愛する滋賀の魅力を音楽で、エンタメで満喫!西川貴教主催『イナズマロック フェス』の精神は永遠にーーT.M.Revolution、FANTASTICS、IMP.、YUTA(NCT)、FRUITS ZIPPER、ニジガク、IS:SUEら響宴

2025.10.25
レポート
音楽

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『イナズマロック フェス 2025』9.21(SUN)滋賀・烏丸半島芝生広場 特設ステージ

滋賀県出身のアーティストであり、滋賀ふるさと観光大使を務める西川貴教が、2025年9月20日(土)・21日(日)の2日間にわたり、滋賀県草津市で『イナズマロック フェス 2025』(以下『イナズマ』)を開催した。琵琶湖に隣接する烏丸半島芝生広場の特設ステージでは、2日間でアーティストやパフォーマー合わせて約100組が出演。全国各地から約8万人もの観客が集結し、『イナズマ』そして滋賀の魅力を、グルメやエンタメなどを通じて存分に楽しむ2日間の饗宴が繰り広げられた。今回は、その2日目の模様を振り返る。

フースーヤ

2日目となる21日、雷神ステージにはIMP.、IS:SUE、T.M.Revolution、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、FANTASTICS、FRUITS ZIPPER、YUTA(NCT)が登場。各ステージの転換タイムには、エルフ、オーサカクレオパトラ、ツートライブ、フースーヤ、丸亀じゃんご、ミサイルマンといった実力派芸人が登場し、ライブの合間も休むことなくエンターテインメントが繰り広げられた。

IS:SUE

「雷神ステージ」のトップバッターは、ガールズグループのIS:SUE。この日が『イナズマ』初出演となる彼女たち。「What’s Up,滋賀! 盛り上がっていきましょう!」と呼びかけ、「SHINING」「CONNECT」「THE FLASH GIRL」といったタフなナンバーをメドレーで展開。自己紹介を兼ねたラップでは、それぞれのスキルをたっぷりと披露し、海賊をコンセプトにした衣装で強気なダンスパフォーマンスを見せた。「Tiny Step」「Breaking Thru the Line」では、開放感あふれるサビでオーディエンスを盛り上げ、短い時間ながらもトップバッターとして会場のボルテージを一気に高めた。

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

『ラブライブ!』シリーズの「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」から、この日は5人のメンバーが登場。1曲目のキラキラしたアイドルソング「虹色Passions!」から、それぞれ個性豊かな歌声で観客を魅了。息の合ったダンスパフォーマンスに、観客もハイジャンプで応える。初の『イナズマ』出演、そして滋賀でのステージを満喫していると語る5人。「全員まとめて盛り上がっていくぞー!」とポーズを決めた瞬間、大歓声が上がったのが「Just Believe!!!」。コールにハンドクラップと、観客のボルテージも急上昇!

サーベル風のロングサイリウムを手に、学ラン風の衣装へチェンジ。打ち込みサウンドがアッパーに突き抜ける「繚乱!ビクトリーロード」へと突入すると、同じく学ラン姿の西川貴教がゲストとして登場!(しかもメンバーカラーはゴールド!) 自己紹介風のリリックやダンスフォーメーションもばっちりで、違和感なくメンバー入りする彼の姿に、観客はもちろんメンバーも大興奮。ラスト「Fly with You!!」まで、初出演とは思えない熱量の高いパフォーマンスで、全6曲を駆け抜けた。

FRUITS ZIPPER

この日の『イナズマ』には、ボーカルグループから声優ユニット、アイドルグループまで、多彩なジャンルのアーティストが出演。その中でも、“NEW KAWAII”の輝きを放っていたのがFRUITS ZIPPERだ。1曲目「NEW KAWAII」では、タイトル通りのパフォーマンスで“KAWAII”を猛アピール♪ ふわふわエアリー×チェックの衣装が弾み、スクリーンに映るメンバー一人ひとりの表情に、会場のあちこちから「可愛い〜!」の声が上がる。

彼女たちの名前を国内外に広めた代表曲「わたしの一番かわいいところ」では、小さな子どもも一緒になって歌い踊り、“KAWAII”をみんなで作り上げていく。「FRUITS ZIPPERでいっぱい元気にするね♪」と「ぴゅあいんざわーるど」では高速リリック×ポップなサウンドで魅了。今年8月に発表した新曲「ピポパポ」では、ハイテンションかつコミカルな展開で“KAWAII”を全肯定! ラストの「完璧主義で☆」まで“NEW KAWAII”を貫いたパフォーマンスに、大きな歓声が送られた。

YUTA(NCT)

多国籍ボーイズグループ・NCTから、NCT127のメンバーであり、俳優やソロアーティストとしても活躍するYUTAが『イナズマ』に初登場。「Are you ready?」とギラついた視線を送ると、「New World」で堂々たるパフォーマンスを披露。バンドセットでのステージとなったこの日は、エネルギッシュなバンドサウンドに加え、覇気ある歌声と佇まいがロックアーティストそのもの。NCT127でのスタイリッシュなイメージとは一線を画す姿に、観客は思わず呆気にとられる。

「When I’m Not Around」では、西川がゲストとして飛び入り参加。まさかのギタリストとしてステージに立つというサプライズに、観客は大喜び! コーラスやスクリームなど、普段の西川のステージでは見られないレアなパフォーマンスで、可愛い弟分のステージを盛り上げる。後半は「Two Of Us」「Off The Mask」など、“イナズマロック”にふさわしいギラついたスケール感のあるパフォーマンスで、観客を圧倒した。

IMP.

7人組ボーイズグループ・IMP.は、オールブラックの衣装で勇ましくステージに登場。「最高の思い出作ろうか! ついてこい!」と声高に叫び、「Tricky」から鬼気迫るタフなビートで観客を盛り上げる。「SWITCHing」では、ダンサブルなサウンドとキレ味抜群のダンスパフォーマンスで観客の視線を奪う。「まだまだ行けるぞ、滋賀!」と観客の表情を見渡しながら、メンバー一人ひとりがフィールドを煽っていく。

初出演のイナズマで確かな軌跡を残そうと、フルスロットルのパフォーマンスで魅せる7人。「最高の景色だね!」と満足げな表情を見せる。「Reckless Love」では流麗に、「SYNERGY~以心伝心~」では和テイストのサウンドで艶っぽく。緩急をつけた楽曲で個性を打ち出していく。疾走感あふれる「AKANESASU」では、「フェスで夢だった!」というタオル回しで一体感をアップ! 「来年もイナズマで会えるように頑張る! もっとすごいパワーをぶつけ合って、イナズマを呼ぼう!」と今後の活動への意欲を語り、ラスト「CRUISIN‘」まで、グループの魅力を存分に届けてくれた。


水平線

この日の風神ステージには、EVE OF THE LAIN、かわにしなつき、Sakurashimeji、水平線、デラックス×デラックス、Faulieu.、MYERA、MAYSON’s PARTY、moxymill、ミーマイナー、LauncherNo.8と、世代もジャンルも超えたアーティストたちが出演。「好きなアーティストが、大好きな『イナズマ』のステージに出演するなんて!」「初めて観るアーティストが多いけど、『イナズマ』の風神ステージに出るというだけで信頼して観られる!」という声もあり、会場は終始大賑わいだった。

盛り上がっていたのは風神ステージだけではない。竜神ステージでは、全国のご当地キャラが集結し、撮影会やパフォーマンスを披露。フェス飯の試食会や滋賀県のPRタイム、地元大学生によるパフォーマンスなど、滋賀の魅力をたっぷり堪能できるステージが次々と展開された。ご当地キャラたちは無料エリアを練り歩き、観客との写真撮影にも応じるなど、サービス精神も旺盛!

滋賀の魅力を知るブースも充実。「おいで〜な滋賀 体感フェア」では、今すぐ滋賀県全域へ遊びに行きたくなるような体験ブースが12か所登場。会場のある草津市はもちろん、東近江、大津、守山、野洲、栗東など近隣の市の観光疑似体験や、滋賀県立琵琶湖博物館による琵琶湖の生き物について学べるブースもあり、スタンプラリーを楽しみながら滋賀の魅力を知ることができる。ちなみに、会場のある草津市は温泉で有名な群馬県の草津とは異なることをアピールするため、「温泉ないマーク」の焼き印体験ができるユニークなブースも展開。「ここにいるだけで滋賀の魅力がわかる!」「子どもも楽しめるスタンプラリーがいい」と、こちらも多くの観客で賑わっていた。

観客へのインタビューで最も多かった声が「『イナズマ』は無料でもらえるアイテムがいっぱい!」というもの。音楽イベントで無料でもらえるものって?と会場を歩いてみると……ポテトチップス、ガンプラ、うちわや缶バッジなど、西川貴教にまつわるグッズがずらり。気がつけば両手いっぱいに無料グッズを手にしていた。

ガンダムといえば、西川貴教は『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの主題歌などを手がけていることもあり、場内のアミューズメントエリアにある「ガンダムR(リサイクル)作戦」では、ガンプラ体験キットを無料配布。さらに、限定ガンプラの販売やプラモデルリサイクルを体験できるイベントなど、音楽のジャンルを超えたブースが展開されていた。

そして、ファンを“イナズマ沼”に引き込むのがイベント関連グッズ。Tシャツやタオル、ラババンといった定番アイテムに加え、イナズマでは“お土産”がとにかく充実している。サラダパン、イナズマロックカレー、イナズマ漬(漬物)、プリン、せんべい、クッキー、さらにはお正月用のおせち料理まで! 滋賀の食材を使ったものも多く、まるで物産展のようなラインナップに驚かされる。

FANTASTICS

3年連続出演となるFANTASTICS。グループ初の野外フェス出演が『イナズマ』だったこともあり、思い入れもひと味違う。「TOP OF THE GAME」から始まったステージでは、中島颯太の透明感ある歌声と八木勇征の甘くウェットな歌声が、観客の視線を一瞬で奪う。「SPLASH」ではタフなビートに合わせ、8人のキレのあるダンスパフォーマンスが観客のテンションを引き上げる。「DiVE」ではさらりとダイナミックなパフォーマンスを披露し、ツインボーカルが打ち出す楽曲の世界観をダンスで表現。

3年連続出演、そしてアリーナツアー目前ということで、この日はバンドを引き連れてのステージに。ツアーの世界観を体感できる「BFX」では臨場感たっぷりのバンドサウンドに、8人が全力のダンスパフォーマンスで応える。「VICTORY」「Someday」「Choo Choo TRAIN」の名曲メドレーでは、多幸感と一体感を生み出し、メンバーはステージを右へ左へと駆け回り、観客のテンションを最高潮へと導いた。

『イナズマ』ファミリーのステージといえば、やはり期待されるのが西川の登場。「やらせていただきます! ぶっつけ本番でございます!」と「ブレイクライン」では歌声をぶつけ合うだけでなく、グループの一員としてダンスも披露。ファミリーのステージに華を添えた。

T.M.Revolution

『イナズマロック フェス2025』2日間のステージを締めくくるのはT.M.Revolution。琵琶湖に眩い夕景が差し込むなか、会場いっぱいに“革命”タオルが掲げられる光景は何とも美しい。公式SNSで事前にセットリストを公開するという初の試みもあり、オーディエンスの期待値は存分に高まっていたが、やはり生のライブの迫力は圧倒的! 「飛べ!『 イナズマ』!」の叫びとともに「SHAKIN’ LOVE」でボルテージマックスのパフォーマンスを展開。2日間の数々のステージを経て、フィジカルが存分に高まったのは観客も同じ。嬉々とした観客の反応を前に、「それ、最高!!」と満足げな表情を見せる。

今年でデビュー30周年を迎えたT.M.Revolution。過去のツアーではファンからの投票でセットリストを組むなど、ファンとともに築き上げてきた歴史は、『イナズマ』のステージでもまざまざと感じられた。「MID-NITE WARRIORS」「VITAL BURNER」と、彼の圧倒的な歌声が大迫力のバンドサウンドを凌駕するように琵琶湖に響き渡る。「今年も最高の景色が作れた!!」と、集まった観客やスタッフへ感謝の気持ちを伝えつつ、来年から『イナズマロック』の名称を変更することを改めて言葉にして伝える。アーティスト主催の音楽フェスの先駆けとして走り続け、ファンとともに育て上げた『イナズマロック』の名に愛着があるものの、名前にとらわれず、イチから出直すつもりで頑張りたい。ここが夢を叶える場所になればと意欲を語る彼。それでも「県知事選に色気があるとか、匂い消してるだけの愉快なおじさんじゃない」と、多方面での活躍を自らイジりつつ、「じゃ、飛ばそうか!!」とさらにギアを上げていく。

「Wasteland Lost」「夢幻の弧光」と、ドラマチックかつダイナミックな歌声を響かせる。オーディエンスとともに限界突破を目指すなか、「ついてこれるヤツだけ暴れてください!」と「LOVE SAVER」では、ひりつくようなギターサウンドが駆け抜ける中、拳を高く突き上げ、圧巻のパワーボイスを響かせる。ラストの「The edge of Heaven & Revolution」を終えたとき、観客の表情は多幸感と達成感に満ちていた。その表情こそが、2日間のイベントの成功を示す証。彼もまた「最高です! この景色を観てるだけで十分、ご褒美をいただきました!」とご満悦。アンコールでは出演者を呼び込み、「Lakers」でロックバンドもアイドルもボーカルグループもごちゃまぜの“ロックな生き様”を見せつけ、大団円の2日間を締めくくった。

「これからも続く『イナズマ』のライブに、会いにきて!」と叫んだT.M.Revolution。来年、2026年9月19日(土)・20日(日)・21日(月・祝)には、3日間の開催が決定。『イナズマロック フェス』の名称は変わっても、『イナズマ』の精神は変わらない。彼が愛する滋賀で、琵琶湖で、また最高の音楽が鳴り響く日が待ち遠しい。

取材・文=黒田奈保子 写真=『イナズマロック フェス 2025』実行委員会 提供

イベント情報

『イナズマロック フェス 2025』
■日程:2025年9月20日(土)、21日(日)
■会場:滋賀県草津市 烏丸半島芝生広場 (滋賀県琵琶湖博物館西隣 多目的広場)
 
■お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~18:00日・祝休)
■Official HP:http://inazumarock.com/
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