ゴスペラーズ、所属プロダクション25周年記念ライブで新曲2曲を初披露　最大13人のメンバーが登場する「INFINITY」MVもフル公開

ゴスペラーズらが所属する音楽事務所グラシアスの創立25周年を記念したイベント『グラシアス創立25周年記念ライヴ “ありがとうが社名です”』が、11月14日（土）にZepp Tokyoで開催された。

ソーシャルディスタンスを遵守した中で観客を入れ、同時に生配信も行われたこの日のイベントには、ゴスペラーズを筆頭に、同事務所に所属するZOOCOや竹本健一、ゴスペラーズバンドのバンドマスターも務める本間将人による音楽ユニットJAM companyらが出演した。

トップバッターを務めたのはゴスペラーズ。幕開けはアップチューン「FIVE KEYS」。この曲では、曲中、“騒げ～”などといった村上のアドリブの煽りが入るが、この日は“心でこっそり騒げ”と言葉を変えていた。ライブでも人気のディープなR＆Bナンバー「Slow Luv」を歌い終えると、村上がマイクをとった。このイベントを去年から企画していたと言った後「いろいろあるこの中、無事に開催出来て、皆さんに会えて嬉しい」と続けた。そして、「会場の皆さん、ルールを守って集まってくれて本当にありがとう。配信をご覧になっている皆さんも、それぞれの環境の中で楽しんでいただけたらと思います。最高の夜にしましょう」と締め括った。

竹本健一は「グラシアスに所属して、この曲をリリースしたいと秘かに思っていた」という、「想いの月」を披露。ZOOCOは、酒井雄二が作詞を手掛けた、ファンキーでクールなアップチューン「Soul Galaxy」を歌った。JAM companyは、インストナンバー「skyline」を演奏。それぞれのソロパートでは、演奏スキルが炸裂。迫力のパフォーマンスで会場を盛り上げた。

続いて、再びゴスペラーズが登場。現在「G25 〜ゴスペラーズが足りない〜」というキャッチフレーズを掲げ、10月5日から5カ月連続で毎月5日に配信シングルをリリース中だ。この日は、すでに配信中の2曲をお披露目。まずは、5人が目くばせをし、キーを合わせてライブ初披露の「I Want You」。ピュアでブライトなメロディーが印象的な、優しいミディアムチューンだ。メロだけ聴けばサビ始まりだが、冒頭のサビをイントロっぽく聴かせるあたりに、アカペラ百戦錬磨のスキルと新たなアプローチを感じる1曲である。

酒井の前にルーパーが運び込まれると、11月5日に配信がスタートした最新曲「INFINITY」をこちらもライブ初披露した。ヒップホップを思わせるドープなリズムが軸になる骨太なこの曲は、5人が絶え間なくボーカルスキルを交差させるアカペラ。歌詞にレぺゼンの要素が入っていることもあり、前述した「FIVE KEYS」に通ずるものがある。異なる点は、ビートが今のトレンドをしっかり意識しているところだろう。ビートとメロが同時進行しないところもあり、聴けば聴くほど、5人の歌い手としての実力を感じる曲である。

大きな拍手の中、グラシアスの歴代社員にリクエストを募り1位となった「あたらしい世界」と、2位のグラシアス創立後セカンドシングルとしてリリースされた「U'll Be Mine」を続けて歌う。その後、村上てつやがマイクをとり、「25年間、いろんな人にお世話になってきました。ありがとうございます。ありがとう、グラシアス！ グラシアス、NEVER STOP、Don’t Stop、Can't Stop!!」と叫ぶと、竹本健一とZOOCOがステージに姿を現し、出演者全員で「Can't Stop」（オリジナルはZOOCOが所属していたユニット“SOY SOUL”）を披露。笑顔の中でイベントは幕を下ろした。

また、「INFINITY」のミュービデオのフルバージョンが本日11月15日にゴスペラーズの公式YouTubeチャンネルで公開されている。MVでは多重録音したアカペラを映像で表現し、最大で13人のメンバーが登場する。

 

さらに、12月16日に発売されるゴスペラーズのライブ映像作品『ゴスペラーズ坂ツアー2019～2020 “G25”特別編 WE NEVER STOP』のメインビジュアルも公開。イベント中に村上てつやは、本作について、「この作品が出せるか出せないかで、25周年が全然違うものになっていたと思うから……だからリリース出来ることになって、本当に良かったです。ありがとうございます」と語っている。