大日本プロレス四半世紀の集大成 3月16日、旗揚げの地・横浜文体で旗揚げ25周年記念大会 アブドーラ・小林vs伊東竜二のデスマッチヘビー級王座戦は蛍光灯316本マッチ!

2020.3.13
コラム
スポーツ

1994年12月にグレート小鹿が設立、翌95年3月16日に旗揚げした大日本プロレスが3月16日(月)、25周年記念大会を開催。日付も同じなら会場も旗揚げの地である横浜文化体育館でビッグマッチをおこなう。当日は第0試合(18時15分開始予定)を含めトータル9試合をマッチメーク。四半世紀の歴史を振り返るともに、大日本が誇る2大路線のタイトルマッチがセミファイナルとメインイベントで組まれている。デスマッチヘビー級とストロングヘビー級のベルトを懸けたタイトル戦では、大日本ここにありという壮絶な闘いが予想される。

団体生誕の地における記念大会。そのオープニングに組まれたのは、旗揚げ戦第1試合のマッチメークをそのまま再現する谷口裕一と川畑輝鎮の一騎打ちである。現在も大日本で活躍している谷口だが、旗揚げ当時はまだデビュー半年あまり。初マットの相手も川畑だった。団体の初期には小学生キャラとして登場、ランドセル姿がファンに強烈なインパクト(人によってはトラウマ)を残してみせた。あれから大日本と歩み25年。病も乗り越え昨年にはデビュー25周年記念興行も開催した。思い出の横浜で、谷口はこの日も「おかあさ~ん!」と叫ぶに違いない。川畑が谷口をコーナーから投げ捨てる、その瞬間を見逃すな。

第2試合は青木優也&橋本和樹&吉野達彦&関札皓太vs怨霊&忍&ツトムオースギ&バナナ千賀。ジュニア戦線を中心とした8人タッグマッチだ。青木組が大日本ジュニア精鋭陣なら、対する怨霊組は大日本の歴史に欠かせない外部からの常連組だ。とくに忍は初代BJWジュニアヘビー級王者となり、所属選手たちの王座新設に対する思いを打ち砕くとともに大きな壁として君臨、予想以上の長期政権を築いてみせた。その壁をようやく越えたのが和樹で、現王者は青木。となれば和樹&青木のジュニア・バーンが主役を奪うべき試合だが、そう簡単にはいかないはず。挑戦のチャンスこそ得るも戴冠には至っていない吉野、関札にもこの試合は大きなアピールの場となり得るだろう。それだけに誰が目立つかの勝負にもなる。青木からすれば、味方の吉野、関札も自分のベルトを狙っているからだ。対するツトムオースギ&バナナ千賀のSOSはスピードを活かしたチームワークがバツグン。今大会でも「千賀死ね!」の“愛あるチャント”が場内に鳴り響くことだろう。怨霊のエクトプラズムもリング上を覆い尽くすこと間違いない。

第3試合はKAMIKAZE&浜亮太&中之上靖文vs岡林裕二&河上隆一&菊田一美の6人タッグマッチ。こちらはヘビー級によるド迫力のぶつかり合いだ。この試合の注目はやはり、“ミスター・ムーンサルト”KAMIKAZEの登場か。KAMIKAZEと組むのは彼の大日本時代を知らない浜&中之上だ。この新旧トリオが大日本の生え抜きと対戦。岡林裕二&河上隆一&菊田一美組である。河上&菊田は昨年5月、横浜文体で全日本のアジアタッグ王座を奪取。しかし現在は無冠で「最侠タッグ」も勝つことはできなかった。このあたりで再び実績を作り、BJWタッグに狙いを定めたいところだろう。ベルトに届かなかったのは岡林も同じだ。3・3後楽園、入江茂弘との“混ぜるな危険”で関本大介&佐藤耕平組のBJWタッグ王座に挑んだが、こちらも戴冠には至らなかった。ストロングBJの中心人物である岡林が記念大会に無冠で臨む。その心境はいかなるものか。とはいえ、現在、大日本ではシングル最強決定リーグ戦「一騎当千」がはじまったばかり。岡林vs浜、中之上vs菊田の前哨戦もこの6人タッグには含まれており、KAMIKAZEの帰還のみならず、さまざまな思いが交錯する闘いになりそうだ。

第4試合には団体創始者グレート小鹿が登場。バラモンシュウ&ケイのバラモン兄弟と組んで、TAJIRI&&松崎和彦&近藤博之with井上勝正と対戦する「メモリアル~スペシャル6人タッグマッチ」だ。メモリアルと銘打たれているものの、現在進行形に近いマッチメークであることも確か。小鹿とTAJIRIは昨年8月、TAJIRIがBJWジュニア王者として小鹿を迎え撃っており、メモリアルと呼ぶにはまだ早い。小鹿もバラモンのアシストを得てまだまだ大暴れしてほしいし、ファンもそれを望んでいる。TAJIRIマジックが小鹿の魅力を最大限に引き出すか。その上でTAJIRIが小鹿をどう切り崩していくのか、興味深い。大日本から世界に羽ばたいたTAJIRIと組むのは、松崎和彦&近藤博之with井上勝正という懐かしのメンバー。しかも近藤博之&井上勝正の「チーム若作り」が一夜復活というから、驚いた。かつての大日本を知るファンには懐かしすぎる響きだ。

第5試合は4チームによるスクランブルバンクハウス・タッグデスマッチで、佐々木貴&石川勇希組、星野勘九郎&稲葉雅人組、宮本裕向&木髙イサミ組、高橋匡哉&ドリュー・パーカー組が一度に相まみえる。FREEDOMSを率いる貴は、かつて「絶対王者」と呼ばれたデスマッチ路線の立役者のひとり。その貴が若い石川をどうリードするか。星野と稲葉の平成極道コンビが令和に復活。宮本&木髙のヤンキー二丁拳銃は現在進行形の名タッグチーム。そして高橋&パーカーは国境を越えたデスマッチ新世代だ。まるで予測不可能な四つ巴戦、制するのはどのチームか。

第6試合には松永光弘さんプロデュースによるデスマッチが実現する。日本のデスマッチ黎明期、「ミスター・デンジャー」の名をほしいままにした松永さんが用意するのはサソリとサボテン。動物と植物を利用する究極のデスマッチである。危険すぎるリングに放り込まれるのは藤田ミノル&ジョシュ・クレイン組と佐久田俊之&塚本拓海組。すべてはやってみなければわからない。現在の大日本、デスマッチ界では味わえない戦慄の一戦となりそうだ。

セミファイナルはBJW世界ストロングヘビー級王座戦。“破壊王2世”橋本大地に“ストロングBJの象徴”関本大介が挑む大注目の一戦だ。この試合は、大地が王者で関本が挑戦者という図式が新鮮。11年3月に両国国技館でデビューした大地はZERO1、IGFを経て16年に大日本入団。大日本でストロングヘビー級のタイトルが新設されたのが12年5月5日の横浜文体だった。大地がこのベルトを初奪取したのも17年12月の文体。王座を奪った鈴木秀樹にリベンジを許したものの、昨年11月の両国でZERO1時代の尊敬する先輩・佐藤耕平を破り2度目の戴冠を成し遂げた。前回なしえなかった初防衛も果たし、現在2度の防衛に成功中。そして今回、最大の難敵と言える関本とはじめてベルトを懸けて相まみえるのである。初防衛戦では岡林を破ってみせた大地。ここで関本も倒すことになれば、名実ともにストロングBJの顔と言える存在なるかもしれない。大地にとっては正念場の一戦だ。決戦を控え、大地に話を聞いてみると…。

「確かにベルトはひとつの証だけど、ボクは一回勝っただけでは満足しないので。まだ佐藤耕平を超えたとも思っていないし、岡林裕二も超えたとは思っていない。ここで関本大介に勝ってもまだ超えたことにはならないでしょう。でも勝つことによって、また闘えるきっかけを作れると思うんです。超えるためには、闘うたびにボクが王者として迎え撃たないといけない」

大地の言うとおり、ここで関本に防衛したとしても即、関本超えとはならないのだろう。とはいえ、その権利をつかむことになるのは間違いない。それはトップレスラーの誰もが通ってきた道でもある。大切なのは、王者としての立場で相手を迎え撃つことの繰り返し。そうすることによって見る者のイメージを覆していくことができるのだ。

とはいえ、対する関本が一筋縄ではいかないのは明らか。過去4度このタイトルを戴冠、もちろん史上最多記録である。その関本が5度目の返り咲きを狙い、大地の前に立ちはだかる。デスマッチという団体のカラーに短期間で並んでみせたのがストロングBJという力強いプロレスのカテゴリーだった。スペクタクル性の高まったデスマッチに対し、ストロングBJは肉体のぶつかり合いというド迫力のスペクタクル性で勝負した。その立役者が関本、岡林であることは間違いない。今後その中に大地が入っていけるのか。関本、岡林が完全なるトップというストロングBJの現況を打破し、そこに食い込んでいく。そのためにも大地には最重要の一戦となる。

そして、25周年のメインイベント。アブドーラ・小林vs伊東竜二のデスマッチヘビー級王座戦は、四半世紀の集大成と言ってふさわしい闘いだ。大日本のデスマッチを代表するアイテムはなんと言っても蛍光灯にほかならない。しかも旗揚げ戦と25周年今大会の3・16にちなんで蛍光灯は316本用意されることとなった。これまで何度も何度も闘っている両者にとって、横浜文体も2人に共通する思い出の地。ともにこの会場でデスマッチヘビー級王座初戴冠を成し遂げた。先に取ったのはあとから参入の伊東だが、その伊東から文体でベルトを引っぺがしたのがアブ小だった。以来、両者はプロレス界を代表するデスマッチファイターとして名実ともに君臨。伊東が6回戴冠すれば、現王者アブ小はこれが5度目の政権だ。まだまだ衰えを知らない最大のライバル同士。大日本の歴史を血で彩ってきた2人であり、これはまた団体の未来に向けた決戦にもなるだろう。そしてデスマッチ新世代らが彼らの背中を追いかけていく。2020年3・16、この日から大日本は新たなる四半世紀に向けてスタートを切るのである。

なお、大日本のビッグマッチに欠かせなかった横浜文体は、施設老朽化にともない閉館が発表された。大日本が使用するのは3・16に加え、8・29&30の2DAYSを残すのみ。それだけに、残り少ない大日本文体は見逃せない!
(新井 宏)

▼メインイベント BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合 蛍光灯316本デスマッチ 30分1本勝負
〈王者〉アブドーラ・小林vs〈挑戦者〉伊東竜二
※第39代王者、2度目の防衛戦。

▼セミファイナル 燃やしま専科Presents
BJW認定世界ストロングヘビー級選手権試合 30分1本勝負
〈王者〉橋本大地vs〈挑戦者〉関本大介
※第16代王者、3度目の防衛戦。

▼第6試合 松永光弘プロデュース~サソリ&サボテンタッグデスマッチ 30分1本勝負
藤田ミノル&ジョシュ・クレインvs佐久田俊之&塚本拓海
※松永光弘さんが来場。

▼第5試合 スクランブルバンクハウス4WAYタッグデスマッチ 30分1本勝負
佐々木貴&石川勇希vs星野勘九郎&稲葉雅人vs宮本裕向&木髙イサミvs高橋匡哉&ドリュー・パーカー

▼第4試合 大日本プロレス25周年メモリアル~スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
グレート小鹿&バラモンシュウ&バラモンケイvsTAJIRI&松崎和彦&近藤博之with井上勝正
※チーム若作り(井上&近藤)が25周年記念大会で復活!

▼第3試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
KAMIKAZE&浜亮太&中之上靖文vs岡林裕二&河上隆一&菊田一美

▼第2試合 8人タッグマッチ20分1本勝負
青木優也&橋本和樹&吉野達彦&関札皓太vs怨霊&忍&ツトムオースギ&バナナ千賀

大日本プロレス旗揚げ25周年記念~オープニングマッチ15分1本勝負
谷口裕一vs川畑輝鎮

大日本プロレス1995年3月16日旗揚げ戦のオープニングマッチを再現!

▼第0試合 6人タッグマッチ10分1本勝負
兵藤彰&加藤拓歩&オルカ宇藤vs神谷英慶&野村卓矢&佐藤孝亮

※18時15分開始予定。
※対戦カードは変更の場合があります。

イベント情報

大日本プロレス25周年メモリアル 大日本旗揚げ記念日「STARDUST SUPERSTARS」

 日時:3月16日(月) 18:30開始
 会場:横浜文化体育館(神奈川県)

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