K-1スーパー・バンタム級王者・金子晃大が12/14『K-1 WORLD GP 2024』を前に激白！「敗れたら闇に喰われる状態に僕はいる」

『K-1 WORLD GP 2024 in TOKYO～FINAL～』が12月14日（土）、代々木第一体育館（東京都）で開催される。

同大会では、第3代K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級王者でK-1 WORLD MAX 2024 世界最強決定トーナメントを制した金子晃大（K-1ジム自由ヶ丘/FROG GYM）が、“ロシアンボンバー”アスランベック・ジクレーブ(ロシア/Kuzbass Muay Thai)とスーパーファイト／-56kg契約で対戦する。

金子は22年2月にK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメントで黒田勇斗、璃明武、決勝で玖村将史を破りK-1王座戴冠。6月の「THE MATCH 2022」ではRISEの鈴木真彦に惜敗も、23年9月に玖村将史との3度目の対戦で判定勝ちを収め、王座防衛に成功。24年3月は、RISEのリングに乗り込み鈴木真彦を破り、リベンジを成し遂げた。7月には-55kg世界最強決定トーナメント一回戦でカン・メンホンを衝撃KO勝ち。9月の準決勝は璃明武から判定勝ちを収めると、決勝では大久保琉唯をKOで仕留め、世界最強トーナメント優勝を成し遂げた。

対するジクレーブは、ONEのキックボクシングルールで暴れてきた“ロシアンボンバー”。ロシアやヨーロッパのムエタイタイトルを持ち、2020年11月にONEへ参戦すると中国のワン・ジュングァンから判定勝ちを収めた。左右に構えをチェンジしながら飛び込みのフック、右の強烈なキックを武器に爆発的な攻撃をするのが特長。KO数は少ないが、強固なディフェンスを誇るテクニシャンタイプだ。

この決戦を前に、金子晃大がインタビューに応じた。

――K-1 WORLD MAX 2024 世界最強決定トーナメントを制し、今回、出場しようと決意した理由を教えてください。

金子「2個タイトルを持っているチャンピオンになったので、だからこそ強さを見せたいですね。もっともっと強くなっているところですね、それを見せたい。そのためには、試合で証明しないといけないので。やっぱり試合でしか伝えられないことがありますから」

――自ずと伝わるような感じですか？

金子「自ずとというか、伝わる試合をしたいです。感じ取れるような」

――今回の対戦相手となるジクレーブ選手は、どんなイメージがありますか？

金子「結構、身体が強くてタフですね。でも技術がないわけでもないし、だからここをしっかり倒すと、より強さが分かりやすいんじゃないかと思います」

――対戦相手の対策は？

金子「やってみないとわからないですけど、イメージはしています。自分の中を仕上げて、やっていく感じです。王者としても、選手としても」

――この相手を倒せば、敵がいなくなるイメージですか？

金子「そんなことはないと思います。呼べば、まだいると思います。今は、相手のことしか考えていないですね」

――ジクレーブ選手はONEで戦っていた選手です。

金子「そうなんですか？ よく分からないですけど」

――モチベーションを保つのは大変だと。

金子「大変？ というか、やることを無でやる感じです」

――これまでテーマは、“無”をあげていました。

金子「もちろん、今も“無”でやっていますよ。無でやらないといけないところがあるので」

――会見では、今回のテーマを“闇のゲーム”と言われていました。

金子「そうですね。敗れたら闇に喰われる状態に僕はいるので。闇のゲームが始まったんだなという感じです」

――今回から始まったんですか？

金子「いえ、今年に入ってからです。負けたら闇に喰われるだけの試合をしてきたので」

――敗者は去るのみということですか。

金子「そうです。敗者は闇に喰われていくので。目に見えないんですけど、実際に死ぬわけではないですから。負けたら次とか言うじゃないですか。でも、実際はすでに闇に喰われているんです。大きなところで負けると。負けてもう1回という場合もあるけど、今の僕は闇に喰われる状況にいます」

――恐怖は？

金子「恐怖はないです。そういう次元ではないです。もう何回も闇のゲームをやってきたかという話なので。慣れましたね」

――楽しんでいる？

金子「楽しむ状況もあるかもしれない」

――キャリアを積んでいるからですか？

金子「それはわからないです。でも、それを乗り越えるから、見ている人も感動が生まれるんです。互いに背負っているものがあるので。負けたらそれを失い、闇に喰われていく。それを含めての格闘技なので」

――快感がある？

金子「それもありますし、その状態の方がより伝わりますよね。極限状態なので。闇のゲームを乗り越えることで、伝わることがある。簡単に乗り越えられることでは伝わらない。こっちの方が、より伝わる」

――ファンのため、自分のため、どちらですか？

金子「両方ですね。一番は自分をどこまで高めることができるかが、格闘技をやっている理由です。でも自分を高めることには限界がある。ファンの人とか、周りの人を背負って戦うのは無限にあります」

――では最後に独特の感性を持つ金子選手に、趣向を変えて一問一答形式でお願いします。まず強さとは？

金子「優しさです」

――王者とは？

金子「うーん、無ですかね」

――K-1とは？

金子「僕がデビューした団体」

――格闘技とは？

金子「真理」

――敗北とは？

金子「闇です」

――夢とは？

金子「なんだろう……、よく分からないです」

――愛とは？

金子「愛って何なんでしょうね」

――未来とは？

金子「過去と今です。過去があるから続いている」

――ファイターとは？

金子「ファラオです」

――ファラオ？

金子「エジプトのファラオです」

――人間・金子晃大とは？

金子「それ、一緒じゃないですか。ファラオです」

――ファラオとは、どういうことですか？

金子「詳しく言ったら意味ないです。一言でというので、そういっただけで、ファラオはファラオです」

――2024年とは？

金子「3000年の戦い」

――3000年？

金子「一言なんで」

――わかりました。ありがとうございました。