『speakeasy podcast』×SPICE連動企画企画、第三回ゲストはTENDREーー海外アニメ映画が題材のシングル「PIECE」で伝える日々の煌めき
TENDRE 撮影=森好弘
海外音楽情報専門Podcast『speakeasy podcast』とSPICEの連動インタビュー企画。第三回のゲストは、スリーピースバンドampelのベースボーカルで、ギターや鍵盤、サックスも演奏する河原太朗。河原は2017年よりソロプロジェクトのTENDRE(テンダー)として楽曲を発表する傍ら、Charaや坂本真綾などへの楽曲提供・プロデュースや、SIRUPやベニー・シングスとのコラボレーションなどを行ってきた。そんなTENDREは4月6日(火)にメジャーデビューを発表し、翌日7日に1stシングル「PIECE」をリリースした。SPICEでは、ホストでMCの竹内琢也による、シングルのテーマを抜粋して掲載。ジャケットに込めた想いやTENDREが考える音楽シーンの内容は、4月28日(水)18時と5月12日(水)18時に配信される『speakeasy podcast』をチェックして欲しい。
●いつでもどこでも、幸せだと思える出来事はある●
竹内:ファースト配信シングル「PIECE」が解禁されました。この楽曲は、ディズニー映画の『ソウルフル・ワールド』から感銘を受けたそうですね?
TENDRE:音楽をしている人が生と死の世界を行き来しながら、日常の価値を見直す姿を観て、曲にすべきだと思ったんですよね。映画の中で「煌めき」という言葉があったじゃないですか。
竹内:映画の中では重要なワードとして「それぞれの煌めき」が使われていましたね。
TENDRE:そうそう。いつ、どこにでも、自分が幸せだと思える出来事はあることを言いたくて。日常にあるもののもっと小さいもの、それを言葉にするなら破片やピースがわかりやすいかなと思ってタイトルをつけました。ミュージックビデオやジャケットにもメッセージを詰め込みましたね。情報を載せすぎて一回でお腹いっぱいにならない程度にすることで、噛めば噛むほど味が出るじゃないですけど、何回も聴いてもらいたいです。あとこの曲に関しては、新しい舞台に遊びに行ってみます、でもメジャーに行ってスタンスが変わらないという手紙に近いイメージがあります。「ああ、メジャーに行っちゃうんですね、寂しいな」とか「変わっちゃうんですか」とかあると思うんですけど、変わらないものの方が当然大きいじゃないですか。むしろ変えていきたいからこそ取り組むわけであって。なので曲調が変わっても、自分自身を変えるというよりかは、楽しむ幅を増やしていっているんですよね。あとは名刺代わりとして、こういう面持ちでTENDREとして舞台に立ちますよとスタンスを見せておきたくて。その中から違う表情も見せていければと思っています。
竹内:TENDREさんの中で、柔軟であることがひとつのスタンスとしてあるのかなと思いますが、いかがですか?
TENDRE:ひとつの像を作ってそこを追求しすぎるがあまり、足が重くなってしまうと作る音楽の幅が狭まっちゃうので、その時々の気分を大切にして自分を突き通していますね。自分を決めつけちゃだめですよ、偏っちゃいけないと思っていて。
竹内:それこそ『ソウルフル・ワールド』の話じゃないですけど、目標をかっちり決めることも、僕は危険な行為だなと思っているんですよね。
TENDRE:だから夢や希望の言葉には気をつけていますね。だって無理な時は無理だし、夢も希望も人によって全然形も違うから。自分が幸せになっても、自分が知らないところで自分が幸せになってない人がいるわけで。二面性もあるし、かといってそれを全て平らにすることはめちゃくちゃ大変なことじゃないですか。ましてや音楽だけでできることではないから僕は可能性の話だけをしたいんですよ。友達のアドバイスみたいに価値を押し付けるのではなく、人によって形は違うから「僕はこうだよ、あなたはどうなの?」というディスカッションを重ねて新しい答えを作っていく。夢を見せるアーティストよりかは、みんなで歩んでいくアーティストの方がニュアンスは近いですね。
TENDRE
→TENDREがこれまでに観た海外アーティストのベストライブ。
TENDRE:『FUJI ROCK FESTIVAL』にTENDREとして初めて出演して、竹内さんと話した時でもありますが、2018年の『FUJI ROCK FESTIVAL』で見たアンダーソン・パークですね。完全に会場を飲み込んでいましたね。アンダーソン・パークを知らない人がいてもマンパワーで押し切っていて。本人から発されるグルーヴとバンドががっちり噛み合っていて、大きな渦を作っていました。近年だとそれが一番純粋に楽しめたし、こういうことをやって行けたらいいよなと感銘を受けましたね。
→影響を受けている海外のカルチャーがあれば教えてください。(ファッション、国、シーンなど)
TENDRE:イギリス紳士の丁寧な言葉や立ち居振る舞いが、いい意味で面白く、長ったらしく聞こえるような独特のユーモアがあるので、ヨーロッパのスタンスが好きで。アメリカのオープンなイメージで潔さがあるのも好きですが、シュールなものが好きなんですよね。シュールさの先にアートを忍び込ませやすいので、ヨーロッパではトラック作りも小技を仕込んでることが多い印象です。例えばちょっとした音でもこだわりがあって探り甲斐があるので、ジョーダン・ラカイのトラック作りがすごく好きですね。
竹内:確かにアメリカよりヨーロッパの方が、そういうものがよく現れている印象はあります。
TENDRE:とは言いつつ、まだベルリンにしか行ったことがないので、ロンドンには行ってみたいですね。でもベルリンはの人たちは一人一人がちゃんんと自分のかっこよさを知ってる感じがしてカッコ良かったので、こちらももう一回行ってあの雰囲気をまた確認したいですね。
→現在、よく聴いている海外アーティストの曲を三曲教えてください。
①ダックワースの「Super Good」
②アルマンド・ヤングの「Loved Ones」
③レミ・ウルフの「Photo ID」
文=川井美波 撮影=森好弘
リリース情報
<Linkfire>https://lnk.to/TENDRE_PIECE
※上記リンクは 4/7(水)0:00AM以降有効となります。
★TENDRE OFFICIAL YouTube CHANNEL
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Podcast配信情報
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