大先輩・堂本光一、上田竜也の励ましを受け、舞台初主演・菅田琳寧いざ出陣! 舞台『陽だまりの樹』が開幕

2021.3.6
レポート
舞台

(左から)太田将熙、阿達慶、早乙女友貴、菅田琳寧、日比美思、ダンカン  撮影=こむらさき

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2021年3月5日(金)より、東京・ヒューリックホール東京にて7 MEN 侍/ジャニーズJr.の菅田琳寧が主演を務める舞台『陽だまりの樹』が開幕した。開幕直前には囲み会見とゲネプロ(通し稽古)が公開され、菅田と共に早乙女友貴、日比美思、阿達慶(ジャニーズJr.)、太田将熙、ダンカンが会見に姿を現した。
本作は手塚治虫による不朽の名作『陽だまりの樹』が原作となる。これまでアニメやドラマ、舞台として様々なかたちで展開され、時代を超えて愛されてきた名作を、脚本家であり「方南ぐみ企画」主宰の樫田正剛が脚本・演出を務めた。

菅田は、ちゃらんぽらんだが優れた技術を持つ蘭方医の主人公・手塚良庵役を務める。本作で初めてジャニーズ公演以外での舞台出演、そして初の舞台主演を務める菅田は、「本日とうとう初日という日を迎えられました。僕は芝居が未熟な中、演出の樫田さん含め、ここにいるキャストの皆さん、ここにいないキャストの皆さんに手助けしてもらい、今日ここまで来ることができました。本番も座長として堂々とステージに立ちたいと思います」と元気に挨拶。

菅田琳寧(日舞を踊る姿を披露!)  撮影=こむらさき

菅田がジャニーズ事務所に入所したのは2011年3月で、今年でちょうど10年となる。「10年という良い切り札……? いや“節目”だ! 節目に大きい仕事をいただけて本当に嬉しく思います」とテンションをあげる菅田は以前から時代劇に憧れを抱いていたようで「10年間黒髪をキープして、ピアスも開けずにいたので、このお話をいただいた時、『来た! 自分を信じてよかった』と思いました」と喜びいっぱいで話していた。

ちなみに菅田が本作のオファーを受けたのは先に帝国劇場で上演していた『DREAM BOYS』の出演中。「僕はジャニーズの舞台にしか出たことがなくて、メンバーが外部舞台で活躍していて刺激をもらっていましたが、僕も外に出て演技を学びたいなと思っていたので、お話をいただいた時はすごく嬉しかった」と笑顔を見せるも、「(本作の)出演者一覧を見たら、自分がまさかの座長ということで! 責任からの緊張や不安はありましたが、皆様の手助けをいただいたおかげでここまで来ることが出来ました。幸せなキャストに恵まれたと思います」と共演者たちに感謝の言葉を綴っていた。

早乙女友貴  撮影=こむらさき

『陽だまりの樹』舞台写真 (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

手塚良庵とひょんなことから出会い、数奇な縁を持つ伊武谷万二郎役を演じる早乙女は「一人も欠けることなく初日を迎えられることを嬉しく思います。千秋楽まで頑張ります」と言葉少なめだが気合い十分。

日比美思  撮影=こむらさき


『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

良庵と万二郎が偶然にも心を寄せる女性・おせき役の日比は「緊張の連続ですが、この作品に出演できることを嬉しく思います」と笑顔を見せる。魅力的な二人の男性のどちらについていきたいかと聞かれると「ええっ!?」と動揺。「お二人の魅力を感じながら芝居をしていきたいです」と明言をさけ、「で、どちらを選ぶか?」とさらに追い込まれるとダンカンが「選ぶなら万二郎のほうがいいんじゃないか? 良庵は真面目じゃないし」と助け船を出していた。

阿達慶(慶ちゃんと呼ばれて可愛がられているようでした!)  撮影=こむらさき

ジャニーズの後輩、阿達は、兄弟子・良庵に振り回されながらも西洋医学の力が必要だと信じて活動する医師・太田東斎を演じる。阿達は今回が舞台初挑戦ということで、会見でのやり取りは皆が心配するくらいド緊張。「初演技、初舞台なんですけど、観てくださる方にとってはそういうのは関係ないと思うので、日々ベストを更新していけたらなと思っています」と時々言葉に詰まりながら挨拶。

太田将熙  撮影=こむらさき

『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

良庵の兄弟子・伊東玄晃役の太田は「この作品は今のご時世のなか、やる意義はあるなと感じています。座長の琳寧が初座長なのですが役柄としても彼を支える役どころなので、千秋楽まで怪我なく作品に携わりたい」とコメント。

ダンカン  撮影=こむらさき


『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

そして最後に勝海舟役のダンカンは「初日までこれたのは奇跡。稽古にはいる時も全員が厳重なチェックを受けて検温しては自分の体温を記載していました。今日体温を計ったら39.1度あったんですが、36.4度って書いておきました」とブラックジョークを飛ばしていた。

菅田は得意とするアクロバット、また時代劇でありながら殺陣を披露する場面はないと語る。「10年アクロバットをやってきたのですが、今回は封印していまして。稽古場でアクロバットをちょっとだけ披露したんですけど、以降は使われることなく今日まで来ました。(アクロバットをやっていないので)身体がウズウズしているんですけど、この時代にアクロバットは似合わないですから」と自分に言い聞かせるように語っていた。

『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

殺陣回りは早乙女さんがきっちりみせてくれるということですね? と記者から水を向けられると「頑張ります」とまたしても言葉少な目で答えていた早乙女。「普段に比べたら殺陣は物量が少ないので楽ですね」と余裕の発言をしていた。初共演となる菅田の印象について聞かれると「凄くマジメだと思います。皆思っていると思いますが、凄く熱心で稽古が終わった後も演出家さんに分からない所を教えてください、と話を聞いては台本にメモを書く。ほぼほぼ台本じゃなくなっているくらいメモ書きで埋まっている」と菅田の真摯な姿に触れると、それを聞いていた菅田がちょっと照れくさそうに微笑んでいた。ダンカンも菅田の姿には感心していたようで「真面目、忍耐強い、諦めない」と評価し、「余り真面目過ぎるのも良くないのでたけし軍団で修行ですね。バンジージャンプから始めましょう」と悪魔のささやきを送っていた。

殺陣やアクロバットがない反面、三味線や日本舞踊を見せつつ歌う場面があると話す菅田「ギターは僕、レフティー(左弾き)なんですが、三味線は反対で弾くので苦戦しました。また、日舞も普段やっているヒップホップのように腰を使っちゃいけないというか、足だけで踊らなきゃいけないので」とその場でひとさし舞う。そしてキメポーズの際に「今、ここフォトタイムです!」と笑いを誘っていた。「慣れない動きは稽古の前にみんなで集まって練習しました」と振り返る。

『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

阿達は会見の中盤も何度か話を振られるが、その都度ドキドキがこちらにも伝わるよう。
「最初に比べたら緊張が和らいでいる感じがするんですけど……どうですか?」と隣の太田に聞いて無意識に皆の笑いを誘ったり、「太田東斎役を演じたのが阿達慶でよかったと思ってもらえるように頑張ります」と言葉に詰まりながらも思いを述べていた。そんな弟弟子を見ながら太田が「慶ちゃんは声が出てないと言われ、演出家さんにももっと大きくと言われていた。稽古前に滑舌の練習をしていたんですが、気が付いたら舞台上でも気にならないくらい声が出るようになっていたんです。兄弟子としては感動。台本に滑舌の表をくっつけていてかわいくてけなげで……」と目を細めていた。

『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

「昨日、堂本光一くんと上田竜也くんに『明日初日を迎えます』という連絡をさせていただきました」という菅田。「光一くんからは『おめでとう! 頑張れ!』と返ってきて、上田くんは初日に観に来てくださると言っていたのですがスケジュールが合わず来れなくなってしまったのですが、『ステージに立ってスポットライトが当たってお客さんが入ればお前がスターだから、堂々とやれ』と言われたので、その言葉を信じて堂々とやっていきたい」と話し、先輩の力も借りつつ精一杯大役を務めることを誓っていた。

会見後ゲネプロが行われた。
ゲネプロでは黒船来航時の幕末に、巡り合う一人の若き蘭方医・良庵と下級武士・万二郎の出会いから、二人がやがて選ぶ己の生き方を描いていた。最初は良庵のちゃらんぽらんな様子が多く描かれていたが、いつしか、「人の命を助けたいだけ」という確固たる信念を抱く良庵に一人の男としての成長が見受けられた。演じる菅田は緊張からか、まだ周りとのやり取りや心情表現などにぎこちなさを感じる点もあったが、きっと本番が始まり回を重ねていくことで自分のモノとなっていくに違いない。今後の成長を期待させる演技だった。そんな菅田を芝居巧者の早乙女がしっかり支えており、物静かだが、一言一言に重さがある台詞回し、そして後半の殺陣の連続には思わず拍手を送っていた。

『陽だまりの樹』舞台写真  (C)舞台「陽だまりの樹」製作委員会/宮川舞子

取材・文=こむらさき

公演情報

『陽だまりの樹』
 
【東京公演】
日程:2021年3月5日(金)~14日(日)
会場:ヒューリックホール東京

【大阪公演】
日程:2021年3月27日(土)~28日(日)
会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
 
※開場時間:開演45分前 ※未就学児童入場不可
※初日SPカーテンコール、楽日SPカーテンコールあり
 
【原作】手塚治虫
【上演台本・演出】樫田正剛(方南ぐみ)
 【出演】
菅田琳寧(7 MEN 侍/ジャニーズJr.) / 早乙女友貴/日比美思/阿達 慶(ジャニーズJr.)、
太田将熙/ 近江谷太朗、我善導、高木トモユキ、中西良太/ダンカン
 
料金】全席指定 9,500円(税込)
※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。予めご了承ください。
 
【主催】東京:エイベックス・エンタテインメント  大阪:リバティ・コンサーツ
【企画協力】手塚プロダクション
【企画・製作】エイベックス・エンタテインメント
 
【お問合せ】
東京:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日12:00~15:00)
大阪:キョードーインフォメーション:0570-200-888(月~土 11:00~16:00 ※日・祝 休業)
 
【公式HP】 https://hidamari-stage.jp/
【公式twitter】@hidamari_st
※手塚治虫と手塚プロダクションの「塚」の字は、「ヽ」がつく旧字となります。
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