 2019』クイックレポート ーードカドカうるさいロックンロールヤングバンド登場　

『RUSH BALL 2019』【ATMC】ヤングオオハラ

ディープでドープなヒップホップが大きなステージで鳴り終わった後、「YMCA」にのって颯爽と登場するヤングオオハラ。ボーカルギターのハローユキトモが「恵みの雨！　やっちまうぜー！」と気合いを入れるが、全くジャンルが違う大きなステージでのライブの後、それも雨が強めに降る中、自分たちの空気に持っていくのは大変だが、一瞬で持っていっている。若さも相まっての勢いを感じまくる。この風通しの良さ。沖縄出身というのもあるのだろうか。

「新」、「MAGIC」と続くが、ハッとするフレーズが多い。しっかりと目を開けていこうとか、確かに音楽に脳みそを揺らされてるなとか、雨に打たれながら色々と思う。でも、これって本当に重要で、色々と観るものが多いフェス、それも雨だと人の心は移り気だし、単純に雨に打たれないところに移動したくなるもの。それをハッとさせて、グッと掴まなければならない。そういう意味では、彼らは悪環境の中、最後まで全く飽きさせる事は無かった。

新しいアルバムから伸びやかでリズミカルな「ハセスとココロ」を披露した後、「アイラ・ビュー」へ。特にここでのノリバルカンのドラムがドカドカうるさくて良かった。

これ古い考え方なのかも知れないが、ロックンロールはドカドカうるさくてなんぼ。そういう意味では、金髪モヒカンで上半身裸のノリがドカドカうるさくメンバー３人を引っ張るというか、後ろから鼓舞するというか。より近くで観たくて、ステージ袖まで移動して観たが、全力でドカドカうるさくて最高だった。

そして、どんどん雨も強くなるが、ユキトモの「フォー！」という叫びも、バッチリ決まる。「フォー！」という叫びが似合うなと呑気に思いながら、観客を見ると、みんな雨にも負けず拳を振り上げて楽しそうにしている。最後は、この日、一番激しく感じた「キラキラ」で〆。完全に雨を乗り越えた彼ら。やはり、次はピーカンの空の下で観てみたい。だって、なんて言ったって沖縄出身ですから、絶対似合うものピーカンの空の下が。

取材・文＝鈴木淳史　撮影＝田浦ボン

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