早乙女太一・倉科カナ出演『蜘蛛巣城』フォトコール&取材会開催 コメント&オフィシャル舞台写真が到着
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(左から)長塚圭史、倉科カナ、早乙女太一、赤堀雅秋 撮影:阿部章仁
2023年2月25日(土)~3月12日(日)まで、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『蜘蛛巣城』が上演される。本公演に先駆けて、2月23日(木・祝)フォトコールおよび取材会が行われた。取材会での出演者のコメントおよび、オフィシャル舞台写真が到着した。
早乙女太一 撮影:阿部章仁
(左から)早乙女太一・銀粉蝶 撮影:阿部章仁
銀粉蝶 撮影:阿部章仁
(左から)中島歩・早乙女太一 撮影:阿部章仁
(左から後列)清水優・永岡佑・川畑和雄・村中龍人・山本浩司 (左から前列)新名基浩・久保酎吉・長塚圭史 撮影:阿部章仁
早乙女太一 撮影:阿部章仁
倉科カナ 撮影:阿部章仁
(左から)早乙女太一・倉科カナ 撮影:阿部章仁
(左から)早乙女太一・倉科カナ 撮影:阿部章仁
早乙女太一(鷲津武時役)コメント
この作品は(鷲津)武時と浅茅が主軸の話にはなっていますが、二人の周りの登場人物たちも奥行き深く描かれていて、観る方によっては武時と浅茅だけでなく、ほかの登場人物のストーリーにも共感できる部分があるのでは、と思います。色々な立場の人たちの、何気ないシーンに心惹かれる一瞬があり、本当に、たくさんの人たちのストーリーが見えてくる作品です。
倉科(カナ)さんは役同様、力強くドシッと構えられていてお芝居の面でも本当に助けられていて、いつも支えられているなと感じています。稽古場の時から、一瞬一瞬をキャスト全員が真摯に向き合って、こういった時代に生きる人たちを演じるからこそ、体中から血を湧き立たせる想いで挑んでいます。
稽古が始まって1カ月半ほど経ちましたが、この時代に生きている人間のエネルギーと、その人たちの繊細な心情を、稽古場で皆さんとともにしっかりと作りあげてこられたと思いますので、早く皆さまにお届けしたいと思います。
倉科カナ(鷲津浅茅役)コメント
この舞台は、武時と浅茅のストーリーでもありますが、群像劇にもなっていて、一人ひとりが色々なものを背負って生きている様は、今の時代にも共通する部分があると思います。武時と浅茅が、頂点に立って二人の気持ちが一致したところから、別々の方向に墜落していくシーンがお気に入りのシーンなので、どのシーンか皆さんに探していただけたらと思いますし、武時と浅茅はどの瞬間が一番幸せだったんだろう、と探しながら観るのも楽しみ方の一つかなと思います。
早乙女(太一)さんは最初クールな方という印象だったのですが、実はチャーミングな方で、場をほぐしてくださったり、新たな一面も拝見して、すごく魅力的な方だなと思いました。一緒にお芝居をしてみると、全てにおいて繊細で、俳優としてすごく尊敬できる方で、今回の舞台は早乙女さんと夫婦役として夫婦愛を表現することがとても大切なのですが、役作りの上でも、自然に慕うことが出来て、とてもありがたい存在だな、と思っています。
全員一丸となって稽古をしてきて、早く皆さんにお届けしたいなという想いで、気を引き締めると同時に、気合が入っております。全ての公演で浅茅として生きることができればいいなというのが目標で、『マクベス』とも(映画の)「蜘蛛巣城」とも違う、新たな感情が芽生えるようなストーリーになっているので、全ての公演を浅茅としてしっかり生きて、儚く散っていきたいなという思いです。
長塚圭史(小田倉則保役)コメント
KAAT神奈川芸術劇場は、2022年度のメインシーズンは、忘却の「忘」というシーズンタイトルを掲げて進んできました。
作品は鷲津武時とその妻・浅茅が自分たちの本分を忘れ、自分たちが何者であるか、正体を忘れてより高みを目指してしまうということが大きなテーマになっていると思います。しかし、何かを得るともっと欲しくなるというのは人間の業のようなもので、シェイクスピアの『マクベス』と、黒澤明監督の『蜘蛛巣城』、そして22年前に齋藤雅文さんが戯曲化した作品に貫かれていることだと思います。
そういった普遍的な作品を私たちの時代に繋いでいく意味でも当劇場はこの作品を選びました。赤堀さんは一貫して市井の人々の機微を描く作品を手掛けてこられましたが、何か違うスケールの作品をやっていただきたくて、本作を赤堀さんにお願いしました。
それから私は、思いがけなく赤堀さんから出演依頼をいただいて、小田倉という大事な役を演じさせていただいております。本当に時間をかけて創ってきているので、良い作品にしたいと思っています。楽しみにしていてください。
赤堀雅秋(上演台本・演出・出演)コメント
いわゆる時代劇というジャンルの作品を演出するのは初めての事で、本当に右も左も分からないままスタートして、稽古場でもまさに暗中模索という言葉がぴったりな位、四苦八苦した稽古場でしたが、スタッフの皆さんとキャストの皆さんのご尽力で、何とか今お客様にお見せできるものになったんじゃないかなと思っています。
この作品は、黒澤明監督がシェイクスピアの『マクベス』を原案に映画化した『蜘蛛巣城』(三船敏郎、山田五十鈴出演)、そして、2001年に齋藤雅文さんが脚本・演出を手掛けた舞台(中村吉右衛門、麻実れい出演)の台本を元に、改訂して上演します。前作2作はそれぞれに魅力のある作品ですが、今回は、早乙女太一と倉科カナという若い夫婦のエネルギーでより生々しく青臭く、リアリティのある、今を生きるお客様の心に届く作品になれば、という思いで作っております。早乙女さんも倉科さんもとても繊細に大胆に力強く演じてくれているので、現代のお客様の心を揺さぶるような作品になっていると思います。ぜひ特に若いお客様に足を運んで観て頂きたいなと思っています。