クロノヴァ 2ndワンマンで見せた確かな成長と自信、Zepp DiverCity(TOKYO)公演をレポート

レポート
音楽
2025.8.27
クロノヴァ

クロノヴァ

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Chrono▷◀Reverse Summer One Man Live 2025「VOLT-EX」
2025.8.16 Zepp DiverCity(TOKYO)

2024年3月16日に1stオリジナルシングル「Antitype」でデビューを果たした2.5次元歌い手グループ・クロノヴァ。VOISINGの代表兼いれいすのリーダーでもある、ないこがプロデュースを担当したことでも話題を呼んだ。彼らの面白いところは白組(=かなめ、甘夢れむ、しゃるろ)、黒組(=ARKHE、しの、うるみや)の2グループに分かれていること。メンバー全員のチームワークに加え、双方が刺激し合うというユニークなスタイルだ。

そんな彼らは昨年12月に1stアルバム『Momentum-White-』『Momentum-Black-』(アルバムは白組&黒組の2タイプ)をリリースし、年末の12月28日にはそのアルバムを掲げ、初ワンマンをKT Zepp Yokohamaで開催。昼夜2公演とも満員にして大成功を収めた。もちろん、配信を通して地道にクロノメイト(=彼らのファンの総称)との絆を固めてきた結果だが、そのスタートダッシュから約8ヶ月――。クロノヴァは再び攻めに出た。

8月16日、夏ライブとなる『Chrono▷◀Reverse Summer One Man Live 2025「VOLT-EX」』をZepp DiverCity(TOKYO)で行い、実質2回目となるワンマン公演に挑戦した。テーマは「全て、解き放て。」。前回、冬に行った初ワンマンから約8ヶ月。果たして、どのような進化を見せてくれるのか。1部、2部とも超満員の中で迎えた公演だが、ここでは2部の模様をお伝えしよう。

思えば、前回のライブは真冬。それが今回はいきなり酷暑の夏! 季節の移り変わり=時間の経過を実感するが、やはり夏のライブはお祭り気分が強まる。開演前からフロアではクロノメイト達がペンライトをチェックする姿が見られ、久々のライブという期待感も加わり、いいムードだ。

クロノヴァ

クロノヴァ

開演時刻となり、場内に流れていた音楽が突如ボリュームアップ。「キャー!」という観客の叫びと共に照明が落ち、フロアはメンバーカラーのペンライトの光で埋め尽くされた。ステージ前には紗幕がおろされており、ここに映像が映し出されていく。ローディングのパーセンテージがどんどん上がっていく演出にドキドキしながらメンバーの登場を待つ。紗幕に各メンバーのキャラクターが紹介されると、すでにステージにスタンバイしてメンバーにもスポットが当たる。かなめ、甘夢れむ、しゃるろ、ARKHE、しの、うるみやの生の姿に大声援が渦巻く。この盛り上がりの中、本編はライブリード曲として発表された「VOLT-EX」でスタートした。クロノヴァの得意技であるRAPをフィーチャーしたクールなナンバーで、冒頭から激しいダンスとボーカルのフォーメーションの迫力に圧倒される。

2曲目は白組と黒組が織りなすパワーのぶつかり合いがカッコいい「Order × Chaos」。2曲をバシッとキメたあと、個性豊かなメンバーが自己紹介を行った。白組リーダーのかなめが、集まってくれたクロノメイトに感謝の言葉をかければ、黒組リーダーのARKHEは「喜べ! 謁見を許してやる!」と、ブレない魔王キャラで挨拶。甘夢れむ(白組)はキュートネス全開のキャラで魅力をふりまき、しゃるろ(白組)は「僕が世界でいちばん……」と観客に問いかけ、「光ってる~!」のレスポンスを引き出す。グループ最年少のしの(黒組)は「また会えたね!」とキュンとする言葉でクロノメイトを悶絶させた。うるみや(黒組)は増し増しになったワイルドさをアピールしつつ、関西キャラで場内をなごませた。

その後、和テイストをフィーチャーしたヘヴィーなロックチューン「残夢散」と、オリエンタルな音色で聴かせるRAPナンバーの「LONGONIA」を披露。格闘技を思わせるアグレッシブなダンスも見せつけた。

クロノヴァ

クロノヴァ

クールな楽曲を集めた最初のブロックのあと、ステージを覆う紗幕には初ライブの時も登場したAIキャラクターの“Axel”が出現。楽屋に引っ込んだメンバーに(音声のみで)直撃インタビューをするとのこと。まずは白組のかなめ、甘夢れむ、しゃるろの楽屋を訪れた“Axel”、どうもメンバーにイジられているようだが、それぞれの個性が際立つトークを引き出し、仕事をこなす。

そしてこの後はソロコーナーへ。一番手はしゃるろ。曲はキラキラのポップチューン「shine」。メンバーカラーのブルーのペンライトが揺れる中、優しい歌声で魅了。その一方で、まさかの片手側転を披露するなど、クロノメイトのハートを鷲掴みに!

しゃるろ

しゃるろ

しゃるろがうっとりする空気を作ったあとに登場したのは黒組のリーダー・ARKHE。赤い照明と赤いペンライトに染まった場内で、ワイルドなハードチューン「EX RANK」を熱唱。鬼気迫る迫力で高い熱量のパフォーマンスを見せつけた。

ARKHE

ARKHE

3番手は白組リーダーのかなめ。歌うのは「fake idea」。ARKHEの激しい歌のあとだけに、しっとりした楽曲が際立つ。昨年末の1stワンマン同様、椅子を使った演出が印象的だった。ただ、その表現力が以前より深まっていたのは言うまでもない。

かなめ

かなめ

続いてクロノヴァの末っ子、しのが登場。「この曲、半年前(=初ライブ)と比べて向き合い方は変わったけど、変わらないところもあるということを伝えたい」と前置きし、「Core」へつなげた。前回ライブで聴いた時は、彼の繊細さにドキドキしてしまったが、今回は逞しさすら感じさせる歌声だった。

しの

しの

5番手は甘夢れむ。彼は甘い歌声で「宵闇のMagic」を歌唱。カワイイ魅力をふりまく一方、曲の途中では低音RAPでキャラとのギャップを演出。多面体の個性をアピールした。曲が終わると、場内から「かわいい!」の声が飛び出すのも彼らしいところ。

甘夢れむ

甘夢れむ

ソロコーナーのラストはうるみや。彼はいきなり激情のシャウトで「Destination」へ突入。とてつもない熱量でロックナンバーを歌い上げていく。あげく、ジャケットを脱いで上半身裸に! そして「ひとつになろうか!」と煽り、鍛えた腹筋や背筋を見せつけて場内の温度を沸騰させた。

うるみや

うるみや

あまりのワイルドさにザワつく会場をなだめるように、再び紗幕にAIキャラの“Axel”が映し出される。今度は残る3人の楽屋インタビューに出動。まずはARKHEの楽屋へ。圧のあるARKHEのトーンに手こずり気味の“Axel”が微笑ましい。一方、しのの楽屋では「あとで一緒に2ショ撮りましょ!」と懐かれ、うるみやの楽屋ではそのパワーに圧倒され……と、ここでもそれぞれの魅力的なキャラを引き出してくれた。

本編はいよいよ後半戦へ続いていく。ステージでは6人が椅子に座った状態で出現。dopeな「propaganda」を披露した。シニカルにして毒を含む歌詞、中毒性のある中東風のメロとリズム、全編硬派なRAPが展開する楽曲は何度聴いてもゾクゾクする。

クロノヴァ

クロノヴァ

次のブロックでは、張り合うように白組と黒組に分かれてのパフォーマンスタイムとなる。先攻の白組は「On Fire」で勝負。洗練されたダンスビートでオトナの恋の駆け引きを甘く歌ったキラーチューンを歌唱。白組らしい爽やかな空気で会場を包んだ。対する黒組はバリバリのロックナンバー「Endsville」を投下。挑むようなパフォーマンスで後半へのはずみをつけた。

ここでステージには再び6人のフルメンバーが揃い、軽くMCタイムへ。明らかに自信をつけ、ひとまわり成長したメンバーの表情は明るい。成長と言えば、しのの身長が伸びた!……と、リアルな成長の話題で盛り上がる。もちろん、ステージからにじみ出るオーラとパフォーマンスの力強さは1stワンマンを軽く超えていた。そろそろ、その情熱を全開放する時間……というわけで、ここで多くのクロノメイトが聴きたかったであろうデビュー曲「Antitype」が飛び出す。ダークさ、息つく間もないボーカルフォーメーション、全てに没入できるカッコよさだ。そしてラストは1周年記念曲である「HEXAGRAM」でフィニッシュ。歌詞にはクロノヴァとしての決意表明が滲む。カッコよさが充満した本編はここで終了。体感的にはあっという間に感じられた。濃厚な時間は過ぎるのがはやい!

クロノヴァ

クロノヴァ

クロノヴァ

クロノヴァ

まだまだ物足りないクロノメイト達のアンコールを受け、メンバーはラフな雰囲気でステージに戻ってきた。綿密に練られた本編とは違い、リラックスした表情で夏らしいブチ上げ曲「アラブリマスカ」、そしてお祭りナンバーにふさわしい「MEGA FUN!!」で、ライブの一体感を作り上げていく。

クロノヴァ

クロノヴァ

クロノヴァ

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大ラス曲の前にはメンバーがそれぞれMCで、クロノメイト達への感謝を伝えた。そしてしのが「みんなタオル持ってますか? 正真正銘最後の曲です!」と、ブチ上げ曲「CHERRY SUMMER」へ。メンバーは全員、タオルをぶん回してクロノメイトを鼓舞。夏らしいハジケた景色を作り上げた。MCの中でかなめは「クロノメイト達と約束したツアーを実現させたい」と語り、場内を沸かせる場面も。その先にはメンバーの目標であるさいたまスーパーアリーナ公演も視野に入っていることだろう。それにしても8ヶ月でライブの完成度をここまで高めてくるとは……。近況などは配信で発信している彼らだが、おそらくその裏では着々とツアーや楽曲制作を続けているに違いない。今度ライブで会う時には、どんな姿を見せてくれるのだろうか。次回、その無限大の伸びしろを体験するのが楽しみだ。

クロノヴァ

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文=海江敦士

セットリスト

Chrono▷◀Reverse Summer One Man Live 2025「VOLT-EX」
2025.8.16 Zepp DiverCity(TOKYO) -2部-

1. VOLT-EX
2. Order × Chaos
3. 残夢散
4. LONGONIA
5. shine(しゃるろソロ)
6. EX RANK(ARKHEソロ)
7. fake idea(かなめソロ)
8. Core(しのソロ)
9. 宵闇のMagic(甘夢れむソロ)
10. Destination(うるみやソロ)
11. propaganda
12. On Fire(白組曲)
13. Endsville(黒組曲)
14. Antitype
15. HEXAGRAM
[ENCORE]
16. アラブリマスカ
17. MEGA FUN!!
18. CHERRY SUMMER
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