岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れいが出演 テネシー・ウィリアムズの名作戯曲『ガラスの動物園』上演が決定 

2021.5.17
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舞台

(左から)岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れい


2021年12月、シアタークリエにて『ガラスの動物園』の上演が決定した。

本作は、劇作家テネシー・ウィリアムズの出世作であり、1945年のブロードウェイでの初演以降、世界中で上演され、国や時代を超えて愛され続けてきたアメリカ文学最高峰の名作戯曲のひとつ。

舞台は1930年代のアメリカ・セントルイス。夫が出奔して以来、息子トムの収入を支えに、女手一つで子供を育ててきた母アマンダが、内気な娘ローラの行く末を案じ、トムの同僚ジムをローラに引き合わせようと計画するところから、物語は始まる。

登場人物は4人。町を出るという夢を抱きながらも、一家を支えるために倉庫で働くトム。足が不自由なために内向的で、ガラスの小動物を集めて自分の世界に引きこもる姉ローラ。家族を愛するあまり、夢や妄想に支配されてしまう母アマンダ。ローラが憧れる好青年ジム。トムは作者であるテネシー・ウィリアムズの投影とも言われ、劇の進行役として観客に自らの思いを語りかける。

物語はトムの回想で表現され、ノスタルジックで抒情的な“追憶の芝居”は、トムが閉塞感を抱えながら家族と過ごした日々や、叶わぬ夢を見続けながらも懸命に生きる家族の姿が浮かび上がる。

トム役には、人気と実力を兼ね備え、ドラマや映画に加えて舞台での活躍も目覚ましい岡田将生。2019年のシアタークリエ『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』以来、約2年ぶりに再び演出家の上村聡史とタッグを組む。

共演者には倉科カナ、竪山隼太、麻実れいといった実力派が集結。読売演劇大賞最優秀演出家賞や文化庁芸術祭大賞など、数々の賞を受賞してきた上村によって、初演から70年以上たつ今もなお愛され続ける名作が、新たに生まれ変わる。

【岡田将生コメント】

日本でも幾度となく上演されたこの戯曲がいつの時代でも必要とされ、とても完成度が高い作品とは知っていました。戯曲に魅了され、この物語に、家族に、触れられることをとても嬉しく思ってます。

この作品には色々な感情が渦めいていて、不安、脆さ、危うさ、絆であったり。一瞬でもこの線が切れてしまったらこの舞台は台無しになってしまう。とても集中力がいるこの舞台はやりがいしかないと思っています。キャストの方々とこのテキストで新しい発見ができる稽古場がほんとに楽しみです。

(演出の)上村さんとは、以前『ブラッケン・ムーア』という舞台をやらせていただき今回で2度目です。

とても信頼してる演出家ですし、机の上で作品を紐解いて、共有し、理解を深めていくあの時間は勉強になりましたし、芝居がより深く強くなっていく気がします。

この物語の核は、家族愛です。その中に見え隠れする人に対する弱さであったり悲しみをどれだけ表現できるか。それを観てくださる方々に提示していく、架け橋のような芝居が求められてる気がします。この繊細な作業を観てもらいたいです。

公演情報

『ガラスの動物園』
 
 
◆東京公演
2021年12月上演 シアタークリエ
◆全国ツアー公演
2022年1月【詳細は後日発表いたします】
 
■作:テネシー・ウィリアムズ
■翻訳:小田島雄志
■演出:上村聡史
■出演:岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れい
■製作:東宝
 
 
登場人物
 
◆トム・ウィングフィールド:岡田将生
アマンダの息子でローラの弟。一家の家計を支えるため、倉庫で働き、閉塞感のある毎日を送っている。実は文学青年で、いつか父親のように町を出ていくことを夢見ている。しかし、母と姉を見捨てるわけにはいかず、自分の身勝手さに葛藤し続ける。また、トムは物語全体の語り部としての役割も担う。
 
◆ローラ・ウィングフィールド:倉科カナ
トムの姉。子どもの頃の病気によって残った脚の障害が大きなコンプレックスとなり、極度に内向的で、孤立する癖がついてしまっている。ガラス細工のコレクションを「ガラスの動物園」と呼び、とても大切にしている。彼女自身も繊細なガラス細工のような脆い存在である。
 
◆ジム・オコナー:竪山隼太
トムの職場の同僚で、ローラが思いを寄せる人物。トムに夕食に招待され、ウィングフィールド家を訪れる。ウィングフィールド一家に、ほんの一時の幸福と、残酷にも揺るがない現実を突きつけることになる。
 
◆アマンダ・ウィングフィールド:麻実れい
トムとローラの母親。家族を愛するあまり、叶わぬ夢や妄想が彼女の日常を支配している。優しい心を持っているが、過去の幻想に縛られ、非常に活動的で理想が高く、現状に常に不満がある。他者を自分の尺度に当てはめようとし、その理想を押しつけてしまう傾向がある。夫は家を出ており、音信不通。
 
 ストーリー
 
1930年代のアメリカ・セントルイス。ウィングフィールド一家が暮らすアパートの一室。
母・アマンダ(麻実れい)は、過去の華やかな日々にしがみつき、子どもたちの将来について現実離れした夢を抱いている。息子のトム(岡田将生)は現在の単調な仕事と、口うるさく指図するアマンダに対して嫌気がさしており、何とかして閉塞感のある日常から抜け出そうと考えている。トムの姉・ローラ(倉科カナ)は、極度に内気で、アマンダに通わされているビジネススクールもうまくいかず、ガラス細工の動物たちが心の拠り所である。
ある日、アマンダの言いつけで、トムは職場の同僚であるジム(竪山隼太)をローラと出会わせるために夕食に招く。ジムはハイスクール時代にローラが淡い恋心を抱いていた相手だった。ローラは久しぶりにジムと話し、再び彼に心惹かれていく。こうして一家には光が差し込んだかのように思われたのだが――。
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