本田礼生・赤澤燈・加藤良輔が情熱とユーモアを込めて描き出す、三人芝居『クリエイターズハイ!!!』が開幕

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三人芝居『クリエイターズハイ!!!』舞台写真         (C)東映

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2025年10月12日(日)東京・シアターサンモールにて、三人芝居『クリエイターズハイ!!!』が開幕し、舞台写真&オフィシャルゲネプロレポートが届いたので紹介する。

本作は、本田礼生、赤澤燈、加藤良輔が出演する三人芝居。脚本を吉﨑崇二(ABEMA『死ぬほど愛して』、舞台『コーリング』(脚本)他)、演出を川本成(劇団 EXILE『勇者のために鐘は鳴る』(演出)、夏休み!オン・ステージ「パペットミュージカル すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」(脚本・演出)他)が手掛け、熱と衝突に満ちた“制作会議”の物語を、情熱とユーモアを込めて描き出す。

ゲネプロ レポート

三人芝居『クリエイターズハイ!!!』が開幕した。

本作は、東映プロデュースによる“本田礼生×赤澤燈”の演劇企画の第三弾。第一作の三人芝居「オブセッション」、第二作の二人芝居「追想曲【カノン】」に続く本作は、脚本に吉﨑崇二、演出に川本成を迎え、本田&赤澤と親交の深い加藤良輔との三人芝居を上演する。

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舞台は、とあるアニメ制作会社。惜しまれながらこの世を去った人気漫画家・伊集院の未完の遺作「鋼のフウヤ」をアニメ化するべく、プロデューサーの成瀬、伊集院の担当編集者・三宅、売れっ子脚本家の有馬が集まる。

打ち合わせは順調。有馬の書いたプロットを成瀬は絶賛し、何の問題もなく事は進むはずだった。ところが、担当編集の三宅が、有馬のプロットは原作を無視している、原作がある以上原作に従うべきだと主張したことから事態は一変。両者の言い分は平行線を辿り、脚本開発は暗礁に乗り上げる。はたして「鋼のフウヤ」は完成するのか。本作は、知られざるアニメ制作の舞台裏を描いたハートフルコメディだ。

見どころは、生真面目で融通の利かない三宅と、腕はいいがノリがチャラい有馬の応酬。有馬は、シアトル系コーヒーショップの紙コップを片手に会議室にやってくるような、The 業界人。一方、三宅は何事もきっちりしないと気がすまない堅物な性格。水と油の二人は、もちろん相性最悪。有馬の上げてきた脚本に対し、三宅は伊集院先生の描いたフウヤはこんなことしないとダメ出しの嵐。そんな両者のいがみ合いを、赤澤と加藤が軽やかに演じ、笑いを生んでいく。

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一方、間に挟まれ右往左往するのが、プロデューサーの成瀬だ。伊集院の大ファンだという成瀬は意気込みこそ本気だが、初のチーフプロデューサーという大役に緊張気味。意見の食い違う三宅と有馬を前に慌てふためくばかりで、頭を下げることしかできない。そんな経験が足りないがゆえの未熟さを本田が愛嬌たっぷりに演じることで、頑張る成瀬がいつの間にかいとおしく思えてくる。

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三人芝居らしいテンポのいい会話劇を主軸としながら、有馬の書いたシナリオを三人が劇中劇風に実演することで、ともすると単調になりがちなワンシチュエーションものという設定にメリハリをつけ、観客を飽きさせない。気づけば、脚本づくりに夢中になっている三人のことを応援したくなっているだろう。

三人に残されているのは、伊集院が発表した原作の既刊12巻と、その後の展開を走り書きしたメモのみ。メモに記されたキーワードをヒントにしながら、伊集院はこの先どんなストーリーを描くつもりだったのかを三人は考察する。『ラヂオの時間』のようなバックステージものの痛快さに、『キサラギ』のような密室推理劇的な面白さを掛け合わせた、会議劇が好きな人にはたまらない一本だ。

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大好きな作品の続きを創作する。それは夢のようで、実際には非常にデリケートな作業だ。単に原作をなぞればいいわけじゃない。だけど、原作を自分たちの都合のいいように改ざんしていいわけでもない。原作の魂を継承するという、文字にすれば簡単だけど、具現化するのは困難な作業に四苦八苦する成瀬たち。その姿に、もしかしたら普段楽しんでいる作品の裏側でもこんな格闘があるのだろうかと、つい想像したくなるのも本作の醍醐味の一つだ。

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また、お仕事ものという意味では、観客の日常と地続きの設定であることも大きな特徴。自分たちの生活とはまったく違う世界に連れて行ってくれる舞台もいいけれど、登場人物が身近に感じられる舞台もまた感情移入がしやすくて面白い。打ち合わせ先の Wi-Fi のパスワードを入力するのに手こずったり、アクの強い仕事相手に翻弄されたり、思わず「わかりみ」と頷いてしまうシチュエーションが本作には盛りだくさん。日々仕事に追われる観客にとっては、共感必至の物語だ。

やる気はあれど、つい顔色を窺ってばかりいた成瀬は、脚本づくりを通して少しずつ変わっていく。その成長が描くのは、仕事に対する誠意。自分の仕事に対して誠実であるとはどういうことだろうと気づかせてくれる物語でもある。きっと観終わったあとは、少しだけ明日からの仕事に前向きな気持ちになれるはず。

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三人芝居『クリエイターズハイ!!!』は10月19日(日)までシアターサンモールにて上演中。その後、大阪に場所を移し、10月23日(木)から 10月25日(土)まで扇町ミュージアムキューブ CUBE01にて上演する。笑いと胸が熱くなるようなドラマがつまった本作。ぜひ劇場で元気をチャージしてほしい。

出演者コメント

■成瀬歩役:本田礼生
ついに幕が上がります。
正直幕が上がる実感がまだありませんし、まだまだ詰めていきたいところだらけです。しかし、演劇というものはそういうものなんですねぇ。
100%がないものを何処までも追求していく。
本番が始まっても、最後の最後まで、クリエイターズハイになって頑張ります。
この作品を通じて、モノづくりの面白さ、厳しさ、そして、それに関わる人たちの誠実さを感じてもらえたら嬉しいです。
千穐楽まで、全力で駆け抜けて行きたいと思います。劇場でお待ちしております。

■三宅慎太郎役:赤澤燈
いよいよ三人芝居『クリエイターズハイ!!!』開幕します。
本田礼生との演劇三作目。前回の二人芝居の痺れがまだ心に残る中、またこうして一緒に板の上に立てる機会があること。とても幸せに思います。感謝!!! 心から!!!
さて、今回は三人芝居!!! しかもそんな二人の敬愛する先輩にも出演していただきます。加藤良輔先輩に甘えながら、三人ならではの空気感で皆様に作品をお届けしたいと思います。
クリエイターズハイ!!!
タイトルの通り作品を作る人たちのお話。
僕らも演劇作る人間として、誠意を持って楽しみたいと思います。
クリエイターズハイ!!! でアクターズハイ!!! な日々を。
劇場でお待ちしております!!!

■有馬俊介役:加藤良輔
まさにこのタイトル通り!みんなで試行錯誤を繰り返してクリエイターズハイな稽古の日々を過ごしてきました。何が起きるかわかりません(笑)。演じていく中で、自分に響く台詞があったり、作品を作る難しさや、ありがたさや、いろんなことを再確認することもできました。
観てくださるみなさんに、この三人だからこそ生まれる空気感であったり、いろんな感情を全力で届けます!! ぜひ受け取ってもらえたら嬉しいです!!
東京、大阪と、ラストまでしっかり届けられるように頑張ります! よろしくお願いシマースハイ!!!


なお、東京公演は10月12日(日)から10月19日(日)までシアターサンモール、大阪公演は10月23日(木)から10月25日(土)まで扇町ミュージアムキューブ CUBE01 にて上演。東京公演の10月15日(水)15:00公演と19:00公演の2公演ではライブ配信も予定されている。公演終了後7日後までアーカイブ配信もあり。

また、本作品のBlu-rayが2026年3月11日(水)に発売されることが決定。東映ONLINE STOREにて予約受付が実施されているが、早期予約受付期間に購入された方の中から抽選で3名に、本田礼生、赤澤燈、加藤良輔による「直筆寄せ書きサイン入りパンフレット」がプレゼントされる。

公演情報

三人芝居『クリエイターズハイ!!!』

脚本 吉﨑崇二
演出 川本成
出演 本田礼生 赤澤燈 加藤良輔
 
脚本 吉﨑崇二 演出 川本成
音楽:西山宏幸 舞台監督:本郷剛史 舞台美術:青木拓也 照明:小原ももこ(APS) 音響効果:天野高志(RESON) 演出助手:塚原直彦
アクション指導:栗田政明 衣装:小田優士 ヘアメイク:古橋香奈子 宣伝美術・グッズデザイン:川本裕之 スチール:金丸 圭 WEB:田中ユウコ
制作:MIMOZA プロデューサー:中村恒太(東映) 企画・プロデュース:東映

日程 2025年10月12日(日)~ 10月19日(日)
会場 シアターサンモール

日程 2025年10月23日(木)~10月25日(土)
会場 扇町ミュージアムキューブ CUBE01

公演特設HP https://toei-stage.jp/creators-high/
公式 X @Toei_stages(https://x.com/Toei_stages
 
 
<ライブ配信>
■10月15日(水)15:00 アフタートーク付き配信(アフタートーク出演:本田礼生 赤澤燈 加藤良輔)
■10月15日(水)19:00 特典映像付き配信(特典映像:本田礼生 赤澤燈 加藤良輔 ソロインタビュー)
視聴料金 4,400円(税込)
配信サービス Streaming +(https://eplus.jp/creators-high-st/
ほか
※アーカイブ視聴期間はライブ配信から7日後の 23:59 まで
※販売期間はライブ配信から7日後の 22:00 まで

リリース情報

三人芝居『クリエイターズハイ!!!』Blu-ray

販売価格 9,900円(税込)
商品仕様 Blu-ray(片面2層)・1 枚組
収録内容 本編(約100分予定)
発売日 2026年3月11日(水)

 
※早期予約受付期間【2025年10 月12日(日)12:00 ~ 2026年2月1日(日)23:59】にご購入いただいた商品につきましては、発売日のお届けを予定しておりますが、お届け時期が予定より遅れる場合もございますので予めご了承ください。
※早期予約受付期間以降、製造上限数に達した場合には、予告なく予約受付・販売を終了する場合がございます。
※商品の仕様は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。

 
商品詳細・予約 東映 ONLINE STORE https://www.toei-onlinestore.com/shop/g/g4904941611300/
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