エイチエムピー・シアターカンパニーが劇作家 イブラヒム・アミールの話題作『ホモハラル- Homohalal』を上演
2021.3.16
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2021年3月27日(土)~28日(日)大阪市のインディペンデントシアター1stにおいて、エイチエムピー・シアターカンパニーによる『ホモハラル- Homohalal』の上演が決定した。
海外の現代演劇を紹介する「同時代の海外戯曲シリーズ」の第4弾として、シリア出身で、ウィーンをはじめドイツ語圏で話題作を発表し続けている劇作家 イブラヒム・アミールの話題作『Homohalal (ホモハラル)』(2017)を、日本で初めて上演する。
本作の初稿は 2012年に、2年にわたる難民と難民支援者との演劇ワークショップの一環として書かれ、その後、新たに構想されて2017年にドレスデン州立劇場で初上演、大きな話題を呼び、本作はドイツ語圏の各地で上演された。
本作品のタイトルは、「ホモ」と「ハラル」(イスラムの教えで「許されている」を意味するアラビア語)を掛け合わせた造語。「ホモ」には、「ホモセクシャル」(ひいては何らかのマイノリティ性を持つこと)と「同質性」(社会のマジョリティに同化吸収しようとする圧力)という2つの意味が含まれている。ヨーロッパの難民問題を契機に書かれた作品だが、アミールの描く多文化家族や文化的衝突は、私たちにとっても身近な光景といえる。本作は、日常にある文化的衝突を笑い飛ばしてしまう、コメディー要素のある作品となっている。
【あらすじ】
舞台は2037年のドイツ。多くの難民を受け入れてから20年が経過し、難民との共生に成功して世界一寛容な国になっている。
20年前、難民の権利を求め、支援をしていた者たちと当時支援を受けていた難民が、久しぶりにある葬式で再会する。
正義と権利を求めて共に戦い、恋に落ち、結婚もした彼らが、その後、異文化の壁にぶつかり、離婚を考え、期待と現実のズレから現在の生活に失望し、その不満をお互いにぶつけはじめる…。
舞台は2037年のドイツ。多くの難民を受け入れてから20年が経過し、難民との共生に成功して世界一寛容な国になっている。
20年前、難民の権利を求め、支援をしていた者たちと当時支援を受けていた難民が、久しぶりにある葬式で再会する。
正義と権利を求めて共に戦い、恋に落ち、結婚もした彼らが、その後、異文化の壁にぶつかり、離婚を考え、期待と現実のズレから現在の生活に失望し、その不満をお互いにぶつけはじめる…。
公演情報
エイチエムピー・シアターカンパニー〈同時代の海外戯曲Ⅳ〉
『ホモハラル- Homohalal』
『ホモハラル- Homohalal』
【出演】
森田祐利栄 水谷有希 岸本昌也 高橋紘介 西村貴治 得田晃子 マリー・ハーネ 三田村啓示 森本研典
【公演日程】
2021年3月27日(土)~28日(日)
3月27日(土)13:00/17:30
3月28日(日)13:00
※受付・開場は開演の20分前
【会場】
インディペンデントシアター1st
〒556-0005大阪市浪速区日本橋3丁目3-19 インディペンデントシアター1st
【料金】
一般 前売3,800円
25歳以下・障碍者 前売2,500円(枚数限定)※要証明
※日時指定自由席
※当日券の販売はありません。
応援(寄付)…1口1,000円
※寄付のみになります。
※応援(寄付)してくださった方には、お礼状をお送りいたします。
★ライブストリーミングのご案内
一般 2,000円
※上演権の関係上、生配信のみになります(アーカイブ配信はありません)
【スタッフ】
作:イブラヒム・アミール/翻訳:長田紫乃/演出:笠井友仁、髙安美帆/舞台美術=笠井友仁/ドラマトゥルク=マリー・ハーネ/演出助手=米沢千草/映像=サカイヒロト/音楽=吉岡壱造/舞台監督=塚本修/照明=吉田一弥/音響=宮田充規/衣裳=隅野由征/映像収録=上原優香/宣伝美術=山口良太/制作=前田瑠佳/制作補助=蒼井藍子
協力=ウイングフィールド 演劇企画カタアシイッポ 岡田蕗子 劇団●太陽族 Thee Trio CQ スタジオ315 slowcamp 舞夢プロ
助成=文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)/ 独立行政法人日本芸術文化振興会、大阪市
特別協力:ゲーテ・インスティトゥート大阪・京都
企画・製作=エイチエムピー・シアターカンパニー
主催=一般社団法人HMP企画・製作=エイチエムピー・シアターカンパニー
主催=一般社団法人HMP
■公式サイト:https://hmp-theater.com/
【作者プロフィール】
イブラヒム・アミール(Ibrahim Amir)
1984年 シリア・アレッポのクルド人家族のもとに生まれる。アレッポの大学で演劇とメディアを専攻するものの、クルド人学生運動に参加したことを理由に3学期の終わりに大学を退学処分となる。2002年ウィーンに渡り、医学部を卒業後、医者として働くかたわらドイツ語での執筆を始める。2009年短編小説『In jener Nacht schlief sie tief』で難民文学賞を受賞。2018年には『ホモハラル』でミュールハイム劇作家賞とネストロイ賞のベスト・オフ・プロダクション部門にノミネートされた。
【演出家 プロフィール】
笠井 友仁(かさい とものり)演出家。エイチエムピー・シアターカンパニー所属。
宮城県仙台市出身。近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻卒。2005年に日本演出者協会主催若手演出家コンクール優秀賞受賞。演出活動を評価されて2008年にTheater Treffen(ベルリン演劇祭)の国際フォーラムに招待された。2014年にローラント・シンメルプフェニヒ作『アラビアの夜』の演出にて文化庁芸術祭演劇部門新人賞受賞。近年の演出作品として、佐藤信作『阿部定の犬』(2015年)、鶴屋南北原作『四谷怪談』(2016年)、ハロルド・ピンター作『月の光』(2017年)などがある。
NPO法人大阪現代舞台芸術協会理事長。
髙安美帆(たかやす みほ)
1978年 大阪府生まれ。俳優、演出、企画。8歳から神楽をはじめる。近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻卒。卒業後、俳優として劇団hmp(現:エイチエムピー・シアターカンパニー)に参加。2011年、ドイツ文化センターの奨学金を得て、ドイツ留学。その後、個人活動をはじめる。自らのルーツである神楽や日本の伝統芸術を基にした作品を異分野の表現者達と共同制作している。(祭礼シリーズ、MOGURA KAGURA、破墨プロジェクト)エイチエムピー・シアターカンパニー、舞夢プロ所属。NPO法人大阪現代舞台芸術協会理事。
【劇団 プロフィール】
2001年に「h.m.p」という劇団名で活動を始め、ハイナー・ミュラーの作品を中心に発表。2008年に現在名に変更。現在は『「再」発見』を劇団のミッションとして、忘れられていたことを掘り起こす、見過ごされてきたことに焦点を当てることを軸に、常に実験的精神の元、創作活動を行う。代表的な取り組みとして、海外で活躍する劇作家の作品を取りあげ、同時代の海外の表現方法や新しい価値観に触れる機会の創出を試みる「同時代の海外戯曲シリーズ」、日本での名作戯曲を当時の価値観や表現方法を研究した上で、現代演劇として再構成する「現代日本演劇のルーツシリーズ」、さまざまな舞台要素に焦点を当て、戯曲を重視するドラマ観をできるだけ小さくした先端的で、挑戦的に創作する「エクスペリメンタル・パフォーマンスシリーズ」という主に3つのカテゴリで創作を行う。
劇団の活動をより継続的、かつ発展させていくため、また関西の舞台芸術全体の発展を目指すため、2015年10月、一般社団法人HMPを設立した。