11・21 RIZIN大阪城ホール初開催 朝倉vs斎藤のフェザー級王者決定戦
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フジテレビでの生放送も行われた9・27「RIZIN.24」(さいたまスーパーアリーナ)を終え、あとは恒例の年末大会を残すばかりと思われたRIZINだが、初進出となる大阪城ホールでの11・21「RIZIN.25」が発表となった。10月19日に行われた会見では大会の開催に合わせ9カードが一挙に発表。朝倉未来と斎藤裕がRIZIN初代フェザー級王座のベルトを座を争う。
兄弟RIZIN王者なるか!? 朝倉未来
朝倉は先んじて出場していた弟の海に続き、2018年8月からRIZIN出場を開始。ここでTKO(カナダ)、修斗、SRC(戦極)と3団体で王者となりUFCファイターでもあった日沖発を初回TKOで撃破。そこから9月にカザフスタンのカルシャガ・ダウトベック、12月に元修斗王者のリオン武と連勝し、無敗でデビューイヤーを終える。
翌2019年はまさに朝倉未来のブレイクイヤー。4月にブラジルのルイス・グスタボを破った後で5月からYouTubeでの動画配信を始め、街の喧嘩自慢にスパーリングを申し込んだり、ぼったくりバーに1人で潜入するといった企画で瞬く間にチャンネル登録と視聴数を伸ばしていく。
本業の格闘技でも7月に矢地祐介とのRIZIN中量級エース決定戦を制し、12月にはベラトールを主戦場とするブラジルのジョン・マカパを撃破、無敗を続けた。
明けて2020年、2月の浜松大会に出場するとメキシコのダニエル・サラスを2R KO。4月にはYouTubeのチャンネル登録者数が100万人を突破、その後も登録者数は伸び続け現在は160万人超に至っている。
しかしコロナ禍により4月に予定された朴光哲戦は大会が中止。RIZINは2月以来となる大会を8月に開催し再始動したが未来の出場はなく、待望の一戦が遂に斎藤裕とのRIZINフェザー級タイトルマッチで決まった。
▼RIZINフェザー級タイトルマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)※肘あり
朝倉未来
vs
斎藤裕
老舗団体王者の意地か!? 斎藤裕
斎藤は1987年生まれの33歳。空手から総合格闘技の道へ進み、2010年の全日本アマチュア修斗3位を経て11年にプロデビュー。そこから15年に環太平洋王者、16年に世界フェザー級王者となり、その後も宇野薫、リオン武、高谷裕之といったレジェンドを連破してきた。
RIZINには8・10 横浜・ぴあアリーナMM大会で初登場。14勝のうち12試合が一本勝ちという極め技師・摩嶋一整(まじま・かずまさ)と対戦すると、摩嶋の寝技をしのいでサッカーボールキック、ヒザ蹴りを叩き込み、TKO勝利を果たした。
この試合でTV解説を務めていた朝倉は「俺がやってやりましょうかね」と発言。2ヵ月を経て、RIZINフェザー級王座を懸けての対戦が決定となった。
10月19日の会見に出席した朝倉は「率直に、俺の相手じゃないかなという感じです」と自信のコメント。「すごく強くなった俺を見れると思うので、是非会場に足を運んでください」とアピールした。朝倉は自身のYouTubeチャンネルでK-1、空手、ボクシングといった様々な王者たちとスパーリングを行っており、それも「総合格闘技においての打撃のレベルが上がった」と自信の裏づけになっている。
対する斎藤は終始淡々とした受け答えで、「相手じゃない」という朝倉の言葉にも様子を変えず、「5分3Rを通して必ずチャンスがくる。そこを逃さない」と静かに語った。
8月には修斗フライ級王者の扇久保博正を弟の海が破ってRIZIN王者に輝いた。兄の未来も続くのか、あるいは斎藤が老舗団体王者の意地を見せ、時代の寵児を止めるのか。
揺らぐかRIZINバンタム級、扇久保vs瀧澤
8月のRIZINバンタム級王者決定戦で朝倉海に敗れた扇久保博正は今回が復帰戦。石渡伸太郎、元谷友貴、佐々木憂流迦との“RIZIN四天王”の中から勝ち上がり王者決定戦に進んだ扇久保だが、今回はそのバンタム級トップ戦線に割って入らんとする瀧澤謙太と対戦する。
空手家である父の影響で幼少から空手を学んだ瀧澤は、中学でハンドボール、高校ではレスリングと部活を行い、その後本格的に総合格闘技の道へ進む。94年11月生まれの瀧澤は14年5月、19歳でプロデビュー。敗北を喫することもあったが空手の打撃や間合いを活かして勝ち星を重ね、19年3月にはパンクラス・バンタム級暫定王座に挑戦。まだプロでの戴冠には至ってないが、伸びのある打撃でRIZIN初登場となった9月の金太郎戦では大会ベストバウトとも言われる攻防を繰り広げ判定勝ち。今大会で修斗王者にしてRIZINバンタム級のトップファイター扇久保と対戦のチャンスを得た。
会見で並ぶと160㎝の扇久保と176㎝の瀧澤はその身長差が際立つ。「まだ諦めていません。朝倉選手にも堀口(恭司)選手にもリベンジしたい」と話す扇久保にとって、ここでの敗北=後退は死活問題となってくる。
前戦で競り勝った瀧澤と朝倉海の前に散った扇久保。勝負には“勢い”も大きく左右する。「ド派手なKO」を狙い、「気持ちは僕の方が強いと思うので、気持ちで飲み込んで勝ちたい」と話す瀧澤がRIZINバンタム級の地図を書き換えるのか。初代王者・堀口の復帰も待たれるタレント豊富なバンタム級で注目の一戦だ。
▼RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)※肘あり
扇久保博正
vs
瀧澤謙太