吉柳咲良、ラストフライング! 演出・森新太郎「寂しさを抱えた者にしか体現できないきらめきがある」~ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』が開幕

レポート
舞台
2022.7.24
 今年ラスト・フライングを迎えた10代目ピーター・パンの吉柳咲良

今年ラスト・フライングを迎えた10代目ピーター・パンの吉柳咲良

画像を全て表示(19件)


ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』が2022年7月23日(土)、東京国際フォーラムホールCで初日を迎えた。前日に同地で行われた会見には、今年ラスト・フライングを迎えた10代目ピーター・パンの吉柳咲良、フック船長/ダーリング役の小西遼生、演出家の森新太郎が登壇。吉柳は「1年目もここだったので、懐かしい気持ち。今年で最後という気持ちは日に日に大きくなっています」と寂しさをにじませた。会見と公開されたゲネプロの様子をレポートする。

本作は1981年に、榊原郁恵(榊はキヘンに神)が初代ピーター・パンとして舞い降りて以来、相原勇(3代目)、高畑充希(8代目)らにバトンが受け継がれ、今年42年目を迎える人気作。昨年から森が演出を手掛け、セリフや歌詞などがパワーアップされた。会見で森は「暗いニュースが多い今だからこそ、ピーター・パンという作品で世の中を明るくすることができれば」と語り、吉柳については「ラストフライングという寂しさを抱えた者にしか体現できないきらめきが今の彼女にはある。多くの人に観ていただきたい」と呼びかけていた。

会見に出席した(左から)演出家の森新太郎、吉柳咲良、小西遼生

会見に出席した(左から)演出家の森新太郎、吉柳咲良、小西遼生

2018年以来、4年ぶりに同地に戻った吉柳は、「最初にいただいたお仕事が『ピーター・パン』。すごく思い入れがあるし、来年は違う人がここに立って取材を受けたり空を飛んで、ネバーランドの人たちにかかわるのかと思うと、すっごいイヤな気持ちになりました。ピーター・パンを嫌いになったこともあるけれど、結局私はここが1番好きなんだなと思います。まだまだ飛べるのになって思うけれど、『良かった』と言っていただけるよう頑張りたい」と思いを込めた。

昨年から同舞台に立つ小西は「昨年、今年と(吉柳を)見ていて、大きく成長したなと感じています。今回は、よりさらけ出していて、みんなとの距離を詰めていて、もうピーター・パンとの境目がなくなってきている。そんな咲良を見ていて嬉しいし、その状態の咲良と一緒に舞台に立つことができて嬉しいです」と話していた。

会見の後には、第1幕の様子が公開された。

水色の幕が下りた舞台。ファンファーレが鳴り響く中、登場したのはダーリング家の愛犬・ナナ。上手から下手へと、器用に幕を引っ張るとそこには、英国・ロンドンにあるダーリング家の室内が広がっていた。

晩さん会に出かける準備をするダーリング(小西)は妻(壮一帆)から、1週間ほど前に不思議なものを見たと告白される。信じない夫に、不思議な存在が落としたという“影法師”を見せたが、取り合わない。しかし、ふたりが外出した後、ウェンディ(AKB4・岡部麟)らが眠っている子ども部屋に、不思議な男の子が3階の窓を開けて忍び込んできた。

物音に気付いたウェンディ。眠い目をこすりながら身体を起こすと、そこには空を飛べる不思議な男の子、ピーター・パンの姿があった。探しに来た影法師が、身体にくっ付かないことをなげくピーター・パンのため、得意の裁縫で縫い付けてやると大喜び。さらにウェンディが『シンデレラ』などのお話をたくさん知っていることを聞いたピーター・パンは「僕たちのお母さんになって!」とネバーランドに誘います。

宙に浮かび驚く子どもたち

宙に浮かび驚く子どもたち

「空を飛べない」というウェンディや、弟のジョン、マイケルに妖精の粉を振りかけたピーター・パン。「楽しいことを考えてごらん」と伝えると、思い思いに楽しいことを頭に浮かべた3人の身体が宙にふわりと浮かび上がった。さぁ、ネバーランドへ出発です。

フライングの場面では、ピーター・パンが、冒険がいっぱいのネバーランドの魅力を伝える「ネバーランド」、躍動感がある「飛んでる」などを両手を広げながら伸び伸びと歌唱。心躍るパフォーマンスで会場を魅了した。

ネバーランドにやって来たウェンディは、迷子たちの“お母さん”となり、タイガー・リリー(田野優花)率いる森の住人とも仲良しに。愉快な日々がスタート。一方でウェンディの存在を知ったフック船長は、ウェンディを自分たちの“お母さん”にしようと、海賊たちと悪だくみ。海賊らの演奏で「フックのタンゴ」を勇ましく歌うと、毒入りのケーキをお家の外に置いておびき出す作戦を企てた――。

この日、非公開だった第2幕では、ピーター・パンがさらわれたウェンディを救出するため、フック船長らと海賊船で激闘を繰り広げる様子などが展開される。

公演は同地では8月2日(火)まで、大阪・梅田芸術劇場メインホールで8月13日(土)・14日(日)に上演される。

取材・文・撮影=翡翠

公演情報

青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
 
<東京公演>
期間:2022年7月23日(土)~8月2日(火)
会場:東京国際フォーラム ホールC
主催:フジテレビジョン/ホリプロ
特別協賛:青山メインランド

<大阪公演>
期間:2022年8月13日(土)、 8月14日(日)
―8月13日(土)11:00/15:30(貸切)
―8月14日(日)11:00
会場:梅田芸術劇場メインホール
主催:梅田芸術劇場/ABCテレビ
お問合せ:梅田芸術劇場 06-6377-3800 (10:00~18:00)
https://www.umegei.com/schedule/1040/
プロモーションビデオ:https://youtu.be/omeeW1medSM

企画制作:ホリプロ

<スタッフ>
原作:サー・ジェームズ・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
潤色・訳詞:フジノサツコ
演出:森 新太郎

翻訳:秋島百合子
音楽監督・編曲:村井一帆
美術:堀尾幸男
照明:佐藤 啓
音響:井上正弘
衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:鎌田直樹
振付:新海絵理子
アクション:渥美 博
フライング:松藤和広
歌唱指導:満田恵子
演出助手:伴・眞里子
稽古ピアノ:金森 大
舞台監督:二瓶剛雄 瀧原寿子
エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫

<キャスト>
ピーター・パン:吉柳咲良
フック船長/ダーリング氏:小西遼生
ウェンディ:岡部 麟(AKB48)
タイガー・リリー:田野優花
ダーリング夫人:壮 一帆

≪海賊たち≫
スミ―:佐川和正
マリンズ:笠原竜司
ビル・ジュークス:中山 昇
スターキー:久礼悠介
ヌードラー:冨永 竜
セッコ:渡部又吁

≪迷子たち≫
ふたご2:石川鈴菜
カーリー:倉澤雅美
ニブス:澤田美紀
トートルズ:中野 歩
ふたご1:なづ季澪
スライトリー:松崎美風

≪森の住人たち≫
一条俊輝
井上弥子
黒田 陸
佐藤アンドレア
澤村 亮
鈴木昌実
深瀬友梨
渡辺崇人

ジョン(Wキャスト):酒井禅功 津山晄士朗
マイケル(Wキャスト):遠藤希子 君塚瑠華
ナナ:三浦莉奈

≪スウィング≫
伊藤かの子
佐山太一

 
<東京公演詳細>
ドリームシート:9,000円 ※妖精の粉付き
S席:おとな 8,500円/こども 5,500円
A席:おとな 5,000円/こども 3,000円
(全席指定・税込/こども 3歳~12歳)
 
公式HP= https://horipro-stage.jp/stage/peterpan2022/ 
公式Twitter= https://twitter.com/peterpanjapan  #ミュージカルピーターパン
シェア / 保存先を選択