開幕!『ミュージカル忍たま乱太郎第7弾 水軍砦三つ巴の戦い!』ゲネプロレポ

2016.1.10
レポート
舞台

(C)ミュージカル「忍たま乱太郎」製作委員会

『ミュージカル忍たま乱太郎第7弾 水軍砦三つ巴の戦い!』ゲネプロレポ

新春ミュージカルといえば“忍ミュ”!今年も“忍ミュ”の季節がやってきた!

尼子騒兵衛著作の漫画「落第忍者乱太郎」(朝日新聞出版刊)と、これを原作に1993年から放送されているアニメ「忍たま乱太郎」(NHK Eテレ)をミュージカル化。“忍ミュ”の愛称で親しまれる『ミュージカル忍たま乱太郎』のシリーズだ。2010年1月に第1弾を上演し、好評につき同年6~7月に再演。それからというもの、毎年1月に新作を発表、同年6、7月には再演を繰り返し、今年は堂々の第7弾を発表する運びとなった。“忍ミュ”を見なければ年が明けた気がしない!……というコアファンも少なくないのでは。イケメンぞろいのキャストが魅せる本格的な殺陣やアクションに、女性を中心にファンが拡大中。過去6年間で累計208公演、入場者数は延べ15万2000人超!大人気シリーズなのだ。

ご存知の方も多いだろうが、初めて“忍ミュ”に触れる方に、物語と設定を簡単に紹介する。時は戦国乱世。主人公の乱太郎は忍術学園一年生。先祖代々ヒラ忍者の血筋に生まれた彼は、一流のエリート忍者になるべく、忍術学園で勉強に修行に励んでいる。

漫画やアニメを原作とする2.5次元ミュージカルは、原作に添った物語が多いが、“忍ミュ”ははちょっと違う。主人公としてスポットを当てるのは、乱太郎ではなく 忍者学園六年生の面々。舞台だけのスピンオフ的な“アナザーストーリー”になるため、忍たまを知らない人でも充分に楽しめる極上エンターテインメントなのだ。この第7弾にも、原作にはない物語を用意した。おなじみの兵庫水軍を初フューチャーし、忍術学園と兵庫水軍がどのように出会い、どうやって互いを知るようになったかという、いわば“エピソードゼロ”を描いていく。

ほら貝の音が開幕を予告した。上演前の注意事項を語るのは、子役が演じる乱太郎だ。その声だけで「かわいい❤」と客席から歓声が。いよいよ幕が上がると、派手なアクション&ダンスで惹きつけておき、ギャグをかまして笑いをさらう。さすが、ギャグミュージカル(?!)としても確立する“忍ミュ”の底力を見せつけていく!

(C)ミュージカル「忍たま乱太郎」製作委員会

兵庫水軍と忍術学園の出会いのきっかけは、浜に現れる恐ろしい妖怪の噂だった。噂の元を探って断ち切るため、浜に出張っていく六年生たち。一足先に、乱太郎たち一年生3人組も浜に行ってしまった。一方で、ドクタケ忍者隊に仲間割れのもめごとが勃発。嘘や誤解の末、忍者学園、兵庫水軍、ドクタケ忍者隊は、くんずほぐれつの(?!)三つ巴になっていくのだ。

乱太郎・きり丸・しんべヱ、可愛い3人の子役が歌って踊れば、客席女子たちのキュンキュンモードはマックス。イケメンを見るのとは別のハートが目にいっぱい!

初お目見えの兵庫水軍は、漫画からそのまま飛び出してきたようなメイク&コスチューム、そのうえイケメンぞろい!機敏な踊りはあたかもストリートダンサーで、筋金入りの“忍ミュ”ファンでも、新たな贔屓イケメンを見出しそう。「人気キャラを演じるのはプレッシャーかもしれないけど、皆さん、本当にキャラに似てる!お客さんも喜んでくれるはず」と早乙女じょうじが激オシするのも納得!

(C)ミュージカル「忍たま乱太郎」製作委員会

忍者学園六年生の見どころの一つは、暗闇に紛れるダンス&アクション。「稽古後も自主練してがんばった」と反橋宗一郎。訓練の努力の賜物をぜひ見届けてほしい。さらに、六年生&兵庫水軍による得意の武器を振り回しながらの殺陣も圧巻。ドクタケ忍者隊も加わり、総勢20名以上でダイナミックなアクションを繰り広げる。「殺陣シーンは信頼感が重要。プライベートでも仲良くしてチームワークを作りました。意識の高い俳優陣だから、お互いの距離感もアイコンタクトでわかるようになった」と海老澤健次は自信をのぞかせた。

(C)ミュージカル「忍たま乱太郎」製作委員会

なんといっても、クライマックス近くに披露されるストンプが大迫力だ。大きなセットを上手く使い、忍者学園、兵庫水軍、ドクタケ忍者隊が、華麗なステップを轟かせる。曲がないストンプは、踊る俳優自身でリズムを作っていくもの。普段は違うリズムを持っているひとり一人が、本番ではピタッと合わせてくる。凄いパワーだ。

オール男優の“忍ミュ”第7弾。ギャグに、ダンスに、歌に、殺陣に、モリモリ盛りだくさんな2時間ぶっちぎり。ただ“楽しむため”だけに見に行くのもアリだし、忍たまの素直さ、温かさも感じられるはず。彼らが発するエネルギーを、ぜひ劇場で体感してほしい。

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【忍術学園六年生】

早乙女じょうじ(七松小平太役)「兵庫水軍、ドクタケ忍者隊、忍術学園の三つ巴。みんなで一つとなって稽古してきました。自信を持ってステージに立ち、お客さんの反応を楽しみにしています。ゲネプロを終えた今日はぐっすり眠れそうです!」 

白柏寿大(中在家長次役)「今回は、ストンプあり、20人以上の殺陣ありと、本当に新しい風を吹き起こせると思っています。新メンバーとして全力でがんばります」

鐘ヶ江 洸(立花仙蔵役)「キャストのがんばりはもちろん、セットや演出にも趣向が凝らされています。その点もぜひご覧ください!」

海老澤健次(潮江紋次郎役)「今回は全員が男性。いろんなジャンルのイケメンが揃っていますが、イケメンというだけでなく、ひとり一人個性のある方たちばかり。それぞれの個性が爆発する舞台ですので、1回目は全体のストーリーを、2回目は各自の物語をと、何度でもいろんな見方が楽しめると思います。ぜひ何回も楽しんでください!」

反橋宗一郎(善法寺伊作役)「今回が初参加。六年生のみんなができないアクションもやろう!と挑戦し、稽古後も自主練を積んできました。体を壊しながらも闘って、やっとできたアクションもあります。早くお客さんにお見せして感想が聞きたいです!」 

小野一貴(食満留三郎役)「ストンプや、いろんな技に挑戦したので、昨日まで体が痛かったんですが、今日のゲネプロはアドレナリンが出て一番痛くなかったです!本番も楽しみ」

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【兵庫水軍】

北村圭吾(兵庫第三協栄丸役)「兵庫水軍の初参加、しかもエピソードゼロということで、原作やアニメにはない、新たな兵庫水軍がお見せできればと思います。せっかくこのメイクをしていただいたので存分に活かし、イケメンぞろいの兵庫水軍がなぜこの親方に着いてきたのか?!というところをお見せしたいです(笑)」

橘 龍丸(舳丸役)「お頭の言った通り、初参加の兵庫水軍。早くお見せして皆さまに認めていただき、三つ巴の戦いに負けないようがんばっていきます」

倉本 発(重役)「みんなで稽古して、がんばって汗をかいてきて、いい意味で部活のようでした。一番の弟分ですが、みんなに負けない男らしさもお見せしたいです」

薫太(義丸役)「出たい出たいと思っていたミュージカルなので、一つ夢が叶いました。義丸はワイルド&セクシーな役どころ。全面に出していきます!」

杉江優篤(鬼蜘蛛丸役)「兵庫水軍はもの凄く仲がいいんです。この仲の良さを、舞台でも全面に出していきたい。陸酔いする水軍なんて可愛いじゃないですか!この可愛らしさも出していきます。ぜひ鬼蜘蛛丸にご注目ください!」

翁長 卓(蜉蝣役)「千秋楽までケガのないよう、個性あるみんなで一丸となっていきます」

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Ⓒミュージカル「忍たま乱太郎」制作委員会

公演情報
『ミュージカル忍たま乱太郎第7弾 水軍砦三つ巴の戦い!』
 
■期間:2016/1/9(土)~2016/1/23(土)
■会場:サンシャイン劇場(東京都)
■原作:尼子騒兵衛 著「落第忍者乱太郎」よりアニメーション「忍たま乱太郎」
■脚本:阪口和久
■演出:菅野臣太朗
■出演:海老澤健次、鐘ヶ江洸、早乙女じょうじ、白柏寿大、小野一貴、反橋宗一郎、北村圭吾、 翁長卓、杉江優篤、薫太、 橘龍丸、倉本発 他
■公式サイト:http://www.musical-nintama.jp