ナクソス・ジャパンがLINE MUSICに登場
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LINEサイトより
ナクソス・ジャパンがLINE MUSICに登場
着メロから着うた&着うたフルへ。iTunesなど楽曲を1曲ずつ購入するサービスからApple MusicやLINE MUSICなどといった定額制ストリーミングサービスへ。携帯電話、スマートフォンでの音楽の楽しみ方はここ10数年で大きく変わった。
とはいうものの、定額制ストリーミングサービスはついこの間、突然始まったような印象を持っている方も多いのではないだろうか。世界に目を向ければ、そうでもないのだ。今や世界最大手といわれるスウェーデンのSpotify(スポティファイ)がヨーロッパを中心に2008年から定額制ストリーミングサービスを開始している(日本ではまだ行っていない)し、日本ではソニーがこのタイプのサービスを行ってきたが、浸透に至ることなく2015年の3月にサービスが終了してしまったというのが現状である。ここからは私の推測も含むが、ストリーミングということで聴くたびに通信費(パケット代)がかかることや、聴くことのできるエリアが限定されてしまうことなどから利用が進まなかったのではないだろうか。しかしインターネットの環境が整った今ならば多くの人に受け入れられるだろう。さらに、AppleやLINEといった日本人に馴染みのある企業がこの業界に参入したことにより、日本でもぐっと認知度が上がった。
その証拠とも言えるのは驚異的なダウンドード数の伸びだ。LINE MUSICは6月11日に運用を開始して、わずか12日でダウンロード数が300万件を超え、およそ1ヶ月半がたった7月22日には620万件となった。サービス内容として、現在は邦楽・洋楽・K-POP・アニメ・ボーカロイドなど幅広いジャンルの楽曲を150万曲ほど用意しており、これからさらに楽曲数を増やしていくという。
そんな日本で大注目の「LINE MUSIC」にナクソス・ジャパンも音源の提供を始めた。ナクソスは1987年にドイツで誕生したレコードレーベルで、無名でも実力のある演奏者を起用し、低価格で多くの名曲を録音。その他に、あまり知られていない楽曲でも良質な作品であれば多く録音しているという特徴がある。また、それらをインターネットで聴くことのできるサービス(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)もある。そのため、子供から音大生まで多くの音楽学習者は自分が勉強中の楽曲を聴くために利用してきたのではないだろうか。また、コアなクラシック音楽ファンは自分の知らない曲をいくつも発見し、知識を蓄えてきただろう。(少なくとも私はこの両方にあてはまる。)ちなみに、このナクソス・ミュージック・ライブラリーは一昨日からAdobe Flash Playerがなくても音楽を聴けるようになった。スマートフォンではAdobe Flash Playerがインストールできず、音源専用のアプリをダウンロードする必要があったが、今後はサイトから直接音源を流すことができる。これによってスマートフォンからでもパソコンサイトと同等のサービスを受けられるようになるため、いつでもどこでもナクソス・ミュージック・ライブラリーを存分に活用出来ることになった。
さて、「LINE MUSIC」に話を戻そう。こちらには7月11日より音源提供を始めており、現在は「交響戦艦ショスタコーヴィチ」シリーズ(配信直後にTwitterで話題となり、iTunes Store、Amazon MP3 の全ジャンル総合ランキング上位を記録した)などクラシックにあまり馴染みがない方でも楽しめるアルバムを中心に配信中。今後はシリーズものに限らず配信曲数を増やしていく予定だという。
さらに、7月23日からはナクソス・ジャパンのLINE公式アカウントも登場した。今や日本人なら誰もが知っていると言っても過言ではないLINEにナクソス・ジャパンが登場したことで多くの人が「ナクソス・ジャパン」の名前に触れることになるはずだ。これをきっかけにクラシック音楽を敬遠してきた人たちが興味を持ってくれたらと願っている。