100人を越えるキャストとオーケストラが集結する、ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVEが開幕へ

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レポート
舞台

(右から)大澄賢也、上白石萌音、井上芳雄、堂本光一、音月桂、島田歌穂、宮川浩

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世界的演出家であるジョン・ケアードの脚本・演出、堂本光一井上芳雄の初タッグを得て、2018年7〜8月に帝国劇場で世界初演されたミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』。今回、ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVEが、2025年8月2日(土)から10日(日)まで、東京を代表するARENAとして知られる東京ガーデンシアターに張り出し舞台を設けて、毎公演6000人超のお客様を前にかつてないスケールで上演される。

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真


ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

開幕を前にした1日(金)、初日前会見が行われた。その様子を写真とともにお伝えする。

堂本光一

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ーーーいよいよ開幕しますが、改めての意気込みをお聞かせください。

堂本光一(以下、堂本):去年イギリスに行って、ジョンと話もさせていただいて。そこからずっと楽しみにしていたんですけど、想像もついていなかったんですね。やはりガーデンシアターというこの場所はすごく大きな会場なので、どういった形になるのか想像ついていなかったんですけど......未だに想像がついておりません(笑)。お客様が入ってどういった感じになるのか、まだ想像ついていなくて。

昨日、ジョンは「新たな演劇ができた」と言っていました。もちろん『ナイツ・テイル』という演劇も楽しんでいただけるし、コンサートということで東京フィルハーモニー交響楽団の素晴らしい演奏の中で歌わせていただくわけですが、全てがマッチすると、最終形態はどういった形になるのか。お客様が入っていただいて完成する瞬間を今から楽しみにしております。

井上芳雄

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井上芳雄(以下、井上):(舞台上が)思った以上に、森ですよね(笑)。この規模で、ミュージカルの公演、いや、ミュージカルとは違う新たなジャンルなのかもしれないんですけど、でもミュージカルをこの大きさのホールでやるのはなかなか前例がないことだと思うので、お客様の反応も含めて楽しみです。

ただ、個人的には聞いていた話と全然違う、こんなはずじゃなかった(笑)。僕は「コンサート」と聞いていたので、立って歌えばいいのかなと思っていたのに、ものすごい動くし、殺陣もありますし......。でも、それでお客様が喜んでくださるならやりますよ。何よりもまたこの作品で、このメンバーで、あ、宮川さんは初めてですけれども、集まれたのはとても嬉しいです。稽古も含めて、すでに「幸せな夏だな〜」と感じたので、ここからまたお客様と共に、さらに楽しい時間を共有できたらいいなと思っています。

音月桂

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音月桂:初演から7年経っていて、自分の中にだいぶ役が入っているんじゃないかなと思っていたんですが、新しい発見がありました。今回、衣装が私はパンツスタイルになりましたが、(堂本さんと井上さんの)お二人のジャケットスタイルがすごく素敵。きっとお客様も多分楽しみにされているポイントだと思います。

今回はモニターもあるので、ところどころアップで映されます。そういう意味ではミュージカルとコンサートの、程良い歩みよりが楽しみです。緊張しますが、お客様にはぜひぜひ楽しみにいらしていただけたらなと思います。

上白石萌音

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

上白石萌音(以下、上白石):ご覧いただいているように、本当に舞台が広くて、奥行きもあって、オーケストラの皆さんや和楽器の皆さんが常にいらっしゃいますし、我々演者も基本的にはずっと舞台上に居続けます。光一さんは、隙あればハケようとしているけど......(笑)

堂本:そんなことないよ!(笑)

上白石:(笑)。演者が上演時間中ずっと板の上にいる状態なので、今まで以上に、全員で作って全員でお届けしているなと強く感じています。自分が出ていないシーンも見ているんですけど、毎日いろいろな発見があって、本当に楽しくて!これが12回公演、日々お客様との化学反応で、違うものになっていくんだろうなと思うので開幕が楽しみです。

島田歌穂

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

島田歌穂:皆さんがお話しになられていましたが、一体どういう形になるのか全く分からない状態で稽古に入って。お稽古が入ってからも稽古すればするほど、ジョンがどんどん思いついちゃうんですよね(笑)。「ここでこれをするの?!」とか「こんな風になるんだ!!」とか、そういうことの連続で、劇場入ってからも新たな発想が出てきて。きっと開幕してからも、お客様の反応を感じながら、ジョンは新しい発想をしていくかもしれません。きっと千秋楽まで進化し続けていくのでしょう。こんなに広い場所で、ミュージカルでもあり、コンサートでもあり、そして映像もある。とにかく楽しい、緊張感溢れる、素晴らしい舞台になると信じています。

宮川浩

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

宮川浩:みんなどうなるか分からないと仰っていますが、僕こそ本当に何がなんだか訳がわからなくて(笑)。こんな広い会場に来て、ああ、本編に出ていたかったなとつくづく思っております。僕だけ初参加で、役ところとしてはみんなより身分が上なのですが、楽屋ではペコペコ(笑)......そんな気持ちで臨んでいます。ただただ、僕はもう本当に頑張るだけです。皆さん、どうぞよろしくお願いします。

大澄賢也

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

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大澄賢也:ジョンがすごくクリエイティブで、情熱や想像力があるんです。僕は振付アシスタントという立場で、また振りを起こしてやればいいのかな〜と思っていたんですが、どんどん新しいことを付け加えたり、もっと作ってくれと頼まれたりして、付いていくのに必死でした。光一くんのソロナンバーの振付をしたり、芳雄くんのソロナンバーを男性陣みんなで作ったりしたのですが、すごく盛り上がれるような内容になっておりますので、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。

舞台上はまるで“森”のよう!巨大なスクリーンも迫力がある

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

ーー2018年に世界初演、2020年にコンサートバージョンを経て、2021年にコンサート版で新たに生まれた新曲も盛り込んだ再演という上演を重ねてきました。今回は「何版」と評すればいいのでしょう?

堂本:確かに何版なんでしょうね(笑)。コンサートには違いないと思うんですが、何度も言いますように、ここまで芝居するのかと。やっている方もすごくチャレンジングです。......稽古場で、目をつぶって聞いていたことがあって。そうすると、コンサートという形で音楽も素晴らしいですし、ト書きから情景も想像しやすくなっていて、もしかしたら目が不自由な方でも楽しんでいただける気がして。言葉と音楽から想像できる舞台になっているんじゃないかな。

ーーこれまでの上演と比べて、今回大変だったことは?

井上:本編よりきついって、言ってましたよね(笑)

堂本:はい。芝居がト書きで進行していくところがあるので、キュッとしているんですね?そうするとシーンが連続しているところがあって、そういう意味では結構しんどい。しかも、久しぶりの傾斜ステージなので、体に堪えますね。

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

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ーー堂本さんと井上さんは久しぶりの共演となるわけですが、お互い変わったと思うところはありますか。

堂本:いや、(井上さんは)何も変わっていない!変わっていないのもおかしい話ですけど、相変わらず忙しくしていて、稽古も全然来ないです(笑)

井上:それも、変わっていない(笑)

堂本:それも変わっていない。本当にずっと連続してステージに立っていて、尊敬しています。決しておざなりにしているわけではなくて、一つひとつ真摯に取り組んで、本番に向けてしっかりと間に合わせてくる。それから、いろいろなことをチャレンジするんですよね。ジョンに「NO!NO!」と言われながらも(笑)、チャレンジする姿を見て、「ここまでやっていいんだ」と励まされるし、安心して一緒に舞台に立つことができます。

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

井上:(堂本さんは)基本的には変わらないですし、一緒に舞台に立つのは本当に楽しいんですが、光一くんを取りまく状況はどんどん変わっていって。光一くん自身が選んでやれることもどんどん増えていって、もちろん大変なこともあるんでしょうけど、どんどん光一くんの持つ世界が広くなっているなと感じるので、すごく刺激を受けています。でも、稽古場の居方(いかた)とか、朝全然起きていない感じとかは変わらない(笑)。それがまた愛おしいです。

堂本光一

井上芳雄

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

ーー最後に観客の皆さんに一言お願いします!

堂本:お客様はとにかく緊張なさらず、楽しんでいただきたいなと思います。思えば前回、オーケストラコンサートという形でやらせていただいたときは、まだコロナ禍でした。お客様は全員マスクをされていた状態で、これから世の中どうなってしまうんだろうという雰囲気でしたよね。僕らもソーシャルディスタンスを保ちながら演じた記憶があります。そういった中から、今、こういう形で上演できることを本当に喜ばしく思いますし、お客様にこの『ナイツ・テイル』の世界に浸っていただきたいなと思っております。

井上:いや、僕も(堂本さんと)同じ気持ちです。本当に豪華というか、贅沢に、出演者・ミュージシャン合わせて100人以上の人たちが、この舞台上いて。大きなステージと大きな画面でミュージカルをお届けするのは、また新たな試みだと思います。『レ・ミゼラブル』のワールドツアーも、『のだめカンタービレ』シンフォニックコンサートもあるみたいななので、また新しいミュージカルの流れができるんじゃないかなとワクワクします。ぜひ皆さん、楽しんでください!

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE舞台写真

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取材・文・撮影(会見部分)=五月女菜穂

公演情報

ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVE
 
日程・会場:2025年8月2日(土)~10日(日)東京ガーデンシアター
 
アーサイト 堂本光一 パラモン 井上芳雄
エミーリア 音月桂  牢番の娘 上白石萌音  ヒポリタ 島田歌穂  シーシアス 宮川浩  ジェロルド 大澄賢也
 
牡鹿 松野乃知 / 穴井 豪 岩下貴史 大山五十和 佐藤セイガ 西口晴乃亮 石井亜早実 遠藤 令 酒井比那 塩川ちひろ
知念紗耶 富田亜希 植木達也 神田恭兵 小西のりゆき 茶谷健太 照井裕隆 中井智彦 広瀬斗史輝 本田大河
青山郁代 岩瀬光世 咲花莉帆 田中真由 堤 梨菜 原 梓 藤咲みどり 水野貴以
 
邦楽 武田朋子(篠笛・能管) 小濱明人(尺八) 織江 響(津軽三味線) 松橋礼香(津軽三味線) 三浦公規(太鼓) 内藤哲郎(太鼓) / 石川 直(太鼓) 日野一輝(太鼓)

脚本・演出 ジョン・ケアード
作詞・作曲 ポール・ゴードン
日本語脚本・歌詞 今井麻緒子
 
原作 ジョヴァンニ・ボッカッチョ[Teseida]
ジェフリー・チョーサー[騎士の物語]
ジョン・フレッチャー/ウィリアム・シェイクスピア[二人の貴公子]

音楽スーパーバイザー・オーケストレーション・編曲・指揮 ブラッド・ハーク
振付 デヴィッド・パーソンズ
追加オーケストレーション コナー・キーラン
振付助手 大澄賢也/西岡憲吾
アクションコーディネーター 諸鍛冶 裕太
歌唱指導 中井智彦
 
装置 松井るみ
照明 中川隆一
音響 山本浩一
映像 栗山聡之
衣裳 ジーン・チャン
ヘアメイク 宮内宏明
稽古ピアノ 宇賀村直佳

演奏 東京フィルハーモニー交響楽団 東宝ミュージック ダット・ミュージック
演出補佐 今井麻緒子
演出助手 小貫流星
舞台監督 北條 孝
通訳 今井麻緒子/内藤章子
制作 斎藤凌子
制作助手 水島由季菜
 
プロデューサー 齋藤安彦/塚田 淳一
 
製作 東宝
 
宣伝美術 小西玲子 駒井茂
撮影 ハービー・山口
撮影協力 成田ゆめ牧場
 
協力:住友不動産商業マネジメント株式会社 ・ 東京ガーデンシアタ ー
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