生田萬『夜の子供2』出演者オーディション開催

2015.11.29
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舞台

生田萬 ©Mao Hisatsuka

変わり者ほどチャンス大?! ニジッセイキの陰画の世界に飛び込んでみよう。

兵庫県伊丹市の公立劇場「伊丹市立演劇ホール」通称「AI・HALL(アイホール)」が主催するプロデュース企画「現代演劇レトロスペクティヴ」。関西を中心に活躍する演出家が、60~90年代初頭に発表された日本の名作戯曲に挑むという企画だが、来年2016年度は少し趣向を変え、「ブリキの自発団」の生田萬が、自らの代表作『夜の子供2 やさしいおじさん』(初演:1990年)を演出する。その出演者のオーディションが、12月に開催されることになった。

『夜の子供2』は、1人のマンガ家が主人公。世紀末の大晦日に彼女が追憶する、東京オリンピックを目前に控えたある夏の日の出来事を、静かな絶望感をたたえて描いていく。これまで「現代演劇レトロスペクティヴ」では、故・深津篤史が唐十郎『少女仮面』、「sunday」のウォーリー木下が安部公房『友達』に挑むなど、気鋭の演出家が思わぬ作品を舞台化するのが目玉だった。しかし今回は作者の生田自身が演出するとのことで、いつもの年とは違う発見や面白みが生まれるのではという予感がする。

ちなみに募集している役者の条件は「ステテコの似合うニッポンのお父さん男優」「コカ・コーラのファミリーサイズを一気飲みできるゲップ女優」など、何ともユニークなものばかり。しかし最後に「以上のどれにもあてはまらない熱血俳優」なんて一言が添えられている所を見ると、熱意さえあれば年齢(18歳以上・高校生不可)・国籍・経験を問わず誰にでも大きなチャンスがありそうだ。応募締切は12月12日(土)。

ブリキの自発団『夜の子供』(1989年 於アイホール)

公演情報
現代演劇レトロスペクティヴ<特別企画>
AI・HALL+生田萬『夜の子供2 やさしいおじさん』
 
■期間:2016年9月15日(木)~19日(月・祝)予定
■会場:AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)
※オーディションの応募方法等の詳細に関しては、公式サイトでご確認を。