始まりの場所で見せたトライアトムーン＆アルシュシュの確かな成長！『Re:ステージ! ジョイントLIVE!! -Unending PARTY!!-』レポート

■2025.05.17『Re:ステージ! ジョイントLIVE!! -Unending PARTY!!-』@FOSTERホール

夢を目指してがんばる中学生アイドルたちの活躍を描くクロスメディアコンテンツ『Re:ステージ!』。そこから昨年デビューした2組の個性派ユニット、トライアトムーン&アルシュシュのジョイントライブが、5月17日・昭島市FOSTERホールで昼/夜の二部構成で開催された。約1年前のデビューと同じステージに立った彼女たちが、どんなパフォーマンスを見せたのか？ その第一部の様子をレポートしよう。

■ソロナンバーもライブ初披露！ ステージで実感させられる両ユニットの成長

約1年前の2024年3月31日、昭島市FOSTERホールで開催された『Re:ステージ! Unveiling PARTY!! ～Trium Tone × Archouchou～』でライブデビューを飾ったトライアムトーンとアルシュシュの両ユニット。そこから様々な経験を重ねた彼女たちが、どんなステージを見せてくれるのか？ そんなファンの期待が膨らむ場内にトライアムトーン・佐倉未雨（CV:齊藤未莉依）とアルシュシュ・双葉詩穂（CV:平塚紗依）からの注意アナウンスとライブへの気合いの言葉が流れ出す。そして昨年のデビューライブの様子を映し出したオープニング映像と共に、ライブの幕が切って落とされた。

ライブの幕開けを飾ったのはアルシュシュの「Chouchou our vacation！」。オープニングサウンドの盛り上がりからシームレスに繋がるように、これから始まるライブの楽しい時間を表すような歌を可愛く元気いっぱいに熱唱。

「最高のホリデーにする準備はできてるかー？」

曲を終えたアルシュシュが自己紹介と共に今日のライブへの意気込みを語り、ファンへ一緒に盛り上がろうと気合いのメッセージを送ると、ステージを任せたとばかりに空野音々（CV:吉武千颯）だけを残して去って行く詩穂と古海チエ（CV:中林新夏）。

その時点で次の曲を察したファンが盛り上がるなか、音々の新曲ソロナンバー「STAND BY YOU」がスタート。先行配信版がゲームサイズだったので、ライブではもちろんフルバージョンも今日が初披露だ。自分のテンポで未来へ進んでいこうという想いがこもった熱唱にファンも赤いコンサートライトを輝かせながらジャンプを交えた縦ノリで大盛り上がり。最後は音々の「これからも音々のとなりにいてね」のメッセージで締めくくられた。

ソロステージをやりきった音々を励ますアルシュシュからの呼び込みを受けて、続いて登場したのはトライアムトーン。ここまでのステージから一転したクールなメロディが場内に響き渡るなか、キレのあるダンスとパフォーマンスと共に「WANTED」を熱唱。ファンも声を合わせて「WANTED！」コールを重ねて盛り上がる。

「一年以上ぶりの昭島！ ただいまー！おかえりー！」

歌い終えて三角を摸したポーズを決めて挨拶したトライアムトーンは、自己紹介と共に音々のソロステージでの最後のセリフをいじったり、事前公開されていたパフォーマンス映像に合わせて声援をキメてくれたファンへの感謝を伝える。

そして旭日向（CV:和泉風花）と未雨に頭をナデナデされたりといじられた中野りんか（CV:小宮山あかり）が一人ステージに残り「そういうんじゃ…」というセリフからスタートしたのは、「STAND BY YOU」と同様に今日がライブ＆フルバージョン初披露のソロナンバー「duality⇋paradox」。好きと嫌いの気持ちが揺れ動くりんかの心情を切なく歌い上げていく。

さらに曲順が前後するが、この後にはアルシュシュ・チエの新曲ソロナンバー「OVER」も披露された。いつものアルシュシュの時とは違う力強さで誰かの心に寄り添うリリックを唄い上げる。どちらの曲もファンはじっくりとその歌声に聴き入り、最後は大きな歓声に場内が包まれた。

■より磨かれた定番ナンバーに曲交換アンコールのサプライズにファンも大熱狂！

ライブの中盤戦では、アルシュシュが「泡白昼夢」、トライアムトーンが「誘宵アバンダンス」とそれぞれの定番ナンバーを披露。輪になって座り込みながら目覚めるように立ち上がって曲へと入っていくアルシュシュ、重低音と和楽器の音色を交えたメロディに乗せて力強く息の合ったダンスを見せるトライアムトーンと、どちらも昨年3月のデビューライブや6月の『PRISM☆FESTIVAL!! vol.1 』を始めとする、数々のライブで培ってきた成長の跡を見せつけるようなクオリティのパフォーマンスが繰り広げられた。

さらにトロワアンジュの「STORIA」をアルシュシュが、『オンゲキ』⊿TRiEDGEとのコラボ曲「Earthly Light」をトライアムトーンのみで披露するサプライズに場内が沸き上がる。一年前と違いアルシュシュのみで披露する疾走感のあるメロディに乗せての歌とダンス、そして「Earthly Light」はトライアムトーンのみだけでなくフルバージョンは初披露という中で、見事なコンビネーションと明るく畳み掛ける力強いパフォーマンスを見せて、両ユニットのさらなるレベルアップぶりをファンに実感させる熱いステージとなった。

そしていよいよライブもクライマックスに。アルシュシュはステラマリスの「InFiction」をパワフルなメロディに乗せて唄い上げ、「まだまだ盛り上がるよー！」のゲキとともに自分たちの定番ナンバー「Merry Go Wonder!!」へとシームレスになだれ込む。ファンと一体になってのクラップからのサビへとなだれ込む盛り上がりは、間違いなくここまで経験を積み上げたからことの証だ。

その熱気を受けて「まだ盛り上がりたりないよね！」と、畳み掛けるドラムのメロディと共にトライアムトーンが登場し、テトラルキアの「カナリア」がスタート。ステージを駆け回るような動きの三人の勢いに、客席も「ハイ！ ハイ！」と絶叫のようなの声援を重ねて場内の熱量を上げていく。

そしてラストを締めくくる「ドンキュロス」では、ネガティブな感情をぶち壊していくようなリリックを畳み掛けるようなパフォーマンスと共に唄い上げ、天井知らずの盛り上がりの中でライブは締めくくられた。

ライブが終わるや否や、興奮冷めやらぬ場内にアンコールを求める「Re:ステージ！」コールが響き渡る。そして数分後、スクリーンに映し出された最初のオープニング映像が猛スピードで巻き戻っていき、再びライブがスタートするというまさに公演タイトルを冠する“Unending”な演出でアンコールパートがスタート。

そして始まったアンコールは、なんとライブ一曲目にアルシュシュが披露した「Chouchou our vacation！」をトライアムトーンが披露するという、今年1月開催の『Rock'n'Roll PARTY!!Ⅱ』第２部でも披露されたナンバーでスタート。ライブＴシャツ姿の三人が、可愛さの中にもトライアムトーンらしい力強さを交えて唄い上げる。

それを受けて登場のアルシュシュは、トライアムトーンの定番ナンバー「サンダーレスキュー！」のカバーを初披露。可愛いながらもパワフルなノリのアルシュシュらしいパフォーマンスを繰り広げて、ラストはハイスパートなメロディに乗せて締めくくり、場内を大いに沸かせた。

互いの曲を交換してのアンコールステージにお互い「楽しかった」とエールを送り合い、今日のライブの感想やソロナンバーの裏話、そして一年間の経験を積み重ねて挑んだ今回のライブへの想いを語り合う。

さらに第2部では、9月21日に開催決定となった『Re:ステージ!×オンゲキ PRISM☆FEVER!! vol.1 -オン×ステージ！-』も発表され、『Re:ステージ！』ライブの新たな展開への期待で盛り上がった。

そして正真正銘のラストを飾るナンバーは、全員によるKiRaReの「リメンバーズ！」。昨年の『Unveiling PARTY!!』第2部のアンコールでサプライズ披露されたカバー楽曲の再演に、去年その場にいたファンや初見のファンから歓喜の声援が上がる。

「まだ元気あるー？」「声出しできますかー？」

そんなゲキとともに始まったステージは、6人だからこそできるフォーメーションダンスや、両ユニットらしい曲間のアピール、そして感謝の言葉を織り交ぜてのパフォーマンスで、最高のエンディングを飾ってみせた。

デビューから一年という節目にユニットは確かな成長をステージで見せ、ファンはそれに惜しみない声援で応える……積極的に多彩なライブイベントを重ねる『Re:ステージ！』だからこその多幸感あふれる空間となった『Re:ステージ! ジョイントLIVE!! Unending PARTY!!』。今後のさらなる成長が楽しみになるステージとなった。

取材・文：斉藤直樹 撮影：大塚正明