1/17夜、BSスカパーで吉田鋼太郎主演『悪魔の唄』放送

2016.1.16
ニュース
舞台

BSスカパーサイトより

NHK朝ドラでおなじみの面々が見られる伝説の公演


BSスカパー「STAGE LEGEND~伝説舞台~」は、かつて上演された現代演劇の演目の中から、記憶に残る「伝説的な名舞台」「懐かしの公演」(LEGEND作品)をピックアップし、当時の映像のまま届ける貴重な番組だ。しかも、その演目や劇団に馴染みの深い人物をゲストに招き、当時の状況や心境を振り返り、そして辿り着いた今を語らせる、という点も意義深い。

1月17日(日) 後10:00からオンエアーされる作品は、長塚圭史が主宰する阿佐ヶ谷スパイダースによる2005年の公演『悪魔の唄』だ。ホラーの趣のある作品である。

主演は、ドラマに映画に舞台にCMに、と今もっともノリにノッている話題の吉田鋼太郎。1月15日深夜に主演ドラマ『東京センチメンタル』も始まったばかりの彼は、しかし演劇界では過去十数年以上に渡って強烈な存在感を放ち続けてきた。今回の映像も、ブレイクを果たしたNHK『花子とアン』から遡ること10年前の作品だが、その熱演ぶりは既にして演劇ファンを大いに魅了していた。敢えてどことは書かぬが、衝撃的な必見シーンもある。つい最近、吉田を知ったという人には特に見て欲しい。

NHK朝ドラつながりで言えば、『あまちゃん』花巻珠子役でインパクトを与えた伊勢志摩(大人計画)の演技も素晴らしい。また、『あさが来た』加野屋の大番頭・雁助を演じて話題の山内圭哉も本作品に出演している。そもそも作・演出(出演も)が、加野屋に恨みを持つ納屋頭・サトシを演じて日本中のお茶の間を敵に回した長塚圭史その人であることに注目だ(笑)。

長塚は物語性にこだわった作風で、家族や恋愛といった等身大の人間関係を、現実と虚構の狭間で描くことを得意とする。最近ではパルコ劇場の『ツインズ』で古田新太・吉田鋼太郎に火花を散らせて評判をとった長塚のエキスが、今回放送の『悪魔の唄』の中には確実に凝縮されている。なお、1月31日(日) 後10:00から再放送も予定されている。

放送情報
STAGE LEGEND~伝説舞台~#22 長塚圭史作・演出 阿佐ヶ谷スパイダース公演「悪魔の唄」

■オンエア
BSスカパー!
1月17日(日) 後10:00 / 1月31日(日) 後10:00
詳細:http://www.bs-sptv.com/program/1785/

 
■公演データ
阿佐ヶ谷スパイダース『悪魔の唄』
2005年2月17日~3月2日下北沢・本多劇場(他に大阪、札幌、仙台、 名古屋、福岡、広島)
作・演出:長塚圭史
出演:吉田鋼太郎 山内圭哉 小島聖 伊勢志摩 池田鉄洋 中山祐一朗 伊達暁 長塚圭史

 
■「悪魔の唄」あらすじ
リゾート地の裏に密かに佇む小さな美しい村に移り住んできた夫婦。都会の喧騒から逃れるように、病を患っている妻(伊勢志摩)とともに、ひっそりとそこに暮らしはじめた男(吉田鋼太郎)。ある日、庭仕事を始めた妻の元にゾンビたちが現われる。夜な夜なゾンビと会話を交わす妻を心配に思う男。やがて男にもゾンビたちが見え始める。男はゾンビたちを妻から引き離すため、契約を交わす。果たしてその契約とは…。 

 
■長塚圭史 プロフィール
1975年東京生まれ。96年、演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を旗揚げ、作・演出・出演の三役を担う。08年、文化庁新進芸術家海外研修制度にて1年間ロンドンに留学。帰国後の11年、ソロプロジェクト「葛河思潮社」を始動、三好十郎作『浮標(ぶい)』を上演する。近年の舞台作品に、『鼬(いたち)』、『背信』、『マクベス』、『冒した者』、『あかいくらやみ~天狗党幻譚~』、『音のいない世界で』など。読売演劇大賞優秀演出家賞など受賞歴多数。