徳永英明、退院後初めてのライブイベントでファンに直接近況報告

2016.4.17
レポート
音楽

「30th Anniversary Acoustic Special Live 2016」の様子。 (c) kilioffice

もやもや病の手術のため2月に入院した徳永英明が、退院後初めてのライブイベント「30th Anniversary Acoustic Special Live 2016」の初日公演を昨日4月16日に東京・豊洲PITで開催した。

イベント冒頭で彼は、4月14日から続いている九州での地震について「僕の友人も九州に大勢います。九州の人たちにも、祈りを込めて歌いたいと思います」とコメント。また病気については「前回のもやもや病のときは、その後に『VOCALIST』というヒット作が生まれたので、今回も2~3年後にヒットがあるんじゃないかな(笑)」と言って笑いを取りながら、「あまりがんばりすぎないように、がんばりたいと思います」と語った。

2月上旬に体調不良を訴えた徳永は医師の診断のもと、もやもや病による脳梗塞発症予防のため2月22日に左複合バイパス手術を行い、40日間の入院生活を送っていた。「30th Anniversary Acoustic Special Live 2016」は当初アコースティック編成でのライブになる予定だったが、病後の状況を考慮するとまだフルタイムでのライブを行うことは困難であるため、一時は中止も検討されたとのこと。しかし徳永本人の「どのような形でもファンに直接会って挨拶したい」という強い希望によってイベント形式で開催されることになり、坂本昌之のピアノと土方隆行のギターを交えたアコースティックライブ、ミュージックビデオの上映、ファンから事前に集めた質問に答えるQ&Aコーナーなどを合わせた内容になった。

ライブが始まると一瞬にして会場は静まりかえり、集まった1300人のオーディエンスはじっと徳永の歌声に耳を傾ける。この日、彼は「MYSELF ~風になりたい~」「夢を信じて」「レイニーブルー」「僕のそばに」、そして平原綾香に提供した「鼓動」のセルフカバーを披露。「鼓動」を歌う際には「昨年末に体調が悪くなったときに平原さんから作詞の依頼がありました。そのときは、体調が悪い自分に向けて書いたのだけど、今は改めて今の自分の背中を押してくれる曲だと感じます」と曲にまつわるエピソードを明かした。

Q&Aコーナーでは「ファッションのこだわりは?」「地球以外で住みたい星は?」といった質問が多数寄せられ、「30周年の気持ちを漢字1文字で表すと?」という質問に対して徳永は「愛」と返答。「泣くほどうれしかった体験は?」という質問には「今日皆さんが来てくれたことです」と答えて、大きな拍手と歓声を浴びた。さらにMCでは「入院していて色が白くなった」「体重が4kg減った」など、退院後の自身の近況を細かく観客に報告。3カ月ぶりのライブということで緊張の色も見せていたが、ファンの前で歌うことの喜びを噛みしめる様子をうかがわせていた。

※徳永英明の「徳」と「英」は旧字体が正式表記。