サマーソニックのメインステージに登場するECHOSMITHって一体誰なの?
サマーソニックのメインステージに登場するECOSMITHって一体誰なの?
今年も8月15日~16日に開催されるサマーソニック。最初の年にブレイク前のColdplayをブッキングしたりと、その先見性には定評のあるサマソニだが、今年も東京では初日、大阪では2日目のメインステージに日本ではまだあまりなじみのないECHOSMITHというアーティストの名前がある。一体ECHOSMITHとは何者なのか?
ECHOSMITHはカリフォルニアで結成された兄妹からなるバンドで、長男ジェイミー(1993年生まれ:ギター)、長女シドニー(1997年生まれ:ヴォーカル/ キーボード)、二男ノア(1996年生まれ:ベース)、三男グレアム(1999年生まれ:ドラムス)の4人組。平均年齢はまだ18歳未満というとても若いバンドだ。
音楽一家に生まれた4人は、スミスやジョイ・ディヴィジョンやエコー&ザ・バニーメン、コールドプレイやU2、そしてフリートウッ ド・マック(実はこの数年、アメリカでは若い世代にもホットな存在として改めて受け入れられている)まで様々な音楽に触れ、2009年に結成。ライブ活動を始めながらもソングライティングの腕も磨き、2012年5月にワーナーブラザーズと契約。2013年10月にはデビューアルバム『TALKING DREAMS』を発表。
『TALKING DREAMS』は、プロデューサーにマイク・エリゾンド(マルーン5)とロブ・カヴァロ(グリーン・デイ他)を迎えて、80年代のニューウェイブの匂いをさせながらも現在進行形のオルタナティブロックのバンドサウンドをきっちり聴かせてくれる。
シングルの「COOL KIDS」は2014年7月に発売され、ビルボードチャート初登場87位。発売直後からじわじわと売れ続け、9月にはビルボードチャートで13位を記録。アメリカでは2014年11月に100万枚を超えプラチナディスクを獲得し、現在は200万枚を超えダブルプラチナまで届く大ヒットとなり、オーストラリアやカナダなど、世界中のチャートを賑わせている。
そして、圧巻なのは、この若さでWARPED TOURに13年と14年の2年連続で参加していることだ。WARPED TOURとは毎年夏に行われるアメリカ最大のロックとエクストリームスポーツの祭典で、BMXライダーやスケーターも参加する点が他のフェスとは一線を画す。また、ここから多くのバンドをブレイクさせていった登竜門的な側面も持つ。パンクやスカのイメージが強いWARPED TOURからすると、若干サウンドの毛色が違うような気もするが、ライブ映像からは熱狂的に受け入れられている様子が見て取れる。特に環境に馴染めないアウトサイダーを歌ったシングル「COOL KIDS」は、現状に同様の違和感を抱く多くのティーンの共感を呼び、WARPED TOURでも大合唱を持って迎えられている。
ライブバンドとしてはまだ粗削りでやや不安定な側面もあるが、4人で出せる音のみで勝負するという潔さと、歌詞の強さに大いなる可能性を感じる。そして何と言っても曲の良さとライブでも再現性の高いハーモニーが大きな武器となっている。アルバムにもシングル曲は4曲と多く、ほとんどの曲がメンバー4人と彼らの父親であるジェフリー・デイヴィッドとの共作である。
今年に入りラスベガスで行われたRock in Rioでは数万人規模のメインステージをこなすなど、着実に経験も積み始めている彼らのライブは期待大。ボーカルで紅一点のシドニーのフロントマンとしてのパフォーマンスと、ギターのジェイミーのコーラスワークには是非とも注目してもらいたい。
ちなみにサマーソニックの後は、英国フェスの代表格の一つであるReading Festival / Leeds Festivalにも出演を決めている。
「COOL KIDS」という2010年代の新たなティーンのアンセムと、ECHOSMITHという名前は是非とも覚えておいた方がいい。
「COOL KIDS」オフィシャル・ミュージック・ビデオ
https://youtu.be/SSCzDykng4g
「COOL KIDS」Live At Rock In Rio
https://youtu.be/89A_QYV5kLg