横浜アリーナで開催、世界を席巻するヒップホップアーティストが集結する『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』 FUTUREら出演者を紹介

2025.9.16
コラム
音楽

『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』

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2025年10月3日と4日の2日間、横浜アリーナを舞台に開催される『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』は、世界を席巻するヒップホップ界のトップランカーたちが集結する、国内史上最大規模のヒップホップフェスティバルだ。豪華な顔ぶれが、横浜の夜を熱狂の渦に巻き込む。

過去二回に続き、この歴史的なイベントを彩るインターナショナルアーティストたちを紹介する。
 

■FUTURE

FUTURE

アトランタ出身であるFUTUREは、現行ヒップホップを語るうえで欠かせない存在である。独特のメロディックなフロウとオートチューンを駆使したスタイルで、2010年代からシーンを牽引してきた。2012年のメジャーデビューアルバム『Pluto』には、「Turn On the Lights」をはじめ、「Magic (Remix)」 (featuring T.I.)、「Tony Montana」 (featuring Drake)、「Same Damn Time」といったヒットが収録され、爆発的な人気を獲得。日本のナイトクラブでもフロアを沸かせ、瞬く間にその名を広く知らしめた。
代表曲の系譜は、年代ごとにシーンの進化を象徴している。2015年には「March Madness」「Stick Talk」がストリートアンセムとして熱狂的支持を集め、2017年の「Mask Off」では中毒性のあるフルートの旋律と共に、FUTUREの名を世界的に確立させた。続く2020年には「Life Is Good (featuring Drake)」がスマッシュヒットとなり、ストリーミング時代を代表する楽曲として記録的な再生数を叩き出した。2022年には「WAIT FOR U (featuring Drake & Tems)」がグラミー賞を受賞し、アーティストとしての評価をさらに高めた。そして2024年には、Metro Boomin、Kendrick Lamarと共にリリースした「Like That」が全米チャート1位を獲得。攻撃的かつ壮大なサウンドで話題を呼び、同年を代表する一曲となった。
『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』Day2では、FUTUREがその圧倒的なキャリアをヘッドライナーとして横浜アリーナで披露する。Day2には過去に共作経験のあるMoneybagg YoやRae Sremmurdがラインナップされており、当日は思いがけないコラボレーションが披露される可能性もある。さらに、これまでに数々のヒット曲を共に生み出してきた盟友Metro Boominが名を連ねており、彼の手による「Mask Off」「Karate Chop」「Wicked」「Type Sh*t」「Superhero」など、過去のヒット曲がサプライズ的に再現されれば、それは近年のヒップホップを象徴するサウンドを、その場で体感できる奇跡的ともいえる瞬間となるだろう。
ヒップホップの進化を最前線で体現してきたFUTUREのパフォーマンスは、フェスティバルのハイライトであると同時に、観客にとって2020年代ヒップホップの真髄を味わう体験となるに違いない。


■Moneybagg Yo

Moneybagg Yo

メンフィス出身のMoneybagg Yoは、南部ヒップホップの新世代を代表する存在として確固たる地位を築くラッパーである。Boosie、Yo Gotti、Juvenile、そしてFUTUREといった先輩アーティストの影響を受け、2011年のデビューシングル「F U Pay Me」からキャリアをスタート。地道な努力と独自の才能を武器に、着実にシーンの頂点へと駆け上がった。
同郷の先輩Yo Gottiとのコラボレーションを経て、2017年のアルバム『Heartless』『Federal 3X』で注目を集め、翌年には『2 Heartless』がチャートインを果たし、全国的な知名度を獲得した。ここから南部ヒップホップの新世代を代表する存在としての地位を確立していった。
代表曲は、現代トラップシーンを象徴する楽曲群として評価されている。「Said Sum」「Wockesha」「Whiskey Whiskey」「Shottas (Lala)」「All Dat」などのヒット曲は、独特のメロディアスなフロウと生々しいリリックで多くのリスナーを魅了する。特に2020年のアルバム『Time Served』はビルボード200で3位を記録し、「All Dat」などのシングルでチャート支配力を示した。2021年のアルバム『A Gangsta's Pain』では全米チャート1位を獲得し、トップアーティストとしての地位を確固たるものにした。
『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』Day2では、Moneybagg Yoの圧倒的な存在感が横浜アリーナを包む。注目は、同じDay2に出演する盟友FUTUREとの共作楽曲だ。両者は「Hard For The Next」「Keep It Low」「OKAY」といったコラボを発表しており、これらが披露されることも期待できる。「Hard For The Next」のようにGinuwineのサンプリングとR&Bの要素を巧みに取り入れた楽曲は、両アーティストの化学反応を象徴する名曲として、会場を大いに沸かせることだろう。
南部ならではの重厚なビートと洗練されたメロディを融合させたMoneybagg Yoのパフォーマンスは、現代ヒップホップの多様性と奥行きを体感できる貴重な体験となる。リアルなストーリーテリングと圧倒的なライブ力が、観客に忘れがたい夜を提供するに違いない。
 

■TRIPPIE REDD

TRIPPIE REDD

オハイオ州カントンで育ったTRIPPIE REDDは、感情の境界を打ち破る革新的なサウンドで注目を集める才能である。天使のような高音ボイスと悪魔的なエネルギーを併せ持つ彼のスタイルは、従来のヒップホップの枠組みを大胆に拡張してきた。2017年、『A Love Letter to You』で鮮烈なデビューを果たすと、「Love Scars」の切ない旋律が瞬く間に世界を虜にした。同時期にXXXTentacionと制作した「Fuck Love」は、後にダイヤモンド認定という偉業を達成し、彼の名を音楽史に刻み込んだ。
楽曲の変遷を辿れば、彼がいかに音楽シーンに革命をもたらしたかが分かる。2017年、Travis Scottを迎えた「Dark Knight Dummo」は、ダークで幻想的な世界観でビルボードHot 100の72位に食い込み、リードアーティストとしての地位を確立。翌2018年には「Taking a Walk」で46位まで上昇し、「Topanga」と共に彼の商業的実力を証明した。2018年にリリースしたデビューアルバム『Life's a Trip』はビルボード200の4位という快挙を成し遂げ、2019年リリースの『!』も5位をキープ。そして同年にリリースした『A Love Letter to You 4』で念願の全米1位の座を射止めた。
そして、現在のポジションを確固たるものとしたのが「Miss the Rage」だった。Playboi Cartiとのケミストリーが炸裂したこの一曲は、自己最高位となる11位まで駆け上がり、新世代ラップの金字塔として語り継がれている。さらに「Holy Smokes」ではLil Uzi Vertとタッグを組み、50位を記録。同世代のスターたちとの絶妙な共鳴が、彼の表現力の幅広さを物語っている。
横浜アリーナで開催される『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』Day1において、TRIPPIE REDDの多面的な才能が一夜限りの魔法を生み出す。もし代表曲「Miss the Rage」「Dark Knight Dummo」「Taking a Walk」がセットリストに組み込まれれば、会場全体を熱狂の渦に巻き込むことだろう。特に「Miss the Rage」では、観客と一体となってシャウトする圧巻の光景が期待される。また、彼の感情表現の幅を象徴する「Love Scars」では、アリーナ全体が静寂に包まれた後、観客の心に深く響く歌声が響き渡るはずだ。
さらに注目すべきは、彼独特のステージプレゼンスである。髪色やファッションで話題を集める彼が、どのようなビジュアルで登場するかも見どころの一つ。メロディアスなエモーショナルラップからアグレッシブなハードコアまで、彼のパフォーマンスは音楽の持つ無限の可能性を観客の心に深く刻み込むことになるだろう。

 

これほどの豪華ラインナップが一堂に会する瞬間は、まさに奇跡と言っていいだろう。こんな機会は二度と訪れないかもしれない。日本のヒップホップフェスティバル史に深く刻まれるであろう『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』。体感できるチャンスを逃してはいけない。


Written by DJ SHUNSUKE

イベント情報

『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』
2025年10月3日・4日
横浜アリーナ
  • イープラス
  • FORCE Festival
  • 横浜アリーナで開催、世界を席巻するヒップホップアーティストが集結する『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』 FUTUREら出演者を紹介