【後編】浦井健治と蒼井優が禁断の兄妹に!?「あわれ彼女は娼婦」インタビュー

2016.3.8
インタビュー
舞台

「あわれ彼女は娼婦」 撮影=こむらさき

浦井健治×蒼井優「あわれ彼女は娼婦」「脱線編」こと、【後編】をお届け!二人の素顔やプライベートが垣間見える話が盛りだくさん。どうぞお楽しみください。

★【前編】浦井健治と蒼井優が禁断の兄妹に!?「あわれ彼女は娼婦」インタビュー



――ところで、ジョヴァンニもアナベラも相手が好き!誰に何を言われてもこの恋は止められない!といったところですが…お二人自身の中で、「これは好きすぎて止められないこと」って何かありますか?

蒼井:好きすぎて止められないこと…。本当にいまさらだけど「24 -TWENTY FOUR- 」(海外ドラマ)を観ているの。あれ止められないの(笑) 寝なきゃと思いながらも「あと1本…」ってなるの。


――今、ハマれるってある意味、作品力のすごさを感じますね。

蒼井:みんなが「海外ドラマがおもしろい」って言っているのを、フンって(スルーして)いたんです。「邦画が一番おもしろいでしょう」と。あるとき、空いた時間があったのでつい観始めたんです。

浦井:そうしたら???

蒼井:ハマりすぎちゃって!!!今日も寝不足です。

浦井:そんな打ち明け話が(笑)


――海外ドラマ多いですからね。「ウォーキング・デッド」とかもご覧になってます?

浦井:流行ってますよねー。

蒼井:それを言うなら、私は「ブレイキング・バッド」が好き!!


――ああ!それもすごくおもしろいですよね!ウォルターが!

浦井:…何、この会話(笑)

蒼井:「ブレイキング・バッド」のTシャツを買っちゃったくらい好き。

浦井:相当ですね。

蒼井:この間の「スポケーンの左手」チーム全員でハマっていたの。小川(絵梨子)さんが観て、そこからみんなに観ろって言うので、観始めて。おもしろいよね、海外ドラマって。

浦井:作りこみが上手いんだよね。
 

「あわれ彼女は娼婦」 撮影=こむらさき


――さて、浦井さんがハマっているもの、好きすぎて止められないものは?

浦井:(話の方向性を)変えていいですか?……紅茶。

蒼井:は!?

浦井:紅茶です。珈琲も好きですが、身体を冷やすと聞いて、最近はハーブティーと紅茶をとにかく収集して、朝と寝る前にかなり…意外かもしれませんが、ハマっています。

蒼井:「海外ドラマを見ながらお酒を飲むこと」ってさっき言いそうになった(笑) 紅茶とか言われたら大恥よ(笑)


――ええっと、浦井さん、紅茶を飲みながら何かを観るということは?

浦井:何かを?紅茶を見ますよ!!!色と、香り。フレーバーなわけですよ。そこをね。…このくらいで次、行きましょうか。


――ちなみに好きな葉っぱとか、あるんですか?

浦井:ありますよ。…それはまたの機会に(笑)

蒼井:送られてくるでしょ(ファンから)。

浦井:そんなつもりで言ってませんよ!笑


――楽屋にいろんな紅茶が山のように…

浦井:やめてください(苦笑)。ただ単に好きなだけです。

蒼井:午後の紅茶…。

浦井:午後の紅茶ね!

蒼井:私CMやってたから(笑)。

浦井:そこ、大事ですよ。


――紅茶で身体を温めるという話が出ましたが、稽古場や楽屋で自分の身体のコンディションを整えていらっしゃると思うんですが、これは絶対やっている、外せないことってありますか?

浦井:けっこうありますね。以前公演中に喉を傷めたことがあって、その時に思ったのが、「舞台のためには節制をしないといけない」ということ。していたけどなってしまった。悔しかったですね。色々、無理をするとそうなったりする。だったらその前段階で生活のリズムや食べ物に気をつけるとか、全部考えていかないといけないなと。

蒼井:何を食べちゃいけないの?

浦井:個人的には辛いもの。


――実際はお好きですか?

浦井:好きですね。辛い(つらい)ですね。スーラータンメンとか好きです。

蒼井:辛いのだめなんだー。

浦井:特に歌う前は、刺激の強いものは避けるようにしています。


――蒼井さんはどんなことをしていますか?

蒼井:私はやり始めると止まらないんです。これをやっちゃいけない、こうしちゃいけない。自分の中のルールを作るとそれ通りにいかないと、ダメになってしまう。だから、逆に何も考えない。


――あえてルールは作らない、ということ?

蒼井:そうしないと人に優しくできなくなるんです。これは私の意識改革が行われてからの話で、以前の私を知らないと思うけど。本当にこうってなったら、それをやることに集中しすぎて、本番前に疲れてしまう。一番ダメなパターンです。最初の方は鏡前が綺麗な状態でないとダメでした。縦に全部置いてなきゃ嫌だってなってしまうくらい。それを全部何も気にしない、ってことにしないと、気になっちゃって仕方ない。


――そんな蒼井さん、とうとう30歳になられたそうですが、TVなどを拝見していると全然そう見えないですね。

浦井:僕も。10代のイメージがまだあります。

蒼井:(笑)その頃、知り合いじゃないし!

浦井:TVを観ててね(笑)


――そして、浦井さんがもうすぐ35歳になりますよね。これも驚きです。

浦井:この舞台の本番が終わった後、35歳になります。

蒼井:はぁー!?!?

浦井:いろいろ言いたいことがあるらしいということで。

蒼井:・・・黙秘します(笑)

「あわれ彼女は娼婦」 撮影=こむらさき

――それだと取材にならないので(笑)お二人とも、年齢的には次の段階を目指すタイミングなのかな、と思うのですが、役者として次はこうなりたいとか、こんな作品に出たいとか、近い将来の目標はありますか?

蒼井:私はあんまりないんですよね。こういう役をやってみたいとか。本当にそこに関しては考えないようにしているというか。あくまでも頂いたお仕事を全力でやる。作品の「駒」でなければいけないから。自分発信というのはあまり好きじゃない。こういうのがやりたいんです、と言ってやっても、自分の性に合わないんです。


――やりたい作品も今のところはない?

蒼井:観たい作品はある。戯曲とか読んでも「これ観たい」と思うけど、「やりたい」とは思わない。


――ちなみに「観たい」作品は?

蒼井:私は「アンティゴネー」。やってほしいんですよ。観たいの!「王様になるってそんなこと」という台詞を聞きたい!と思って、ずーっと待ってますけどご縁がない。多部(未華子)ちゃんとかやってくれないかなあ。

浦井:(笑)

蒼井:こういう役やりたいってある?

浦井:僕も頂いた役に感謝して取り組むタイプです。役者ってその方が一つの作品ごとに、ある意味で羽ばたける。存在できる気がして。それは理に適っているのかなと思うんです。そのように歩んで来たから、今の蒼井優さんがいる訳で。「やりたいことを」って欲求が、僕は何かしらの壁のようなものになりかねないなと思っています。だから「浦井にこれをやらせたい」と思って頂けるように、自分の役者としての鮮度を保ちたいとずっと思っています。


――浦井さんはTVがスタートですが、その後はずっと舞台、特にミュージカルをやってきて、最近は再び映像に出ることが増えてきましたよね。

蒼井:「月9」俳優ですから。

浦井:蒼井さんにイジられています!笑


――福田(雄一)さんの作品にもよく出演されていますし!「ニーチェ先生」(Hulu)とか!

蒼井:コントまでやる。あのStarSがコントをやるって!!


――「トライベッカ」(WOWOW)ですね。先日取材させていただきました。

浦井:ありがとうございます。


――…といろいろありましたので、30代後半になろうとする今、ご自身の中でも変化が始まっているのかな、次に進みたいステージがあるのかなと思ったんです。

浦井:たくさんありすぎるんですけど、この先5年間でクリアしたいものが5、6個あります。

蒼井:何それは具体的にあるってこと?

浦井:そう、お芝居に関してや、歌に関して。意識改革の部分の延長で、行動したいこととか。いろいろあるんです。結構時間がかかる。

蒼井:トニー賞獲りたいとか?

浦井:いやいやいや(笑)


――とはいえ、誰かから褒められることは嬉しいですよね。認めてもらえることとか。

浦井:人間ですから。


――認められたら嬉しくなっちゃいますよね。

浦井:はい!褒められても疑ってかかりますが(笑)


――作品に絡めてもう一つ質問を。物語の中で修道士さまに懺悔をする場面が何度か出てきます。ジョヴァンニの場合、修道士さまに説教されても全然聞く耳持たないので懺悔になっていないのですが。そこで!今何か、懺悔したいことがあれば…いえる範囲で。

蒼井:私は劇団★新感線の舞台「五右衛門ロックⅢ」で、どセンターで歌っている時に歌詞忘れて口むにゃむにゃ動かして、マイクのせいにした。

一同:(爆笑)

「あわれ彼女は娼婦」 撮影=こむらさき

――結構大きめの懺悔がきましたね(笑)

浦井:僕も「五右衛門ロックⅢ」で踊っていて、客席に靴が飛んじゃったんです。飛んでいった靴をお客さんがバケツリレーのようにして舞台に返してくれて、そのまま履いて続けるみたいなことがありました。許されないことなのかもしれないですが、助かりました。

蒼井:そこはシャルルだから。

浦井:役かなあ。

蒼井:そういう時ってお客さんすごいなって思う。

浦井:冷静ですよね。

蒼井:私ファンだったら持って帰るもん。もしくは一回履くよ(笑)

浦井:すぐ戻ってきました。嗅ぐ人もいない(笑)

蒼井:優しいよね。

浦井:優しいです。舞台ってお客さまと一緒に作るものだなって(笑)。
 

撮影・文=こむらさき

公演情報
「あわれ彼女は娼婦」

■日時:2016年6月8日(水)~26日(日)
■会場:新国立劇場 中劇場

発売
  会員先行販売期間⇒2016年3月20日(日)~3月29日(火)
  一般発売⇒2016年4月2日(土)より
料金
  S席 8,640円 A席 5,400円 B席 3,240円
  Z席 1,620円

■演出:栗山民也
■出演
  浦井健治 蒼井 優
  伊礼彼方 大鷹明良 春海四方 佐藤 誓 西尾まり 浅野雅博 横田栄司
  宮 菜穂子 前田一世 野坂 弘 デシルバ安奈
  川口高志 頼田昂治 寺内淳志 峰﨑亮介 坂川慶成
  鈴木崇乃 斉藤綾香 髙田実那 大胡愛恵
  石田圭祐 中嶋しゅう
■公式サイト:http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/150109_006144.html
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